表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レッスルヒーローズ  作者: バルクルーバー
第一章 異世界からの戦士達
20/48

激突!ジャンヌVSピエール

今回はプロレスバトル!1章も終盤です!

 ゴングが鳴った直後と同時に、机が地面から姿を現し、更には二人の男性も姿を現した。スーツを着ていて長身だ。


「さあ、始まりました!朧丸&ジャンヌVSピエール&スグリュー!戦乙女とクズ教皇の因縁決戦はどうなるのか!?」


「いや、アンタ等誰なん!?」


 一人の男性の実況に、HARUKAは呆れながらツッコミを入れる。


「申し遅れました!私は流浪の実況人、スリラー!」


「同じく解説のインパクト!」


「「二人揃ってエンターブラザーズ!!」」


 スリラーとインパクトは決めポーズを取りながら自己紹介をする。


「エンターブラザーズ……?」


「シャンバラにも実況と解説がいたんだね……」


 佳乃達がポカンとする中、リング内にはいつの間にかレフェリーもいた。しかも、クマの獣人族の女性レフェリーだ。


「彼女はコロナ。レフェリーを務めています」


「なるほど……試合の行方は……」


 佳乃達は試合に視線を移すと、ピエールのチョップがジャンヌの胸元に当たる。しかもかなり強烈で痛い。


「ジャンヌ!」


「うぐ……これ程痛いとは……」


 ジャンヌは赤く染まっていく胸元を抑えながら、すぐに前を向く。


「まだまだ行くぞ!」


 ピエールはロープに向かって走り出し、その反動を利用してラリアットで襲い掛かる。


「させません!」


 しかし、ジャンヌはしゃがんで回避したと同時に、足を絡ませてピエールを前のめりに転倒させた。


「ここで攻撃を回避!」


「まだまだ行きます!」


 すかさずジャンヌはピエールの両足、両腕を交差させ、両足の交差部分を右足で踏みつけながら、両手首を掴んで左足で背中を押し始める。


「ぐあああああ!!」


「出たー!!これこそ彼女の必殺技「聖者の拷問」だー!!」


「凄い!これがジャンヌのオリジナル技なのね!」


 ジャンヌのオリジナル技に佳乃達が興奮する中、ピエールは悲鳴を上げていた。


「あなたのやり方は間違っています!大人しく降参しなさい!」


「黙れ!魔女にやられてたまるか!」


 ピエールの反論に佳乃達もリングサイドに駆け寄って野次を飛ばし始める。


「魔女じゃないよ!アンタが魔男でしょ!」


「そうよそうよ!この豚野郎!」


 ボニーの悪口はピエールの心に突き刺さり、彼は怒りの表情をしてしまう。


「おのれ、わしが気にしている事を……許さん!!」


「何度でも言うわよ、バーカ!」


 ピエールの頭に血が上り、彼の怒りも倍増していく。それでも佳乃達は悪口を言いまくり、キララはアカンベーをしている。


(こいつ等、人を怒らせると酷い目に遭う事に怖くないのか……?)


 この光景に朧丸が唖然としながら心から思ったその時、スグリューが駆け出してジャンヌを蹴り飛ばす。


「ピエール、無事か!?」


 スグリューがピエールに声を掛けた直後、朧丸がロープからのスワンダイブ式ドロップキックを彼に浴びせた。


「ぐはっ!!」


「俺がいる事を忘れるな!」


 スグリューは蹴り飛ばされてロープに背中からぶつかってしまい、そのまま朧丸は彼に接近し、掌底を腹部に当てる。


「ぐほっ!」


「まだだ!」


 すかさず朧丸はスグリューを肩車した後にコーナーポストに登り、そのまま彼を逆さまにする。


「おい、ちょっと待て!まさか斷崖式のパイルドライバーか!?」


「いくら何でも危険すぎるぞ!危ないから!」


「行くぞ!」


 スリラーとインパクトの制止も聞かず、朧丸はそのままコーナーポストから飛んで斷崖式のパイルドライバーを炸裂。スグリューは頭から地面に激突してしまい、失神してしまう。


「スグリュー!」


「まだ私がいます!」


 ピエールが叫んだ直後にジャンヌのミドルキックが彼の後頭部に直撃。そんな中、朧丸は失神しているスグリューを縛り上げる。


「なるほど。悪人には容赦しないという事ですね」


「彼の罪状は数知れずですが、今の斷崖式パイルドライバーは流石にやり過ぎではないでしょうか?これによって記憶喪失や死亡してしまう展開になっていますし」


 インパクトの解説に朧丸は思わずギクッとしてしまう。


「もしや……アリアン、確かめてくれ」


 朧丸はアリアンを呼び出し、彼女にスグリューの異常を確かめ始める。彼の様子を見たアリアンはすぐに朧丸に視線を移す。


「気絶しているだけですが、今の技はやり過ぎです!悪人といえども一人の人間なのですから!!」


「ごめん……」


 アリアンの説教に朧丸は縮こまって謝罪する中、スリラー達はこの状況にホッとしていた。


「取り敢えず良かったですが……今はジャンヌが4の字固めを受けて大ピンチだ!」


「ジャンヌ!」


「うああああ!!」


 ピエールの4の字固めにジャンヌは苦しさと痛さで歪んだ顔をしていて、ピエールは更に強く締め上げる。


「わしには4の字固めがある!この技があるからこそ、わしは諦めん!!」


「只の小太り親父かと思ったけど、そうでもないんだ」


「そこ、煩いぞ!」


(ボニー、悪口の天才だな……)


 ボニーはジト目でピエールを見るが、彼は怒りで反論する。その様子に朧丸は唖然とした表情で、心からそう思っていた。


「それよりもまずいよ!このままだとジャンヌちゃんが!」


「大丈夫かしら……」


 佳乃達が心配そうな表情をする中、ジャンヌは必死にロープに向けて手を伸ばしている。彼女の様子を見る限りは諦めずに立ち向かう覚悟はまだ残っているのだ。


「まだ、ジャンヌちゃんは諦めていないよ!その表情は死んでいない!」


「そのままロープを掴んで反撃や!」


 ジャンヌはロープを掴んでロープブレイクで危機を脱し、ピエールは4の字固めを解除する。


(見事としか言えない。しかし、わしの一撃で終わらせる!!)


 ピエールは右腕に力を込め始め、強烈な一撃を放とうとしていた。


「まさか、ラリアットか!?」


「いや、違う!あれは……掌底だ!!」


 ピエールはジャンヌに向けて強烈な掌底を放とうとするが、彼女は彼の手首を掴んで不発にさせてしまった。


「させない!」


 すかさずジャンヌは足払いでピエールをテイクダウンさせ、ジャンプからの踏みつけでダメージを与える。


「今ので倒れたわ!」


「よし!これで終わらせます!」


 ジャンヌは急いでコーナーポストに登り、そのまま飛ぶ態勢に入る。


「この態勢……もしや!?」


 朧丸がすぐにその技を察したその時、ジャンヌはコーナーポストから背中を向けた状態からジャンプし、バック転をしながらリング上に横たわっているピエールめがけてボディ・プレスを放った。


「ガハッ!!」


「ジャンヌの必殺技、ムーンサルト・プレスが決まった!!」


 スリラーの実況からコロナがカウントを数え始める。


「1、2、3!!」


「スリーカウント!ジャンヌがピエールを降し、生前の屈辱を晴らしたァァァァァ!!」


 スリーカウントが決まってゴングが鳴らされ、HARUKA達は喜びが爆発してリングに向かい出した。


「ジャンヌちゃん!」


「凄かったよ!まさかムーンサルト・プレスを繰り出すなんて!」


「ありがとうございます!実は、私のお気に入りの技なのです!」


 HARUKA達はジャンヌを取り囲んで喜びを分かち合う中、朧丸は彼女の姿を見て胸に手を当てていた。


(あの技こそ、俺が目指している技だ。いつか俺も必ず……)


 朧丸はすぐに切り替えたと同時に、ジャンヌに近付き始める。


「ジャンヌ、ナイスファイト!」


「ええ!」


 朧丸とジャンヌはハイタッチを交わし、コロナが二人の手を上げて勝者宣言をした。


「勝者、朧丸&ジャンヌ!!」


「試合時間は8分43病、ムーンサルトプレスによる体固めでジャンヌ選手の勝利となります!」


 すぐに朧丸はマイクを佳乃から受け取り、すぐにマイクコールを始める。


「さて、ピエール。今、お前が倒れているという事は、ジャンヌに負けたという証拠だ。自分の非を認めず、彼女を処刑した……けどな、アンタが処刑されれば良かったんだよ!お前の考えは最初から間違っていたんだ!!」


 朧丸は怒りのあまり、ピエールの首根っこを掴む。


「私が……間違っていた……君の言う通りだったのかも知れない……」


「やっと自分の非を認めたのか?」


「ああ……ジャンヌは魔女ではなく聖女だった……わしは……わしは……最大の……愚か者……だった……な……」


 ピエールが言い終えた直後、彼の身体はガラスの様に消滅してしまい、その代わりに大量の金貨とロザリオが置かれていた。


「哀れな男だ……」


 朧丸はロザリオと金貨を拾った直後、突然転移されたと同時に、元の場所である屋敷内に戻った。


「戦いが終わったと同時にリングは自動的に片付けられ、レフェリーと実況と解説はすぐに帰ったか……」


「ええ。ピエールは消滅し、スグリューも捕縛しました。後は衛兵警察隊に引き渡せば大丈夫です。もしもの為に通報しましたので」


「衛兵警察隊?」


「シャンバラでは、警察と衛兵の役割を持つ衛兵警察隊が存在しています」


 ジャンヌの説明に佳乃達は首を傾げるが、アリアンは彼女達に補足の説明をする。


「なるほど。噂をすれば……」


 HARUKAが扉の方を見ると、扉が乱暴に開かれ、衛兵警察隊が入ってくる。


「スグリュー、奴隷保持及び、賄賂等の罪で逮捕する!後はこちらにお任せください」


「お願いします。では、私達は戻りましょう」


 ジャンヌの笑顔に朧丸達も頷き、彼等は魔法陣を展開して、シャニス達が待っている神殿へと転移しながら帰還したのだった。





「申し上げます!スグリュー様は捕縛され、ピエール様、スギヤマは殺されました!クニシゲは自業自得ですが」


 シルバリズムの本拠地では、アサシンの報告にユンリン達は驚きを隠せずにいた。


「彼奴等……やってくれたね」


 ルータスに至っては怒りのあまり、拳を握り締めて身体を震わせていた。


「報告ご苦労様。下がっていいわ」


「はっ!」


 シュンリの合図でアサシンは其の場から立ち去り、彼女はルータス達に視線を移す。


「朧丸……彼は私達シルバリズムの脅威となりそうね。あのスギヤマを殺人手刀で倒した実力は見事としか言えないわ」


 朧丸の実力にシュンリ達は肯定せざるを得ず、ルータスに関しては俯いたままだった。


「エクスカリバーと盾も回収されてしまい、私達も油断できない状態となった。それによって他の陣営も黙ってはいられないでしょうね」


「そうですね。僕としても奴は目障りだと思います。次は僕が……」


 ルータスが前を向いて動き出そうとしたその時、扉が乱暴に開かれる。


「おいおい。いきなり緊急事態が起こったといえば、何があったんだよ」


「また転生者が来たの?」


 入ってきたのは新しい男女で、男性は金髪で狼の耳と尻尾を付けていて、女性は黒いギャルで、耳にピアス、更には豹の尻尾と耳を着用していた。


「テツジ、ミカポン。実はスギヤマ達が……」


「マジかよ!俺達転生者を倒す奴等は他にもいたのか!?」


「あの忍者、マジでヤバすぎっしょ!!」


 テツジとミカポンと呼ばれた二人は、シュンリからの報告に驚きを隠せずにいた。


「テツジさん、ミカポンさん。朧丸という奴はかなり危険な存在です。どうしますか?」


「今は戦略を考えるしかないだろ。けど、俺達四天王はそう簡単には行かせないぜ」


「そうそう。テツやんの狼、シュンちゃんの魔術、ユンリーの京劇、ウチの豹がある限りは、あんな奴等に負けられないっしょ!」


「そうね。後任となる四天王候補としてはルータスの他にもまだまだいる。これから四天王で話し合いをするから、ルータスは下がっていいわ」


「はい」


 ルータスは扉を閉めて退出した後、外の景色に視線を移す。


(四天王候補が他にもいるか……上には上がいるし、今は強くならなきゃな。憎き朧丸を倒す為にも……)


 ルータスは心の中で決意をした後、其の場から移動したのだった。

次回で1章はクライマックスです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] きちんとプロレスの試合をしていて、すごくよかったです。 パイルドライバーはやばいですね(^_^;) [一言] はずかし固めみたいなえちえちな技が出てくるのを期待しています(╹◡╹)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ