お前ら知ってるか?、ケルベロスって歯並び綺麗だけど息臭いんだぜ
「うっ、う~~」
俺は寝ぼけたような声を出しながら起き上がり、目の前を見ると、そこには鉄柵があった。
「おかしいな、問題が解決するとか言っておいてさらに悪化してるように思うのは気のせいだろうか」
俺は心の中で盛大に叫んでいた。なんせ気を失ったかと思えば今度は牢獄だ、こんな状況になったらだれでも混乱するだろう。
「次にあの大樹野郎にあったら枝全部たたき折ってやるとして、とりあえず現状を整理しよう。て、なんか来たー」
俺は棒読みで叫びながら、目の前にのしのしやってきた、頭が三つのワンころと対面していた。
「ガるるるるるる」
「やぁ!」
俺は今までに出したこともないような爽やかさで返事をした。
「グワァッ!!」
「言語は通じないと」
胸ポケットに入れておいたメモ帳に書き留めながら俺はこのワンころを分析していく。
そしていろいろ実験しながら数分たったころ。
「遊びはそこまでだケルベロス」
もの凄く長身で顔まで覆ってるローブに身を包みながら登場してきた。
「私めの眷属が失礼をいたしました」
「いいよいいよ、別に何かされたわけじゃないしな」
まぁ、口臭が異常だったがな。
「それでは部屋に行きましょう」
そいつは手慣れた様子で牢屋の錠を解いていく。鉄格子が上に引っ込んでいく。
「で、お前は何もんだ?」
「申し遅れました、私は暴食区画統治管理官代表。ベルゼブブです」