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レッスルヒーローズ  作者: バルクルーバー
第一章 異世界からの戦士達
14/48

ガリバタ村の誘拐事件

今回から毎週、水、金、日曜日の朝7時に投稿します!


今回は前回の最後に含めたキャラも含めて、新キャラ4人が登場します!


では、どうぞ!

 スライムのクエストから翌日、朧丸達はクエスト一覧を見ていた。モンスター退治だけでなく、落とし物捜索や納品もある。


「色んなクエストがあるのね」


「ええ。今あるクエストはこの程度だけどね。レベルが上がればクエストの種類も増えるの」


「なるほど。他には……ん?」


 佳乃はとあるクエストを確認する。それは、誘拐された子供の捜索だ。何でも子供がとんでもないモンスターに攫われているとの事だ。


「このクエストにする!」


「「「ええっ!?」」」


 佳乃の決断にアリアン達は驚きを隠せずにいた。


「佳乃姉ちゃん、子供のピンチになると黙っていられないからな……」


「うん……元の世界でも駆け出しそうになって私達が落ち着かせていたからね……」


 朧丸とすみれは苦笑いしながら、当時の事を思い浮かべていた。


「佳乃ちゃん、子供が好きなんやね」


「うん。保育士として黙ってはいられないからね。今回の誘拐事件も何者かが裏を引いているし」


「その可能性もあるとしたら、このクエストは受けておかないと!」


 佳乃の推測にナツミも同意する。


「私もこのクエストは気になっていたからね。もしかすると転生者が裏で糸を引いているわ」


「なら、皆で受けないとね」


「私も賛同する!」


「了解!」


 カレンは素早くクエスト受理を確認し、依頼者に通達する」


「クエスト受諾完了!依頼者はガリバタ村の村長さんだから、彼の話をよく聞いてね」


「気を付けてね!」


 カリンとカレンに見送られながら、朧丸達は魔法陣を発動させてガリバタ村へと転移した。





 ガリバタ村に到着した朧丸達は、村長さんを探し始める。


「確かこの辺りに……ん?」


 すると、突然ドドドという音が聞こえてきた。全員が音のした方を見ると、なんと村長らしき初老の男性が走ってきたのだ。


「もしかしてあの人が!?」


「多分そうかも……」


 カルミナ達が驚く中、村長は足を止めて一礼する。


「おお、依頼した者達じゃな。わしはガリバタ村の村長です。実は子供達が誘拐された件ですが、昨日に起こってしまったのです」


「昨日?何かあったのですか?」


 村長の説明に佳乃は首を傾げる。


「実は、この村では特に目立った物はなく、作物も普通ばかり。あるとしたら伝統芸能であるふんどし踊りしかありません」


「どんな体操ですか?」


「ふんどし一丁になって、踊りをするという物ですが……昨日の踊り教室で子供達がそんな踊りを受け継ぎたくないと言って、皆村から一斉に逃げ出したのです」


「おい、ちょっと待て!その踊りを広めているバカは何処にいるんだ!?」


 村長の話に朧丸がツッコミを入れたその時、屋根の上から赤いふんどしを履いている親父が姿を現す。


「わしの名前はフンド!唯一ふんどし踊りを継承している男だ!」


「出た!お騒がせふんどし男!」


 村長が叫んだその時、佳乃が屋根の上に飛び乗ってフンドを睨みつける。


「何かね、お嬢さん?」


「あなたが誘拐事件を起こした元凶ね。なんで子供達に変な踊りを教えるのかな?」


 佳乃はフンドに対して質問するが、目のハイライトは消えており、背後には怒りのクマのオーラが映し出されていた。


「わしはこの踊りを後の世代に伝える為に努力しているのだ。変な踊りではないぞ」


「その格好が変な踊りじゃァァァァ!!」


「ごべらァァァァァ!!」


 フンドの解答に佳乃は左アッパーでフンドを殴り飛ばし、彼は地面に頭から突っ込んでしまう。


「落ち着け、佳乃姉ちゃん。その気持ちは分かるから……ほら」


 朧丸が佳乃を抱き上げた途端、彼女は彼の頭を撫でる。


「ごめんね、良い子良い子」


「あのさ。俺はもう25歳なんだからさ……恥ずかしいから勘弁してくれよ……」


「いいじゃん、別に。だって私の弟なんだからさ」


 朧丸は恥ずかしがるが、佳乃は笑顔で頭を撫で続ける。その光景にカルミナ達はジト目でニヤニヤしていた。


「ともかく!あの親父は放っておいて、さっさと子供達を救出しないとまずい事になるぞ!」


「そうね。でも、何処にいるか分からないけど……」


 カルミナ達が現在の状況に困り果てていたその時、一人の少女が姿を現す。


「あなた達が異世界から転移した戦士達?」


「「「?」」」


 全員が声のした方を見ると、ビンクのロングヘアをした猫族の少女が立っていた。サスペンダーを付けていてジーンズというラフな姿だ。


「そうだけど、君は?」


「私はキララ。格闘家よ」


「格闘家……プロレスラーとは違うみたいやね。私はHARUKA」


「澄川ナツミです」


「古川佳乃だよ」


「城山すみれです」


「俺は朧丸」


「アリアンです」


「カルミナよ」


「私はベトラ。ところでキララは何故私達の元に?」


 自己紹介をした後、ベトラはキララに質問する。いきなり現れた事に疑問を感じていたのだ。


「同じシルバリズムを倒す者としては興味あるからね。実は私、シルバリズムの被害に遭った一人なの」


「えっ、キララが!?」


 キララの説明にベトラ達は驚きを隠せずにいた。


「あれは数日前、私のいた孤児院が襲撃を受けてしまい、多くが亡くなってしまった。生き残ったのは私とボニーお姉ちゃん、そして詠春の3人よ」


「その二人の行方は?」


「ボニーお姉ちゃん達もシルバリズムの行方を探しているわ。早めに合流しないといけないけど、それよりも子供達を探しているみたいね。ここは私のサーチテレパシーに任せて!」


「えっ!?上手く探せるの!?」


「まあ、見てなさい。はっ!」


 キララは全神経を集中させ、囚われの子供達の居場所を特定し始める。


「分かったわ!彼等はゴブリン達に誘拐され、巣穴の中にいるわ。けど、その数は多くいるから気を付けて」


「ありがとな。その巣穴の場所も案内できるか?」


「勿論よ、付いてきて」


 キララは朧丸達を連れてゴブリンの巣穴へと向かい出し、村長は無事である事を願っていた。しかし、フンドの姿が既にいなくなった事には気付いてなかった……





 キララの案内でゴブリンの巣穴に着いた朧丸達。カルミナは鷹の目で中の様子を確認していた。


「囚われた子供達の数は15人。その内の7人は女の子よ」


「なるほど。ここからどうやって奪還するかだね」


「けど、ゴブリン達は毒の弓矢を仕掛けてくるからね。リカバリーや毒消しは持っている?」


「大丈夫!取得しているから!」 


 カルミナの忠告に佳乃がグッドサインで応えたその時、何処からか足音が聞こえる。


「ん?誰か来るぞ」


 朧丸達は足音の方を見ると、紫髪の犬耳のカウガールの女性と、ウサ耳の白い髪の女性が駆け付けてきた。


「あっ、ボニーお姉ちゃん!詠春!」


「もしかして、キララが言っていた二人なん!?」


 キララの驚きにHARUKAが質問し、ボニーは走り終えた後にコクリと頷く。


「ええ。私はボニー。キララとは義妹で、本名はボニー・パーカーなの」


「もしかして、クライドと組んでいたボニー・パーカーなの!?」


「その通り!今は犬の獣人だけどね」


 ボニーは犬の耳を動かしながら笑顔で答える。


「私は詠春(えいしゅん)です!本名は巌詠春(がんえいしゅん)と申しますが、今はウサギの獣人です」


「まさか偉人二人と出会うなんて驚いたよ……」


「私は3人で話をした時から知ったけどね」


 ナツミがポカンとする中、キララは苦笑いで返していた。


「キララからの連絡で来たの。私達も助太刀するわ」


「私達も十分強いですので、百人力です!」


「お願いします!けど、詠春さんの肩に乗っているそちらの方は?」


 朧丸が詠春の肩に乗っているウサギが気になり、彼は彼女から降りて一回転する。すると、カンフー服を着たウサギの獣人になったのだ。


「お主が異世界から来た者達じゃな。わしはマスターラビット。詠春の師匠であり、かつて魔王軍と戦った者の一人じゃ」


「マスターラビットさんが!?」


「はい。マスターは得意のカンフーで多くの敵を倒し、見かけによらず目茶苦茶強いです!」


(((す、凄い……)))


 詠春の説明に佳乃達は驚きを隠せずにいた。


「それで、お主等はこの巣穴に入ろうとしていたのじゃな」


「はい。子供達が囚われているのを聞いていたので、この巣穴の中にいます。早く助けないと!」


「焦りは禁物じゃ。中の様子を耳で聞いたが、ゴブリンの数は……40匹いる。しかも、大きなゴブリンもいるようじゃぞ」


 マスターラビットの説明は中の様子や敵の数、更には要注意の敵まで全て把握していて、佳乃達は再び驚いてしまう。


「そ、そこまで分かるなんて……」


「昔取った杵柄じゃ。そこでわしに作戦がある」


 マスターラビットは朧丸達を集めて、自身の作戦を伝える。


「まず、人質についてじゃが、ここは朧丸が適任じゃ。煙幕を使って視界を遮り、その隙に人質を解放する。そして、人質を解放したら、素早くアリアンが転移させてくれ」


「任せてください」


「ええ」


 マスターラビットの指示に朧丸とアリアンは頷く。


「次にゴブリン達はカルミナ、ボニーは遠距離攻撃、キララ、詠春は近接で攻撃してくれ」


「はい!」


「ゴブリン達は任せて!」


 詠春とキララは気合を入れ、ボニーとカルミナも頷く。


「残るは大きなゴブリンじゃ。相手は2メートルぐらいでかいから要注意じゃぞ」


「ここは連携でダメージを与え、ベトラの斬撃で倒せば勝利はあるかもね」


「そうね。後は作戦通りに上手く行けばこっちの物だけど、油断は禁物だから引き締めないとね!」


「その通りじゃ。すぐに向かうぞ」


 マスターラビットの指示に全員が頷き、彼を筆頭に巣穴の中に入った。





 巣穴の中は薄暗く、アリアンが炎を照らしながら誘導していた。


「マスター、敵の声は?」


「奴等は奥の部屋に集まっている。この扉の先じゃ!」


 マスターラビットは目の前の扉を指差し、2匹のゴブリンが見張りをしているのが見えた。


「ここはこいつで!」


 朧丸は苦無を投げ飛ばすと、見張りの額に命中してそのまま素材と金貨に変えた。


「ほう。なかなかやるのう」


 朧丸の苦無投げにマスターラビットは感心する。


「大した事ないですよ。それよりも突撃しないと」


「うむ。奴等は誘い込んでいるに違いない。突撃じゃ!」


 マスターラビットの合図で中に入ると、そこには子供達が紐で縛られながら宙吊りになっており、ゴブリン達が槍と弓矢を構えながら戦闘態勢に入っていた。目の前にはゴブリンのボスであるビッグゴブリンもいる。


「やっぱりか……俺達を倒しに来たという事か」


「そうだ。とある少年から異世界転移の者達を倒せば、報酬をくれると聞いていたんだ。更に村から飛び出した子供達を捕まえてきてくれて、こいつ等を人質としておびき寄せていたのさ」


 ビッグゴブリンの説明に、ボニーは少年というキーワードに反応する。


「とある少年?それはまさか!?」


「知りたきゃ俺達を倒してからだな!そうしたら人質は解放、話もするぜ」


「つまり、倒すしかないという事ね。マスター、指示通りに行くわ」


「うむ。人質に関しては解放すると言った以上、朧丸とアリアンはゴブリン達を倒してくれ」


「「はい!」」


 マスターラビットの指示に朧丸とアリアンは頷き、すぐにゴブリン達に視線を移す。


(あの少年は私達の孤児院を滅ぼした怨敵。けど、今はこいつ等を倒すのみ!)


 ボニーは息を吸い込んだと同時に銃を構え、他の皆もそれぞれの武器を構えて戦闘態勢に入る。


「攻撃開始!」


「「「おう!!」」」


 ボニーの合図と同時に、彼女達はゴブリン達とビッグゴブリンに襲い掛かる。巣穴での戦いの始まりと同時に、人質奪還の任務も本格的に突入したのだった。

次で決着ですが、あの褌親父も出てきそうかも……


今年も残り僅かですが、まだまだこれからです!

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[一言] キタキ〇おやじ!キタキ〇おやじじゃないですか!
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