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プロローグ

 

 1944年12月17日。


 第二次世界大戦の末期において、連合国に押されつつあったドイツの反攻作戦であるバルジ作戦が行われていた。


 その時、ドイツのバイエルン州のある場所で世界初の核兵器実験が行われた。


 フォンブラウン博士、シュペーア軍需相、ヒムラー副総統が臨席し、実験の結果は上々だった。


 核出力12ktにもなるその爆弾は周囲の三キロ以内の建造物を粉々にし、建物に留め置かれていた敵国の捕虜たち数千人のうち、半径1,5キロ圏内にいた千百名を即座に死亡せしめた。


 当日、実験場の周囲は武装親衛隊五千名によって警護され、防諜は完全だった。


 翌日になってナチス機関紙は、昨日バイエルンの火薬工場で事故が発生し従業者300名が死亡した。事故発生の原因特定のため現在工場の付近は近づくことを許されていないと報道した。


 もちろん、この報道は原爆開発を他国に悟られないためだった。


 この結果を受けて、それまで原爆の威力に懐疑的だったヒトラー総統は、直ちに原子爆弾の地下工場での原爆量産を命じた。


 彼はその時、周囲の高官たちに、「この爆弾は敵の要塞を吹き飛ばすのには必要だろう。わが軍の反攻作戦が成功した後に、使いどころを考えねばならない」と語った。


 より積極的な使い道―敵国首都への核兵器投下のような―を考えていたシュペーアは落胆したが、彼は自身の権限を使い、より戦略的な使用をおこなうための準備を進めていった。




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