シャイニングウィングスの新たな道
今回はシャイニングウィングスに新たな動きが起こります!
ワールドバトルレスラーズの神風ツバサが移籍したというニュースは瞬く間に全世界に広まり、アメリカではショックの声が連発していた。
更に今後も選手達がスカウトされてしまう恐れがあるので、ファンにとっては反対の声が相次いでいるのだ。
※
「やはりか……こうなると思ったぜ……」
シャイニングウィングスの神殿では、朧丸がスピリアでのニュース情報を見ながら唖然としていた。
「下手したらとんでもない事になるし、スカウトしようとしても大変な事になるからね。これ以上独占するなとか」
「まあ、気持ちは分かるけど……」
佳乃の話に朧丸がため息をつきながら同感したその時、アリンが慌てながら駆け付けてきた。
「大変よ!シャニス様がオールワールドレスリングのスカウトを始めたわ!」
「シャニス様まで!?オールワールドレスリングと言ったら、ワールドバトルレスラーズと同じく世界規模の団体じゃないか!一体誰をスカウトしたのですか!?」
「桐生美奈子。日本人レスラーの一人だけどかなりの有名レスラーだって!」
「これ、大波乱が起きるよね?絶対に大丈夫じゃないし!」
アリンの説明にボニーは思わず慌ててしまう。
「それだけじゃないの!ブラジル、中国からも志願している物がいるわ!更にアメリカやサウジアラビア、ロシア、スペインからも!」
「一気に7人増えてしまったという事ね。となると、配属はどうなるの!?」
「そこまでは……」
「うひゃー……これ以上いればレッスルヒーローズのメンバーはもう十分じゃない?」
キララの質問にアリンは俯き、ヒヨリのげんなりした表情に佳乃達も頷く。
「でも、色んな国を学べるいい機会だからこういうのもいいんじゃない?」
「言えてるかもね」
エリザベートの提案にフレイヤが同意する中、美奈子が彼女達の前に姿を現した。
「あっ!美奈子さん!」
美奈子の姿を見たHARUKA、アリン、ナツミはすぐに彼女の元に駆け寄る。
「久し振り。それにここに来たのは私だけじゃないわ」
美奈子が指差す方を見ると、7人の外国人女性達が姿を現す。まずはアメリカ人でオーバーオールを着ている。
「Hello!アメリカのハリウッドから来たリサ・サンダーマンよ」
「ハリウッド!?まさかあの有名な女優なん!?」
リサの自己紹介にHARUKAが思わず食い付いてしまう。
「そう。ここでの戦いを活かして女優業にも繋げて行くからね」
「忙しさもあって大変やな……」
「慣れているから」
HARUKAが唖然とする中、リサは笑顔で応える。
「次は私ね。私はロシアのモスクワから来たエヴァ・ベロノゴフ。こう見えてもロシアンベアーと言われているの」
サスペンダー付属のジーンズを履いたロシア人のエヴァが自己紹介をし、アリアンが彼女に近付く。
「ロシアの熊ですか?」
「ええ。怪力で身長も高いからそう呼ばれているの。重い物も軽々と持ち上げられるわ」
「わっ!」
エヴァがアリアンを肩車して微笑んだ直後、中国人で赤と黒のワイドジーンズを履いた女性が前に出る。
「私は北京出身の劉美帆。舞台女優を務めていたの。メイファンでいいわ」
「メイファンさんですね。私は詠春。宜しくお願い致します!」
「詠春拳の!お会いできて光栄です!」
メイファンは詠春の手を取りながら、笑顔で上下に振り回す中、アラビア人の女性が前に出る。
「私はケリーナ・ハムダン。リヤド出身でアラビアン・ファルコンと呼ばれているわ」
「アラビアのハヤブサね。プロレスとかの実践はあるの?」
「ええ。多くの格闘術を学んでいるからね。因みに暗殺術も得意だから」
「スパイとかもできるのね。意外……」
ケリーナの自己紹介にカルミナとベトラが驚きを隠せない表情をしている中、スペイン人で赤いカーゴパンツを履いた女性が前に出る。
「私はソフィア・エルナンデス。バルセロナの薔薇と言われているわ」
「バルセロナの薔薇?」
キララが首を傾げた途端、ソフィアは薔薇を取り出してキララに投げ渡す。
「凄い……!」
「大した事じゃないけどね」
キララがソフィアの行動に見惚れるが、ソフィアはウィンクしながら返した。
「私はリオデジャネイロから来たイリス・シウバ。柔術の使い手は勿論、サンバも得意よ!」
サスペンダーとジーンズの服装であるイリスは、得意のサンバを披露する。釣られてヒヨリも踊り出してしまった。
「すっかりハマったわね……」
キリカが唖然とする中、リサは朧丸に抱き着いて彼の頭を撫でる。
「それで、配属先が決まってないと聞いていますが……」
「その事だけど、レッスルヒーローズに配属される事になったから」
「マジですか!?いきなり俺達のチームに配属するって驚きますよ!」
リサの説明に朧丸だけでなく、佳乃達も驚いてしまった。
「まあ、いいじゃないの。そっちの方が賑やかだし。私達も色々学びたい事があるからね」
「となると……このチームの合計人数は26人か。どうやらワシも覚悟を決めた様じゃな」
「どういう事ですか?」
マスターラビットは決意を固め、詠春は首を傾げてしまう。
「今後、わしはお前達レッスルヒーローズの教官として行動をする」
「「「教官!?」」」
マスターラビットの宣言に朧丸達は驚きを隠せずにいた。
「そうじゃ。人数も増えてきたし、わしの力を借りなくても皆で協力しなければならない。わしは神殿にいて指示を飛ばす事になる」
「言われてみれば、この間も皆で行動して連携しながら倒したからね。シャンバラのモンスター討伐依頼で連携良くできたし」
マスターラビットの説明を聞いたアリンは納得しながら、これまでの行動を振り返り、朧丸達も同意する。
「では、今後の事はそれで行きましょう」
「うむ。更にシャニスから話がある」
「シャニス様が?」
皆がシャニスの話に疑問に感じる中、一斉に神殿へと向かい出した。
※
「全員集まったみたいね」
神殿内部ではシャニスが全員いるかを確認していて、ある話を告げようとしていた。
「シャニス様。話というのは……」
「ええ。実は……このシャイニングウィングスの名前を改名します!」
「「「改名!?」」」
シャニスのいきなりの宣言に朧丸達は驚きを隠せなかった。
「それで、ギルドの新たな名は?」
「レッスルヒーローズです」
「ちょっと待ってください!俺達のチームの名前を使うのはいいですけど、それだと被ってしまうんじゃ……」
レイミの質問にシャニスが答えたその時、朧丸が待ったをかける。自分達のチームの名前を使うのはいいが、被ってしまうと大混乱になるのだ。
「だからこそ、チームの再編に取り掛かります。人数も多いからこそ、やるなら今しかありません」
シャニスの説明を聞いた朧丸は、すぐに頭を回転して考え始める。
「となると……ここは皆で話し合って決めましょう。その方が効率よく、様々な特性を活かしたチームが誕生すると思います」
「そうですね。では、早速話し合って決めましょう」
「「「はい!」」」
シャニスの合図で朧丸達はチーム再編の話を始め、それぞれの意見を出し合いながら考え始める。
「動物や職業などを考え、ユニットを組む方が効率いいと思うわ」
「私達は芸能界の繋がりで頑張ります!」
「共通する趣味もありかもね」
皆は色々話し合いながらチームを決めまくり、約一時間で全てのチーム分けが決まった。そのチーム一覧はこうなっている。
ドリームウィングス
朧丸、ヒヨリ、キリカ、オクチョン
エンタースターズ
HARUKA、ナツミ、レイミ、アリン、美奈子、リサ
シャイニングナイツ
ジャンヌ、アリアン、ベトラ、カルミナ、フレイヤ、イリス
ハピネスフラワーズ
佳乃、光子、マリー、アルトス、ペルコ
レッドブロッサム
すみれ、阿国、ソフィア、エリザベート、アロア
ワイルドハンツ
ボニー、キララ、詠春、メイファン、ケリーナ
スマッシュブレイカーズ
メリアス、プラム、デイジー、ハピネス、エヴァ
「新しく入るメンバーもいるみたいね。あれ?フンドさんとアンさんは入らないのですか?」
フンドとアンがいない事に気付いたカリンは、二人に呼びかける。
「私はマスターラビットと同じく、教官として活動する」
「マジですか……」
フンドの説明に佳乃達はげんなりとした表情で返してしまう。
「私は……実はメアリーから誘われて、ストライクウォリアーズに移籍する事にしたんだ」
「「「ええっ!?」」」
アンの衝撃発言に皆が驚くが、朧丸は平然に聞いて彼女に視線を向く。
「アンにとってメアリーは大切な人だからな。その方が二人にとっても幸せだろう。二人のこれからを楽しみにしているぜ!」
朧丸のエールに佳乃達もアンに視線を移す。
「言われてみればそうね。アン、メアリーと再会した以上、彼女と共に頑張ってね!」
「信じているから!」
「ああ!皆、ありがとな!」
皆からの励ましにアンは笑顔で涙を流す中、ある事を思いつく。
「そうそう。それと同時にストライクウォリアーズからも移籍者を出すみたい。その時は出迎えてくれよな」
「つまりトレードか!どんな人が来るのか気になるな」
アンの説明に皆はワクワクする中、この様子をシャニスとマスターラビットは微笑みながら見ていた。
「彼等なら今後の物語を切り拓きますね」
「うむ。ワシ等は出来る限りのサポートをせんとな。後は育成やメンバー補充もしておく必要がある」
「私達もできる限りの事をしないとな」
「ええ。今後の発展の為にも精一杯頑張りましょう!」
シャニスの意気込みにマスターラビットとフンドもコクリと頷いた。
※
それから翌日、アンはストライクウォリアーズに移籍し、朧丸は優里亜と話をしていた。
「アンについては我々に任せてくれ。こちらからの移籍者についてはランがお前達の元で戦いたいと懇願していた」
「えっ!?ランさんが!?」
優里亜の説明に朧丸が驚く中、ランが姿を現す。
「ヤッホー」
「ランさん、なんで移籍を決意したんだ?」
「決まっているでしょ。朧丸の活躍を見て私もそこで戦いたいと決意したの。それに同じ職場だからいいでしょ?」
ランは笑顔で朧丸に近付き、そのまま彼に抱き着く。
「ちょっと!?」
「ランはこう見えてもスキンシップが好きみたいだ。私としてはそっちの方が良いんじゃないかと思っている」
「そうですか……では、それでお願いします」
「わざわざすまないな……」
優里亜の説明を聞いた朧丸は納得し、彼女は彼にすまなさそうに謝罪する中、ランがある事に気付く。
「あっ、そうだ!またグレイア様がワールドバトルレスラーズから二人の日本人女性を引き抜いたみたい」
「へ!?またしたのか!?」
「シャニス様もオールワールドレスリングから二人の日本人女性を引き抜いた。その結果……2団体のファンの間では巫山戯るなとの声が……」
ランと優里亜の話に朧丸は思わず盛大にズッコケてしまった。
「これで世界的団体に所属する日本人女子レスラーは0になったという事ですか……こうなると対抗戦もあり得るし、プロレス団体の立ち上げもしなくてはいけませんね」
「その通りだ。しかし、アナスタシアの占いではある勢力が動き出すそうだ。とんでもない偉人軍団が動き出すと……」
優里亜のさらなる説明に朧丸とランは息を呑んでしまう。
「偉人軍団か……どうやらこれは大変な事になりますが、何れにしても戦いは避けられませんね」
「そうね。大変な事にならなければいいけど……」
ランは空を見上げながら、今後の展開に不安な表情をするしかなかった。
※
ここは浅間山の麓にある隠れ家。そこにある地下王国では男達が話をしていた。
「レッスルヒーローズか……前はシャイニングウィングスだが改名したようだな……」
「陛下、どうするつもりですか?」
「ふむ。ここはわしとノクスが行こう。奴には興味あるからな」
「では、お気を付けて。燕山君陛下!」
燕山君と呼ばれた男は席を立ち、そのまま向かっていた。レッスルヒーローズの戦士達の元へと……
チーム再編、新勢力も動き出す事態に。
果たしてどうなるのかに注目です!




