幕間、裏生徒会の面々
「……バリウス、間近で見てみてどうだったんだよ?」
薄暗い部屋に、五人の人影と一つの窓。その窓からは、模擬戦闘場が一望できるようになっていた。
バリウスに話しかけたのは、見るからに豪快そうな番長のような男だ。
「いくら1年生同士の戦いとはいえ、魔法すら使わずに圧倒したのは驚いたよ。僕が見た限りでは、本当に魔法を使っている様子はなかった」
「本当かよ? いくら強いったって、魔法を使わないんじゃたかが知れてるだろ?見慣れない動きはしていたけどよ……。そうだ、お前の魔眼なら何か見えたんじゃないか?」
突然話を振られたのは中央に座っていた男だった。番長のような男と比べると、随分と自信がなさそうで、なよなよしているように見える。
「い、いや……。ボクも、魔法は使ってなかったと思うよ……」
「お前がそう言うならそうなんだろうな。だとすると、戦ってみるまでどんな魔法を使うかは分からないってことか。それはそれで楽しいかもしれねぇ。今期の新入りは一人だけかと思ったら、最近になって二人も増えて、三人も居るからな。いずれもっと強くなった時に戦うのが楽しみだ!」
ガッハッハ、と笑う番長風の男。
すると、今まで黙っていた金髪碧眼の女性が口を開いた。
「私の戦闘スタイルなら武術は通用しないから、魔法の方を知っておきたかったけど……仕方ないわね。次に彼と戦うのは誰になるのかしら?」
「そうだな。順当に行けば第五席……」
「え、あたしじゃ無理ですよー。多分1年生全員に負けますからー。前から言ってるじゃないですか、あたしを裏生徒会のメンバーから外すべきですって」
「やれやれ、もうちょっとやる気を出したらどうだ。次に戦う者は追って連絡する。今日はそれだけだ。解散!」
バリウスがそう宣言すると、バリウスを含めた五人は部屋から出ていき、静寂だけが残された。
作者である自分は、今まで数々の世界を救ってきた勇者です。
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