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1ー3 手助けしたら怒られた

こんな拙い小説でも読んでくれて、しかもブックマークしてくれる人がいる。こんな嬉しい事はないよ(感涙)

「ぐあっ!」


「スタンリー!」


 崩れ落ちるスタンリーに自分、クライスは目を向ける。致命傷の一撃をくらったのだろう、ピクリとも動かない。


「くそっ!」


「持ち場を離れるな、クライス!」


「ルドルフ隊長! ですがこのままでは!」


 まさか盗賊団に襲われるとは。この周辺では盗賊の被害は無かった。だから護衛の人数も8名と少なくても大丈夫だと高を括っていたらこのザマだ。


 盗賊団は凡そ30名、ほぼ無傷。対してこちらは既に3名討たれた。このままではお嬢様を、ユーフォリアお嬢様を護る事など出来ない。


 こいつら、人数差もさることながら、連携もとれてて隙がない。今までも盗賊討伐に駆り出された事はあったが、烏合の衆で、ここまで強くなかったぞ。


 だが、だからと言って、諦める気はないのだが、さりとて、打開策がそうそう浮かぶ訳もなく、ただ馬車を中心に戦っていたのだが……


「きゃああっ! 離して、離して下さいっ!!」


「しまった! ユーフォリア様!!」


 多勢に無勢、盗賊の1人がお嬢様を馬車から引き摺りだすと、そのまま押し倒した。侍女のヘンリエッタも捕まり、取り押さえられている。


「お嬢様! 貴様、その汚い手をお嬢様から離せ!」


 だが、いや当然私の怒声に耳を傾けはせず、お嬢様を押し倒し、馬乗りになった盗賊はお嬢様が着ているドレスに手をかけ、ドレスを引き裂いた。


「い、いやぁあああああっ!!」


 お嬢様が悲鳴をあげるが、私を含め、誰も助けることが出来なかった。


 これでは何の為にお嬢様の護衛騎士となったのか。ただ悔しくて、情けなくて。


 だが、自分達にとって最悪の(盗賊にとっては最良の)結末を迎える事はなかった。何故なら、遠くから「タァン」という音が聞こえたと同時に、お嬢様に馬乗りになった盗賊がグラリと横に倒れたからだ。

 倒れた盗賊はこめかみに穴が開いていた。穴は貫通しているのだろう、そこから血が流れている。即死だ。


 一体何が起こったのか、私も、ルドルフ隊長や他の皆も、盗賊達も、誰も理解出来なかった。



 ☆★☆★☆★



 ナビーさんからの警告があったが、状況がつかめないため、ゲパードM1をストレージから取り出し、スコープを覗いた。

 成る程、確かに戦闘が発生している。片方は騎士だろうか、馬車を護る様に戦っている。派手さは無いが、気品さを感じる。貴族が乗っているのだろう。

 もう一方は盗賊だろうか? かなりの数だ。30人はいるだろうか。盗賊が貴族の馬車を襲っている、そんな構図だ。


「まあ、襲われている貴族が悪い貴族で、盗賊が所謂義賊って線もあるんだが……」


 そうは見えないよなあ。


「ナビーさん、助けにいこう」


――どっちをですか?


 当然、襲われている方!




 と、駆け出していったのだが。


――生体反応消失(ロスト)。騎士の方が討たれたようです。


 またか!? これで3人目だぞ。まだあと300m程ある。仕方ない、ここから狙撃するか、とストレージからドラグノフを取り出す。肉眼では状況がよく見えないのでスコープを覗いて状況を確認する。

 するとドレスを着たプラチナブロンド女の子と赤毛のメイドさんが馬車から引き摺り出された。そして盗賊の1人が女の子を押し倒し馬乗りになる。


 ああ、これはアレだな。無理矢理致そうとしてますな。いかんよ強姦は。やるなら和姦でしょ。いや違うそうじゃない。そんな生レイプ何ぞエロゲなら兎も角リアルで見る気はない。

 照準を馬乗りになった盗賊に向ける。ふと、俺今人を殺そうとしてるんだな、と気付く。そう思うと急に緊張しだした。だがこのままだとあの女の子が酷い目に合う。だから俺は――


 何も躊躇わすに――


 引き金を引いた。


 側頭部に命中。どう考えても即死だ。俺は人を殺した。だというのに、それほど不快感や嫌悪感、高揚を感じなかった事に驚いた。俺、こんな冷徹だったか? 実はサイコパスとか?

 だが今はそんなことを気にする余裕はない。今度はメイドさんを取り押さえて――右手で胸揉んで左手で口押さえてる盗賊の眉間に照準を合わせる。

 焦らず、慌てず、深呼吸して――


 撃つ。


 命中。強く抱き締めてたせいか、盗賊と一緒にメイドさんも倒れてしまったが、些か混乱しているだけでこれといったケガはしてない筈だ。


 次は何やら指示を出してる盗賊のリーダーと思わしきヤツに照準を合わせて撃つ。これも命中するが、照準がずれてしまい、当たったのは右肩。それで気付いたか、5人こちらに向かってきた。


 ドラグノフをストレージに直し、ベレッタを取り出す。


 俺は駆け出し、向かってきた盗賊達が射程範囲に入ると即座に引き金を引く。


 流石に走りながらだと外してしまったが、発砲音で驚いたのか皆動きが止まった。この隙を逃す訳はない。今度はしっかりと狙って撃つ。


 一発、二発。パン、パンと発砲音が響く。二発とも腹部に命中。もんどりうって倒れる盗賊の頭部を狙い、撃つ。それでそいつは動かなくなった。


「魔王の子めっ! 貴様一体何をした!?」


 俺に向かって盗賊の1人が叫ぶ。てか魔王の子て、初対面にしては酷くね?


「さてね。悪党に言う義理はないかな」


 そう言って再び銃を放つ。盗賊達は俺に近付く前に討たれ、次々と倒れていく。

 しかし何だかなあ。まるでFPS、それもただ向かってくる敵を近付く前に撃つという、これなんてヌルゲ? まあ相手は飛び道具持って無さそうだし、仕方ないか。


 向かってきた盗賊を全て倒すと、またこっちに向かってきた。ひーふーみー、てか10人も来やがった!

 息があった奴らに止めをさし、空になったカートリッジを外し、ストレージから新たにカートリッジを取り出しリロード、更にもう一丁ベレッタを取り出し、迎え撃つ。中二病御用達の二丁拳銃だ。

 



 てかどうでもいいけど、いい加減騎士さん達も呆気にとられてないで反撃してくれませんかね。注意がこっちに向いてんだからさ。

 と思ってたら気付いたように反撃しだした。完全に不意討ち、盗賊団総崩れである。それにしては逃げようとしないな。普通不利になったら逃げる筈なんだが……逃げる余裕がないほど混乱しているのか?

 




 そして、向かってきた盗賊全てを倒して騎士さん達を手助けしようと思い向かったら、どうも向こうも終わったらしい。

 

 良かった、あれから誰も死んでいない。皆無事のようだ。近付き「大丈夫でしたか?」と声をかけようとしたら、


「魔王の子! 貴様何が目的だ!!」


 剣を突きつけられた。


 あっれえええ?




 

 



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