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提案

「刑部狸……」


 おみつ御前は忽ち冷静さを取り戻した。千代吉を抱えていた手を離す。千代吉は地面に落下し、鉄の茶釜の体のせいで、がちゃんと音を立てた。


「来ていたのかい。随分と手回しがいいもんだね」


 刑部狸は頷いた。


「ああ、お前が危険な大量破壊兵器を隠し持っているという連絡があってな。真相を確かめるため、わざわざ出張ってきたのだ。どうやら、その報告は確かのようだ」

 刑部狸の視線はもくもくと黒煙を上げている土蔵の残骸に向けられている。おみつ御前は「くっ」と怒りの声を上げた。


 時太郎は刑部狸が狸御殿の兵を連れていることに気付いた。さらに芝右衛門も控えている。


 ざざっ、と足音を立て、狸穴の狸たちが武器を構え、狸御殿の兵隊たちに立ち向かう。

 一触即発の空気が張り詰める。




「お待ちあれ!」




 さっと両手をひろげ、芝右衛門が急ぎ足になって睨み合う刑部狸とおみつ御前の真ん中に駆け込んできた。


 待たれよ、待たれよと繰りかえすと、おほんと咳払いをする。


「双方ともここで戦えば、多数の死傷者が出ることは必定。そこで、この芝右衛門、一つ提案したい! この際、古法に則り、双方の代表者が戦うということでは如何かな? つまり、一騎討ちで御座る!」

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