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レッスルヒーローズ  作者: バルクルーバー
第二章 花咲くロベリアの革命
28/48

ヘルジスへの突入

第二部も終盤に入ります!

 ルイ16世の処刑から翌日、サンソンは朧丸達を連れて議会部屋の扉を開こうとしていた。


「ここに彼等がいる。この革命を終わらせる議員達だ」


「ロベリアはジャコバンズだけでなく、他にも派閥がいるのですね」


「彼等はベルクスと言って革命を終わらせるだけでなく、国民主権、人権の尊重の2つを大事にする信念を持っている。今、開くぞ」


 サンソンが扉を開くと、そこには多くの議員達がいて、女性の議員も10人ぐらいいた。


「お待たせしました。彼等がレッスルヒーローズです」


「リーダーの朧丸です。宜しくお願いします」


 朧丸が一礼し、議員の一人が彼に近付く。


「私はシュヴァリア。ベルクスのリーダーだ。我々はジャコバンズにいたが、国王を処刑するロベスピエールのやり方に耐え切れずに脱退し、ベルクスを設立した」


「ジャコバンズにも派閥があったとは予想外でした。他にも彼等のやり方に反発する人達もいるのですか?」


「他にもあるが、それよりも作戦だ。オットリア」


「はっ!」


 シュヴァリアの合図でオットリアはスピリアからスクリーンを出し、作戦の映像を見せる。


「明後日、ロベスピエールは住民達に対して宣言をしてくる。そこに我々が突撃して奴等を倒すという事だ。住民達にも事前に説明し、一斉攻撃を行う」


「なるほど。総攻撃という事ですね」


 シュヴァリアの説明に朧丸達は納得の表情をするが、オットリアは次の映像を見せる。


「ただし、ヘルバスがいる限りは油断できません。グラムという特典を持っています」


「北欧神話の魔剣か……そうなると朧丸がいけるんちゃう?エクスカリバーとカリバーンを持っているし」


「確かにいけますが、俺は特典はこれ以上必要ないですね」


 オットリアの説明にHARUKAが朧丸に質問するが、彼は苦笑いしながら解答する。エクスカリバーとカリバーンがある以上、特典はこれ以上必要ないと判断したからだ。


「じゃあ、すみれは?」


「うーん……洋剣は流石に……」


 佳乃はすみれの方を向くが、彼女も苦笑いで否定する。


「他はどう?」


「あっ、私は欲しいかも」


 なんとエリザベートが手を挙げ、全員が彼女に視線を移す。


「エリザベートはグラムに興味があるの?」


「興味ないけど、護身用の武器を手に入れるのならチャンスだからね。回収は私がするわ」


「じゃあ、エリザベートに回収をお願いするわ」


 ベトラはエリザベートに頼み込み、彼女は笑顔で頷いた。


「さて、彼等が来る時刻だが、恐らく10時ぐらいには来るはずだ。しかし、もう一つ方法がある。それは奇襲作戦だ」


「確かヘルジスという監獄に潜入し、ロベスピエール達を殺すのですね」


「そういう事だ。しかし、奇襲するとしても奴等は何を仕掛けてくるか分からない。もしかするとそれ以前に襲い掛かる事もあり得る」


 シュヴァリアの推測に議員達も同意するが、マリーが手を挙げる。


「その事だけど、私に策があるわ!ヘルジスに潜入する方法が一つだけあるの」


「何かあるのか!?」


 マリーの宣言に全員がざわつき始め、シュヴァリアが彼女に質問する。


「ヘルジスの構造をカルミナちゃんと共に調べたけど、後ろの方に勝手口があり、そこは警備も薄くて誰も知られていない。そこから入って奇襲したら上手くやれるわ」


「なるほど。逮捕については我々に任せてくれ。今からでも潜入すれば遅くないだろう」


「そうと決まれば早速やりましょう!皆、行くわよ!」


「「「おわっ!?」」」


 マリーは朧丸達を連れて、そのままヘルジスへと向かい出した。


「やれやれ。サンソン君も生前は大変だったね」


「ええ。本当に苦労しましたが、今は彼等が苦労していますね」


 シュヴァリアとサンソンはマリーの行動に苦笑いしつつ、議員達は唖然とするしかなかった。





 その後、朧丸達はマリーの案内でヘルジスの勝手口の前に辿り着き、ボニーはすぐに鍵を開ける。


「ボニーお姉ちゃんは鍵を開けるのが得意なの」


「こういうのもお手の物よ!さっ、入るわよ!」


 ボニーを先導に全員が基地内に入り、そのまま奥に入ると、そこには党員達が歩いているのが見えた。


「間違いないわ。これはビンゴ!」


 すかさずボニーが党員達の後頭部に銃弾を貫き通し、更にはもう一発の銃弾を警報器に当てて、警報を鳴らし始める。


「警報鳴らして何の意味が!?」


「決まっているでしょ?党員達を倒しまくるのよ!」


 党員達が次々と出てきてしまい、ボニー達はすかさず戦闘態勢に入った。


「スナイプショット!」


 ボニーの銃から銃弾が次々と発射され、党員達のおでこを次々と貫通して倒してしまう。


「私も負けられない!キラークロー!」


 キララも負けじと乱れ引っ掻きのクローで、党員を次々と切り裂いて倒していく。


「回転脚!」


 詠春も回し蹴りで次々と党員達を倒し、フレイヤが縄を投げて次々と縛り上げる。


「党員の数は……あと400!」


 キララが党員の残り人数を確定し、党員達が次々と出てくる。


「ここは私達もやるわ!バーニングタックル!」


「そのまま喰らいなさい!」


 フレイヤが炎を纏ったタックルで党員を弾き飛ばし、ベトラが強烈なアックスの一撃で次々と薙ぎ倒す。


「私も!シャインボール!」


「連続射撃!」


 アリアンとカルミナのコンビプレーも炸裂し、残るはあと200人だ。


「余程恨み溜まっていたな……早く先に……って、お前等もかァァァァァ!!」


 朧丸が視線を移すと、なんと佳乃はカタールで突き刺し、すみれは番傘で殴りまくり、HARUKAとナツミはプロレス技で壁に叩きつけ、エリザベートはダークスラッシュで切り裂き、党員達を次々と倒していたのだ。


「皆、恨みが溜まっていたのね」


「恨みがあったとしても、流石にここまでするか……?」


 マリーが苦笑いする中、朧丸は佳乃達の行動に項垂れるしかなかった。


「うむ。彼女達はジャコバンズに対する恨みが溜まっていたのだろう。わしとしては仕方が無いと思うが」


「仕方が無いで済む問題ですか!」


 朧丸がツッコむ中、残る党員はあと一人になった。


「逃さないわ!メタモルフォーゼ!」


 マリーは姿を変えて狼となり、党員の一人に飛び付いて頭に噛みつく。


「ギャアアアアア!!」


 党員は悲鳴を上げて倒れてしまい、マリーは元の姿に戻って手を叩く。


「マリーさん、あなたもですか?」


「我慢できなくなっちゃった」


「まったくどいつもこいつも……ともかく、この状態だとヘルバス達が出てくるかも……」


 朧丸が辺りを見回したその時、ヘルバスとロベスピエールが姿を現す。


「騒がしいと思ったら……まさかお前らだとはな」


「ヘルバス、ロベスピエール!」


 二人の姿を見た朧丸は戦闘態勢に入り、佳乃達は魔法陣を発動させ、倒れている党員達をサンソン達の元に転送した。


「党員達は全滅。残るはアンタ等や」


「やってくれるじゃねえか。けどな、俺はそう簡単にはいかないぜ」


 ヘルバスがグラムを構えて朧丸に立ち向かい、彼も忍者刀を構えて戦闘態勢に入る。


「エクスカリバーとカリバーンは使わないのか?」


 ヘルバスは朧丸がエクスカリバーとカリバーンを使わない事に疑問に感じるが、彼はニヤリと笑っていた。


「俺は特典は使わなくても、この忍者刀でアンタを倒す。それだけだ」


「そうかよ。思い通りにしてやる!」


 朧丸とヘルバスは忍者刀とグラムをぶつけ合い、火花を飛び散らしながら激しい戦いを繰り広げる。


「私は逃げるから後は頼むぞ!」


 ロベスピエールが逃げようとするが、マリーが素早く彼の前に立ちはだかる。


「そうはさせないわ!」


「丁度いい。貴様も殺してくれる!」


 ロベスピエールはピストルを取り出してマリーを狙い撃とうとするが、カルミナが彼の右肩に弓矢を放って直撃させる。


「グッ!?」


「炎の波動!」


 ロベスピエールが激痛を感じた直後、マリーは炎の波動を発射し、ピストルを燃やして爆発を起こした。


「ギャアアアアア!!」


 ピストルの爆発でロベスピエールは怪我をしてしまい、マリーはそのままロベスピエールの背後から両腕を回して腰をクラッチし、そのまま後方へと反り投げた。


「あの技は!?」


「ジャーマンスープレックス!!」


「ガバラァァァァァァ!!」


 ロベスピエールは脳天を床に直撃してしまい、そのまま失神してしまった。


「私の大切な人を殺した罰よ。後はロベリアの皆に裁かれなさい」


 マリーはすぐに魔法陣を展開し、ロベスピエールをサンソンの元に転送した。


「ヘルバス、残るはあなただけよ」


「チッ、とうとう俺一人になってしまったか!」


 ヘルバスは朧丸から離れた直後、そのまま彼を指差す。


「どうせなら一騎打ちで決着を着けようぜ。プロレスの試合でな!」


「良いだろう!この勝負、受けてやる!」


 ヘルバスからの宣戦布告に朧丸は承諾したその時、ヘルジスから突然爆発警告が発せられる。


「ヘルジスが爆発するのか!?」


「どうやらロベスピエールがやられた事で爆発する仕組みになっている。ここは脱出するぞ!」


 ヘルバスはすかさず魔法陣を展開し、その場から一斉転移。そしてヘルジスは大爆発を起こし、大空に舞う塵となってしまった。





 朧丸達はヘルバスの手によってシャルワルザへと転移し、爆発して粒子化したヘルジスを見つめていた。


「ヘルジスは滅び……残るは一騎打ちだな」


 朧丸はヘルバスを睨みつけ、彼はすぐにリングを召喚してプロレスコスに姿を変える。


「プロレスで決着だ。ルールはノーDQルールだ」


「反則無しの戦いか……いいぜ、その勝負は一度やってみたかったからな」


 朧丸とヘルバスはリングに上がり、佳乃達はこの光景に息を呑み始める。


「ノーDQか……レフェリーが危険と判断した場合以外、どんな攻撃でもいいんですよね……」


 佳乃はHARUKAに質問し、その内容に彼女は頷く。


「そう。凶器攻撃もありやから荒れた展開になるのは間違いあらへん。けど、セコンドも攻撃できるから、ピンチの時は助太刀するで」


 HARUKAの説明に佳乃達が頷く中、机が地面から姿を現し、エンターブラザーズとコロナも姿を現す。


「さあ、プロレスの試合が始まるぞ!今回の試合は朧丸VSヘルバスのノーDQルールだ!」


「実況と解説は俺達エンターブラザーズが務めるぜ!コロナ、レフェリー宜しくな!」


「任せて!」


 コロナはすぐにリングに向かい、エリザベート達は彼女達を見てお互い顔を見合わせる。


「この人達、何時でも何処でも姿を現すし、何時もなら何をしているのかしら?」


「さあ……私にもそこまで……」


 エリザベートの質問にすみれが唖然とする中、ナツミがスリラーの隣に誰かがいるのを見かける。


「あれってシュヴァリアさん?」


「嘘!?なんでスリラーさんの隣に!?」


 ベルクスのリーダーであるシュヴァリアが、なんとスリラーの隣にいたのだ。

 その事にナツミ達が疑問に感じる中、彼は彼女達に視線を移す。


「おお、君達か。実は突然スリラー達に呼ばれてしまってね」


「そ、そうですか……でも、プロレスのゲスト解説は大丈夫ですか?」


「心配無用。こう見えても私はプロレスファンなのでね。プロレスの事なら知り尽くしている」


 ナツミの質問にシュヴァリアは自信満々に答え、スリラーとインパクトは驚きの表情をする。


「おお。見事な解説を期待します!」


「任せなさい。さて、試合はどうなるのか見せてもらおうか!」


 シュヴァリアはリング上にいる二人に視線を移し、朧丸とヘルバスはコーナーに戻る。


(ヘルバスはシルバリズムのトップランク4位で四天王候補と言われている……それだけの実力があるのなら、俺は負けられない!)


 朧丸は決意の表情でヘルバスに視線を合わせた直後、試合の開始を告げるゴングが鳴り響いたのだった。

ロベスピエールを捕まえ、いよいよヘルバスとの決戦!


ノーDQルールは危険なルールですが、果たしてどうなるのかに注目です!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「仕方が無いで済む問題ですか!」 ナイスツッコミ(*´艸`)www でもね、みんなね、恨み溜まってたからいいと思うのです。思う存分やってくださいな(´∀`*)笑笑 いざ決戦、ノーDQ。楽…
[良い点] 基地への奇襲からの朧丸とヘルバスのプロレスマッチは激アツな展開でした。 [一言] しれっと狼に変身したマリーさんに惚れました。
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