穢れ無き白
今回は俺の妹、鈴蘭について。
鈴蘭は俺とは親が違う、義妹ってやつだ。
では親は誰なのか…は今だ不明。というか多分わかることはないだろう。
鈴蘭は捨て子、親に捨てられたのだから。
俺が幼稚園で才能を発揮してるとき(当時2歳半)俺は鈴蘭と出合った。
たまたま俺は散歩中に裏路地に入って、そこで捨てられているのを見つけた。
肌や髪が白くて、とても美しかった。
1歳ほどだが、ぐっすり眠っていてこのままだと死ぬのは明白だった。白だけに。
だから持ち帰って親に「ちゃんとお世話するから」と捨て猫を拾った人間が大体言う言葉
を言ってみると、2つ返事でおkだった。
あのときが一番親に感謝したときかもしれない。
病気とかの検査でわかったのは、アルビノということだけだった。
アルビノとは、メラニンという物質を作る遺伝子情報の欠損した状態で生まれた人や動物、植物のことで、紫外線と強い光に弱く、治療方法もこのとき(当時西暦3761年)はほとんど無いと言って差し支えないだろうといった状態だった。
そんな子供に俺は、俺が一番好きな花の名前である鈴蘭と名付けた。白だけに。
とはいえ家の外に出すのは紫外線と強い光の両方を満たす最悪の環境なので、家の中で育てることにした。
俺は幼稚園をサボり、親は仕事をさぼってんじゃねえぞって俺が言ったことにより泣く泣く仕事へ行った。
俺は大学に行ってからも3日に1回サボってお世話をしていた。(他の日は親に任せた。)そんな日が続き、俺はテレビに出るのが嫌になって引きこもった時代。
もうずっと家で鈴蘭と遊んだりしてた。
俺が中学の行くってなったとき大泣きして止められたのもいまじゃ懐かしいな。
まあ行くんだけど(無慈悲)
そんで時間が減ったとはいえ家にいるときはほとんど鈴蘭に時間を使った。
鈴蘭は食べ物の好き嫌いは無く、勉強も家事もすぐ覚えて、ほんとに俺の妹なんじゃないかってレベルで天才だった。俺と似て(煽り)
もうほんと家に帰ると純白の天使が迎えてくれる生活だよ。まあだからといって妹相手に恋愛感情を抱くほど馬鹿ではないが。
中学で仲のよかった友達…いたかなぁ…じゃなくて例えば輝井ちゃんとかが遊びに来ると、ほんと仲良さげにしてて微笑ましかったな。なお最後にはなぜか俺が謝ってる始末。どうしてこうなった。というか何故俺が謝ってるんだ…(理解も記憶もしてない)
このころ良く言ってたのが
「義妹は血縁関係がないから結婚しても問題無いよ!お兄ちゃん!」
いや社会的に問題あるだろ。あと年齢的に。そもそも結婚って恋愛感情を抱く人間同士のお互いを拘束する手段だろ?俺が誰かに恋愛感情を抱くと思うか?
って言ったらジト目で睨まれるのが予定調和だったな。なお家に来た男友達(もといモブa.b.c)はそれを見て
「お前は友達だから控えめに言って死ね」
とか
「お前の妹を俺にください」
なんて言う奴等もいたな。まあ死ねというのは冗談半分だったからその後も仲は良くしていたが。…まあ家に男友達を入れることはこの一回以降無かったが。
本来気味悪がられるアルビノだが、鈴蘭に関してはそれは無かった。
…クラスで密かにファンクラブが出来ていた気がくらいには。
それが鈴蘭との出会いと成長過程。
俺の歴史
生まれる
↓
幼稚園(2~3歳途中まで)
↓
大学(3~5歳途中まで)
↓
すこし家にいた
↓
中学(12~15歳)
↓
高校(15~)
↓
転生(17歳)