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1ー5 野営での出来事 その1

ブックマークしてくれた方、ありがとうございますm(_ _)m

あとサブタイ変えました。


2018/10/30

クライスの一人称を変更しました。

 野営をすることになった。

 馬車が壊れた為、このまま進んでも街に辿り着くのは真夜中になるからだ。なので野営をすることは吝かではない。ないのだが……


「なあ、ここで野営するの?」


 盗賊の死体がごろごろ転がってんだけど。

 それと、盗賊に殺されてしまった彼らの仲間の亡骸もどうするのか。盗賊に関しては純粋に邪魔という理由で街道の脇の森に捨ててきた。その際少し気になる事があったので、盗賊が装備していた剣と革鎧を剥ぎ取ったのだが「死体から装備品を剥ぎ取るとは、やはり魔王の子は邪悪だな」とクライスの茶々が入ったが無視した。無論身に付ける気はない。

 そして俺が気になることをルドルフさんに相談した。


「本当にこいつら盗賊なのか?」


 と。

 その辺はルドルフさんも気にかけていたらしい。曰く、盗賊にしては連携がとれすぎている、この辺りでは盗賊の被害も無ければ目撃もされていない、だそうだ。


「無論、見落としや最近になってこの辺を縄張りにしたとか、そう言う可能性も無くはないが」


 と付け足してはいたが。

 それでルドルフさんに剣と革鎧を見せ、「あまり目利きとか出来ないけど」と先に断りをいれて、自分が思っていることを伝えた。


「盗賊ってこんないい装備してるの?」


「……ふむ。ボルツ、これを『観て』くれないか」


 と、ボルツさん――一番身体でかくてゴツい騎士だ――を呼び、ボルツさんは剣を手に取り見定めるように観て、


「……………………上質な剣だ」


 と低い声で答えた。


 この事は領主様に伝えよう、というルドルフさんの言葉で、この話は終わりにし、もう1つ、彼らの仲間の亡骸の処遇について訪ねたら、


「遺品は回収してこの場で埋葬する。出来れば街の然るべき場所に埋葬してやりたかったが……」


「それならば、俺が運びますよ」


「それはどういう……」


 俺はルドルフさんの言葉を最後まで聞かずに、横たわる様に並んでいる亡骸の元へ行く。恐らくメイドさん――ヘンリエッタさんがしたのだろう、手を胸の上に重ね、顔も眠っている様な安らかな顔をしている。3人の内1人は女性、寧ろ女の子と言っていいほどだ。


「助けられなくて、ごめんな」


 そう独りごちるも、それは自己欺瞞かと首を振り1人ずつストレージに入れる。


「成る程、アイテムボックス持ちか」


 と納得するルドルフさんだが、敢えて訂正はしないでおく。ナビーさんが言うにはアイテムストレージとアイテムボックスは似て非なるもので無生物しか入れれないという点は同じだが容量がまるで違うそうだ。また時間が経過しないのもアイテムストレージの特性だそうだ。なのでアイテムボックスと勘違いさせた方が都合がいいとの事。しかし、そう考えるとかなりのチートだな、アイテムストレージ。

 あと折角だから馬車も入れちまうか、と考えてたらナビーさんがとんでもないこと言いやがった。


――その馬車、私なら修復可能です。


 なんですと!? 今直せると仰いましたか!?


――はい、アイテムストレージに収納すれば修復出来ます。修復しますか?


 その前に、何でそんなこと出来るの?


――マスターをサポートするのが私の役目です。これくらい出来るのは当然です。


 ……当然とか言っちゃったよ。なら折角だし直してもらうとしよう。どれくらい時間かかるの?


――了解しました。修復するだけなら然程時間はかかりません。改良する場合、些か時間がかかります。どうしますか?


 改良て。外見は変えない様にね。

 馬車をストレージに入れると皆がポカンとしていた。


「あの、何かおかしかったですかね?」


「おかしいというか……」

「容量凄くね?」

「馬車迄難なく入れてしまうとは……やはり魔王の子は化物か」

「凄いです、ソーマ様。ヘンリエッタもそう思いますよねっ?」

「はい、お嬢様」


「幾らなんでも化物は酷くね!?」



 ☆★☆★☆★



 正直に言おう。かなり苛ついてる。一番の原因は原因はクライスだが、他の騎士達も監視するかの如く俺を見ている。俺が何か仕出かすのではないか、危害を加えるのではないか、と。

 ルドルフさんも警戒は緩めてはいるが全く警戒していない、という訳ではない。つまり信用していない、ということだ。確かに出会ったばかりの人間を警戒するのは当たり前だとは思う。だがそこに別の感情が混じっていればどうだろう。クライスの敵愾心は言うに及ばず、スピキオは馴れ馴れしくも侮蔑の感情を抱いている。

 なるべく気にしないよう努めていたが、限界はすぐそこまで来ていたようだ。




「魔王の子に食わせる飯等ない」


 野営準備を済ませ、これから食事を取ろうした時だった。


「クライス~、あれでもジュニアは恩人だぜ? その態度はどーよ」


 クライスの言葉にスピキオが諫めるが、やはり軽い。「ま、気持ちは分からなくもねーがな」


「クライス、よせ。スピキオも――」「ルドルフ隊長。言わせてもらいますけどね」


 ルドルフさんも注意しようとするがクライスが言葉を被せる。


「魔王の子は存在そのものが邪悪なんですよ。ゴブリン以下の存在だ。そんな奴と行動を共にする? 冗談じゃない。第一隊長も皆もこいつの事全然信用してないじゃないですか。だから常に見張ってる。違いますか?」


 沈黙が流れる。


「ほら、やはり皆自分と同じ考えではないですか。そうやってこいつを見張る必要などありませんよ、今ここで殺して――」

「クライス、貴方は――」

「ユーフォリア様、貴方はこいつに騙されているんですよ。こいつを殺せば目が覚めますよ」

「クライス!! いい加減に――」


 バン! 銃声一発。空に向けて撃った。一瞬の静寂。そして、


「黙って聞いてりゃよ、クライス、てめえは人の道理も弁えない屑か?」


 キレた。


「別に俺はあんたらを助ける義理は何一つないんだ。見殺しにしてもよかったんだ。けど助けた。あんたらが危ない、そう思ったからだ。なのに……

 それが助けてくれた人にする態度か!? 剣を突き付け、敵意を向け! 嘲り、監視し! 罪人の様な目で見る!! こんなことなら助けるんじゃなかったよ!!」


「…………」


 皆沈黙する。クライスを除いては。


「貴様になぞ助けられたくはない!」

「……なら死ねよ、金髪小僧」


 そう言うと、俺は銃をクライスに向け――


「クライスっ!!」


 パシィッ!


 撃てなかった。


 ユーフォリアがクライスの頬を叩いた。


「クライス! 貴方はどこまでソーマ様を偏見の目で見ているのですか!? 貴方達もです。彼が、ソーマ様が私達に何かしたというのですか!?」

「いやお嬢、それは念のため――」「スピキオは彼を侮辱しているではないですか!」

「あ、いや、そのー……すんません」

「謝る相手が違います」

「…………」

「ですがユーフォリア様、黒髪は――」

「私がその様な偏見を嫌うことを知っての発言ですか? クライス」

「…………」


 ユーフォリアが代わりに怒ってくれたおかげで少し落ち着いた。


 そして彼女が俺の事で怒ってくれる事が嬉しかった。けど、


「ユーフォリアさん、あんたの厚意は嬉しいけど、やっぱ1人で――」「駄目です!」


 その場を立ち去ろうとする俺をユーフォリアは引き止める。


「いや、しかしだな。俺はあいつらにとっては招かれざる客みたいだし、さ」

「私はそう思いません。寧ろ申し訳なく思っているのです」

「申し訳なく?」

「彼らの事でソーマ様に不愉快な思いをさせてしまいました。なんとお詫びをしていいのか……」


 本当にそう思っているのだろう。すまなそうに顔を俯かせている。


「それに、女性の厚意を無下にするのは失礼ではないですか?」


 そう言ってきたのはメイドのヘンリエッタさんだった。


「失礼、ですか」


「はい、お嬢様のなけなしの勇気を振り絞って一目惚れしたソーマ様を誘ったのです。それを無下にするとは、男としてどうかと」


「一目惚れ……」


「わーわーわー! ヘンリエッタ、それ言わないって約束――」


「しておりません」「はうっ!」


 一目惚れって、もしこれが本当だとしたら、


――類稀なチョロインですね。


 ……言ってやるな。けどそうか、本当か嘘か、あの慌てようから本当っぽいが、どっちにしろ


「失礼、か」


――はい。「はい」


 あ、ナビーさんとヘンリエッタさんがシンクロした。


「……分かった。そこまで言われたら断れねーよ」


「は、はいっ、すみません、ありがとうございます!」


 それに、一目惚れとか、凄く嬉しいし。


――顔、紅くなってますよ。


 しょうがないだろ、ここまで好意を寄せてくれた人は初めてなんだから! 




あれ、思ってた展開と違う……

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[気になる点] いわゆる人が良すぎる系主人公なところが気になる。小説らしさをもっと出してほしい。これからが不安
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