12 怒られました
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ありがとうございます!
あの後、すごく怒られた。
『なんで黙って出て行ったの⁈』
『もうこんなことをしちゃだめだ!』
『どこかに行きたいのならいってくれればいいから!』
などなど···泣きながら1時間ほど言われた。その間ずっと正座していたので足が痛い。
···自業自得なのだが。
でも少しうれしかった。
···けしてマゾではないが。
ただ、本気で私に怒ってくれた。
そんなことが何故か、とても嬉しかったんだ。
何年ぶりだろう。
心配されたのは。
怒られたのは。
私のために涙を流してくれる人を見たのは。
あぁ、ずっとここにいたい。
叶うなら、ここが私の居場所であってほしい。
この人達が死ぬ、その時まで。
それまででかまわないから。
高望みはしないから。
どうか、どうかここにいさせてほしい。
だが怖い。
私は『化物』だ。
いつか私の姿を見て恐怖する。
前世の時のあの目で見られる。
そんな時が必ずくる。
いやだ。
苦しい。
怖い。
はやく逃げたい。
そんなことを思っていても。
それを実行に移すことができないのは。
目の前にある、ほんの少しの希望を捨て切れていないからなのかな。
私の前に見える小さな小さな光を。
信じているからなのかな。
もう少しもう少しだけだから。
ここにいよう。
そして私は泥沼に入っていく。
自らの意思で。
だが後悔する。
3年前のあの夢が実現する時。
全てが終わる。
また絶望する。
だがそんな事、今の私は知らない。
3年後。
私は歩む。
絶望への第2歩目を。




