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羽球生活  作者: すずせん
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楽だと思うじゃん?

初めは何にも考えていなかった。

やる気もなく、ただ楽そう、それだけだった。



春、桜の季節という人もいるが、僕の高校には桜は無い。

「高原涼」僕はこの春、高校生になった。

塾に行っても成績は伸びず、私立は金がかかるため公立高校を選び、地元の高校に仕方なく進学した。

結局地元から出ることができなかった…そんな自分が嫌にもなった。

とはいえ新たな世界『高校生活』ワクワクしている気持ちも確かにある。

そしてなにより、高校生になればバイトができる、学業は普通でいい、働いて欲しいものを手に入れたい。

漫画やバイク、服や娯楽、彼女だってできるかもしれない。これほどのワクワクは今までは無かった。



だけど、そんな気持ちは母の一言で消え去った。


「あんた部活やりなさいよ、絶対ね」

母は晩御飯を食べながら、僕を見ずにそう言った。


『いやいや、部活は中学3年間やったし、もう良いよ!バイトがしたいんだよ!バイク欲しいんだ』

流石に高校生だ、簡単に折れる気はない。


「バイトなんかしなくて良いわよ、学生のうちから労働なんて必要ないよ、お小遣いならあげるから、部活やんなさい」


『いやだから部活はもう良いって、遊べないし、バイトの方がしたいんだって』


………………



押し問答を繰り返し、結局僕は部活をする事にした。

母の言葉には昔から弱い、うちは母子家庭で物心ついたころには父がいなかった。

女手一つで僕をここまで育ててくれた母の言葉にどうしても従ってしまう。

そんなんで僕のバイト探しは入学初日に部活探しに変更された。


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