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最弱無能の俺が裏生徒会に加入することになっていた

「裏生徒会へようこそ!」


そう俺に告げるのは目の前にいる好青年、この学院の生徒会長バリウスだ。


「裏生徒会についてはもう聞いただろう? 生徒の中でも実力に秀でた生徒のみが加入することになっている、この学院の秘密組織さ」


 今、初めて聞いたのだが……?


「ユウタくんの実力は存じているよ。ぜひ、その力を裏生徒会で役立ててくれたまえ」


 バリウスは、持ち前の爽やかさを携えて挨拶を続けている。


 だが、今なんと言った?俺の実力を存じているだと?

 俺は、この学院どころか、世界的に見ても前代未聞であろう『魔力ゼロ』だぞ。


 さらに言えば、このエリート学院に入学できたのも名家の生まれであるコネだ。

 そんな俺が何故そのような組織に加入することになっているのか?


「すみません、バリウスさん。俺がその……裏生徒会とやらに加入するというのは、なにかの間違いではないですか?」

「そんなことはないさ。ここに学院長の書面があるからね」

「じゃあ、仮にそうだったとして、なんで実力のない俺なんですか?」


バリウスは驚きの表情を浮かべる。


「何を言っているんだ。ユウタくんほどの実力なら十分に決まっているだろう? ああ、そうか。もしかして自分の手の内は隠したいってやつかな?」


勝手に納得したのか、バリウスが話を続ける。


「一般生徒には極秘とされている裏生徒会について、事前に調べていたとは恐れ入ったよ。確かに、裏生徒会は実力主義でね。裏生徒会メンバー同士で模擬戦闘を行うことも多々あるし、それによってランク付けが変わったりもする。ただ、何もユウタくんの実力を探ろうって腹づもりじゃないんだ。それに、ユウタくんほどの有名人であればある程度は噂も伝わってくるものだろう?」


 一体それはどこのユウタくんなんだ。

 俺は『魔力ゼロ』で目立たないように生きてきた。

 決して実力があるわけでもなければ、断じて有名人などでもない。


 学院に入学して半年と少しが経ったが、一度たりとも話題になるようなことはしていない。それどころか、魔法が使えないから授業についていけてもいない。

 何かバリウスは勘違いしているようだ。


「俺には何の噂もないと思いますけどね。一体どんな噂が伝わってるんです?」

「そりゃ、入学試験で実技満点だった話は有名だろう? それに、この間は岩院(がんいん)家に伝わる大地の魔法で強大な魔物すら打ち倒したそうじゃないか」


 だから、そのユウタくんって誰なんだよ!

 入学試験はコネで突破したし、俺は魔法を使えないんだ!

 それどころか、実家である岩院(がんいん)家には金だけ渡され、この学院に入れられた後は連絡もつかず、ほぼ絶縁状態という有様だ。


「とにかく、裏生徒会に迎えるのは、君で間違いではないよ。そして、この決定は学院長の決定だから、拒否権なんて存在しないんだよ」


 俺はその噂になっているユウタくんとは絶対に違うという自信があるのだが、一方でバリウスの顔も自信に満ちており、もはや有無を言わせない状況になってしまっている。

 魔力ゼロで実力ゼロの俺が、実力主義の世界に放り込まれるなんて何の冗談だ?


「改めて、岩院(がんいん)ユウタくん、裏生徒会にようこそ」


作者である自分は、今まで数々の世界を救ってきた勇者です。

当然、【評価ptの数だけ戦闘力が上がる】チート能力を保持しています。

というわけで、広告の下にある☆☆☆☆☆より評価をしておいてください。

約束ですよ。


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