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1ー6 野営での出来事 その2

じわりじわりと増えるブックマーク。ホント励みになります。PVは漸く100オーバー、ユニークは100にも至ってないですが、それでも執筆していきますので、これからもこの拙作を宜しくお願いしますm(_ _)m


2018/10/30

スピキオの一人称を変更しました。

 私、ヘンリエッタはお嬢様とソーマ様と少し離れた所で護衛の方々と話をしております。

 いえ、正しくは説教でしょうか。


「ルドルフ様、スピキオ様、ボルツ様、エントゥア様、そしてクライス様。ソーマ様をあの様な不躾な目で見るのはお止めください。不愉快でございます」


「しかしだな、ユーフォリア様に何かあっては遅いではないか。それ故の監視だ。その点は勘違いしないでほしい」


 ルドルフ様が反論します。仰る事はごもっとも。理に叶ってございます。ですが、


「ですが端から彼を罪人と決めつける様な目で見るのは、助けた相手に失礼過ぎませんか」


「……それは、そうだが」


「だが、何ですか? 何故、『だが』なのですか?」


「……」


「スピキオ様、彼をジュニアと呼ぶのは、彼を魔王の子と思っているからではありませんか?」


「いや俺っちは親しみを込めて……ってそんなに睨まないでよ。やっぱ侮辱ですかね?」


「はい。自覚があるなら後程ソーマ様謝罪することです。ボルツ様、は置いといて、エントゥア様」


 と、今いる護衛で唯一の女性であるエントゥア様に話を向けます。


「え、私か?」


「ソーマ様を不必要に怖がるのはお止めください」


「だが、彼の者は得体の知れない力を持っている。ヘンリエッタも見ただろう」


 成る程、それに関しては同意します。ですが、


「その力に助けられたのです。それでも彼を恐ろしい、と?」


「いや感謝してない訳ではないのだ。してない訳では……」


 はあ、とため息を吐く。「それほどまでに怖い方でしょうか、ソーマ様は。それほどまでに黒い髪は恐ろしいのですか?」


 その言葉に噛みついたのはやはりというか、クライス様でした。


「そうだ。黒き髪、黒き肌、紅き瞳を持つ者は邪悪たる魔王の子だ。ルミナス教はそう伝えているではないですか」


 クライス様は自分は、いえ、ルミナス教の教えは間違ってない、正しいと思い込んでる様ですね。


「クライス様、貴方は彼に助けられたのがそんなに不満ですか?」


「当然だ」


 クライス様は何を当たり前の事を、という風に首肯します。


「ではお聞きしますが、クライス様はあのままお嬢様が襲われ、犯されても良かったと、そう仰るのですか?」


「そ、それは……だが、お嬢様も魔王の子に助けてもらいたくはなかった筈だ!」


「クライス様。お嬢様を貴方の理想の同じ型にはめるのはお止めください。はっきりと申しておきますが、私はお嬢様をお助けいただいたことに感謝しております。そしてそれはお嬢様も同じ。クライス様は他の人が皆貴方と同じ考えだと思われている、その考えを改めるべきです」


 ここまで言っても分からないのであれば、いえ、きっと分からないでしょうね。現に今も意味不明な理屈をぐだぐだと捲し立てるクライス様には何を言っても無駄な様な気がしてきました。あの方(クライス様)を護衛の任から外して頂くよう、旦那様に具申する必要があるかもしれません。



 ☆★☆★☆★



 気まずい。


 ヘンリエッタさんが護衛の騎士達の方へ行ってしまい(なんかあの馬鹿(クライス)が喚きちらしているが)、ユーフォリアと二人きりになってしまった。


「……」

「……」


 お互い意識してしまい、何か喋ろうにも何を喋れば良いのやら。沈黙が辛い。


――ヘタレ。


 ナビーさん、そげなこと言わんと何とかして下さい。


――自分で何とかしてください。


 こういう事には冷たいよね、ナビーさん。

 とは言え、これでナビーさんを頼ることが出来なくなってしまった。兎に角何か……あ。


「あのー、ユーフォリアさん」


「ひゃ、ひゃい!? な、なんでしょうかソーマしゃまっ!?」


 ……噛みまくってまんがな。しかも自覚してるから顔がトマトの様に真っ赤だ。


「そのソーマ『様』っての止めてほしいんだ。俺、そこまで偉い人間じゃないし」


「え、えと、それなら、私のことを『ユーフォリア』ではなく『ユフィ』と呼んでください。でないと、ずっとソーマ様と呼びますよ?」


 おう、そーきたか。しかしこれは恥ずかしいな。リア充ならすんなりと出来るんだろうなー。


「わ、分かったよ………………………………ユフィ」


「ひゃい…………ソーマ、さん」


 ヤバい。めちゃくちゃ可愛い。未だに噛んじゃうこととか顔どころか耳まで真っ赤になこととか。


――マスター、砂糖を吐きそうです。


 ナビーさんが辟易してるよ……

 と、そんな時、何やら『くぅ~』と音が聞こえた。隣を見るとユフィがバツの悪そうな顔をしていた。

 確かに食事がまだだったな、と今更ながらに気付く。


 と、言うわけで、ストレージからカップ麺を取り出したら、ユフィが訊ねてきた。


「あのー、それは何ですか?」


「カップ麺。お湯を入れて3分待つだけで出来るんだ」


「お湯を入れるだけで……すごいですね。あの、ソーマさん、お願いがあるのですが」


 と、ユフィが言ってきたので、もう1つカップ麺を取り出す。


 そしてお湯を……


 お湯を……


 …………


 oh! 湯がないよ!(洒落ではない、断じて)


 そもそもお湯沸かそうとすると薪の火力ではかなり時間が掛かるではないか。こんなことなら他の、黄色い箱のカロリーメ○トにすれば良かった。俺って、ホントバカ。


――直ぐにご入り用なら作りますが?


 はあ!? マジで!? たのんます! 直ぐに!!


――了解。出来ました。お湯をヤカンのカーソルに重ねると容れることが出来ます。後はご自分でどうぞ。


 早っ! まあ、後は自分でやろう。お湯(ストレージには熱湯×∞になってた)をヤカンのカーソルに重ね、取り出す。そして湯を注ぎ待つこと3分。


「出来たよ」


 とユフィに渡す。俺も箸を取り出し、そしてユフィにフォークを渡し、そして手を合わせ、


「いただきます」


「? その『いただきます』というのは?」


「あぁ、これは食材と作った人に対しての感謝の気持ち……かな。まあ習慣になっちゃってるだけなんだけど」


 とユフィの質問に答える。間違ってはいない、と思う。


「そうなんですか。でしたら私も。いただきます」


 と手を合わせ、食べ始める。尚、やはりというか、クライスが「その様な穢れたモノを」云々と騒いでいるが俺もユフィも完全に無視している。


「美味しいです」


 とユフィは微笑む。口に合わなかったらどうしようと思ったが杞憂に終わったようだ。


 しかし、カップ麺を啜るお嬢様……何かシュールな光景だな、と感じながらカップ麺を啜るのだった。

つくづく思いますが毎日投稿してる人って、それだけで凄いですよね。自分には無理だorz

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