観戦中のハプニング
1年以上、放ったらかしにしてすみませんでした。プロレスを配信や生で見て勉強したり、色んな選手達の情報を見て学び通していたので、もう大丈夫です!
今から本編が始まります!では、ご覧あれ!
「はっ!」
東京にあるアパートの一室。男は目を覚ますと同時に辺りを見回す。既に朝日は登っており、時刻は朝の6時だ。
「なんだ、夢かよ……丸山部長まで出るなんておかしいと思ったぜ……」
彼の名前は近藤龍二。山口県から上京してきた平凡なサラリーマンだが、大のプロレスファンである。仕事は真面目にやっているが、いつも上司の丸山平吾郎に叱られてばかりだ。
「せっかく、自分の好きな女子レスラーだけでなく、色々な仲間達と共に戦えていたのに……夢なら意味ないじゃないか……」
龍二は残念そうに起き上がった後、すぐに布団を片付け始めた。
※
「という訳なんだよ。まさか丸山部長が出てくるなんてさ」
龍二は会社で昨夜の夢の事を話しており、それを聞いた同僚達も納得の表情をする。
「あの真面目一筋の丸山部長だろ?俺も夢にまで出てきたら勘弁だぜ!」
「仕事には熱心なのはいい事だけど、たまには息抜きしないと!」
「だろ?さあ、無駄話は止めて仕事に取り掛かるぞ!」
龍二が仕事に取り掛かろうとしたその時、背後から丸山が姿を現す。
「わしの事をネタにするとはどういう事だ?」
「ゲッ!丸山部長!聞かれていたのですか!?」
丸山の姿に龍二が驚いたその時、彼は龍二を肩に担いでしまう。
「バッカモーン!わしをネタにして無駄話をするなァァァァァァァ!!」
丸山は龍二を抱えながらダッシュし、そのまま彼をガラスごと突き破って投げ飛ばしてしまった。おまけにこのビルは15階建てで、今いる階層はなんと14階。
「あれーっ!!」
哀れ投げられた龍二は真っ逆さまに落ちてしまい、そのまま地面に激突。しかも、あまりの衝撃でその跡まで出来てしまった。だが、彼は平然と立ち上がり、無傷のまま立ち上がる。
「いつつ……俺が頑丈だからいいが、普通の人だったら死ぬぞ!まったく……」
龍二はスーツに付いていた埃を払い、すぐにビルの中へ戻っていく。
(あいつ、高い所から落下して地面に激突したのに……何で無傷のまま平然としているんだ?)
この光景を見ていた周りの人々は心からそう思いながら、何も言えずに唖然とするしかなかった。
※
「ハァ……」
別世界「シャンバラ」。そこはドラゴンや精霊など何でも出る世界であり、現代人にとっては憧れの世界である。西洋ファンタジーが主だが、東方、近未来的な要素もあるので、日本人でも馴染みやすい世界だ。
その世界にあるサンタクルスの森では、一人のメイドがため息をついていた。
「何ため息なんかついているのよ、アリアン」
「一体何があったの?」
メイドのアリアンに声を掛けているのは、彼女の仲間であるドワーフのベトラと、ハーフエルフのカルミナだ。3人は幼い頃からの幼なじみで、いつも行動を共にしている。その為、3人でパーティーを結成しているのだ。
「ベトラ、カルミナ。実は前に女神様から聞いた予言の事が気になって……」
「ああ……光の女神であるシャニス様ね。なんかとんでもない事が起こるって」
「噂には魔王軍が侵略したりとか……」
「もしかすると嫌な事は確定だと思う。けど、魔王軍が何かをするのか分からないし、シャニス様に聞いてみないと分からないわ」
ベトラの推測にカルミナとアリアンも同意する。
「考えても始まらないし、そろそろ来る筈だけど……」
アリアンが空を見上げながら呟いたその時、空から一人の少女が舞い降りた。その姿は金色の戦乙女の鎧を身に纏い、右手には黄金の槍を持っている。
「お待たせ!シャニス様がお呼び出しが掛かったわ」
「ジャンヌ、いつも連絡ありがとう」
彼女の名前はジャンヌ。本名は百年戦争で活躍し、フランスを勝利に導いたあのジャンヌ・ダルクだ。彼女は火あぶりの刑に処されて死んでしまったが、シャニスの手によって転生する事になり、今に至る。
「気にしないで。シャニス様に救って貰った恩を返す為なの。じゃあ、早速神殿へ向かいましょう!」
ジャンヌは黄金の槍を掲げ、魔法陣を地面に発動させる。すると、四人はこの場から神殿へと転移。其の跡には誰もいなかった。
※
それから数日後、龍二は両国国技館の入口前で待ち合わせをしていた。何故なら好きなレスラーがこのプロレス大会に参戦する為、観戦しに来ているのだ。
「そろそろ来る筈だな……おっ、来た!」
龍二の視線の先には二人の女性が駆け付けてきた。一人はポニーテールで青いオーバーオールを着ており、もう一人は赤い髪で赤袴を履いていた。
「遅れてごめんね、龍二」
「大丈夫だよ、佳乃姉ちゃん。順番は取っておいたから」
オーバーオールを着ているのは龍二の幼馴染の古川佳乃。彼と同じ山口県出身で二つ年上。今は保育士として活動しており、子供達の面倒見がとても良く、いつも青いオーバーオールを着用している。因みに龍二の面倒見もしているのだ。
「プロレスのビッグマッチ観戦は初めてだけど、こんなにもお客さんがいるんだね……」
赤袴を着ているのは佳乃の親友である城山すみれ。彼女は日本全国最強極道「城山組」組長の跡取り娘。礼儀正しく、頭脳明晰、交渉術を得意としているが、怒らせれば誰にも止める事ができず、城山組最強の極道女と噂されている。止められるのは佳乃しかいなく、城山組は彼女をスカウトしようと考えているのだ。
「まあ、何と言っても、俺の目的はHARUKAさんと澄川ナツミのタッグチーム「HNストライカーズ」が出るからな。早めに並んで正解だったけど」
龍二が指差す方を見ると、なんと数百人以上お客さんが彼等の後ろに並んでいた。
「こ、こんなにも人気なんだ……」
「こりゃ、グッズを早めに買わないと駄目かもな……」
龍二が苦笑いした直後に開場し、彼等はそのまま中に入り始めた。
※
「なんとかグッズは買えたし、後はサイン会を待つのみだな。早く終わらないかな」
その後、龍二達は南側の最前列に座っており、プロレス観戦をしていた。今は第5試合まで終了し、第6試合に入ろうとしているところだ。
「あと6試合あるからね。あっ、出てきたよ!」
佳乃が指差す方を見ると、HARUKAとナツミの二人が入場口から姿を現す。
「彼女達は赤コーナーだね。生で見るのは初めてだよ」
「すみれさんはプロレス初観戦ですね。確か相手は朱羅丸と青野鬼丸だが、彼等を相手にどう立ち向かうんだろうか……」
「まあ、戦ってみなければ分からないからね。そろそろ始まるよ!」
佳乃の合図に龍二とすみれが頷いた直後、ゴングが鳴った。
※
試合は進み、HARUKAとナツミが場外に落下。しかも、龍二達の目の前に落ちてきたのだ。
「このタイミング、ダイブアタックが来るぞ!」
「下がらないと!」
龍二達が移動しようとしたその時、彼等の足元に魔法陣が発動された。
「何これ!?」
「これも演出なのか!?」
「いや、なんか嫌な予感しかしないけど……」
すみれが言い切ろうとしたその時、魔法陣から光が発生し、彼女だけでなく、龍二、佳乃、HARUKA、ナツミの四人まで包み込み、そのまま光だけでなく、魔法陣も消えてしまった。
「あーっと!これは予想外!!突如光が現れて消えたと思ったら、HARUKAとナツミの二人が観客と共に消えてしまった!一体どういう事だ!?」
実況の叫びが響き渡ると同時に、会場は予想外の展開にざわついてしまう。それと同時に、物語もここから動き出そうとしていたのだった。
ここから物語が動き出します!消えた5人の行方はどうなるかに注目です!
因みに好きなプロレスの団体はDDTです。




