第四十九話 ボクしか知らない、勝利の方程式④
エリオットは掘り出したばかりのアイテム、『鑑定装置』でこっそりガーネットのステータスを覗き見した。そこに表示されていたのは――
「エリオット様!」
「うわっ!」
ガーネットに呼ばれて、ヘンな声をあげてしまう。
「どうかしました?」と彼女が気にしたようなので、「ううん、な、なんでもないよ」と慌てて応える。
「それより、何?」
「はい、こちらに来てください」
彼女がそう言うので、行ってみると――
そこはゴツゴツした岩が露出しているだけで、特に何もないのだが――
「うん、なにか感じるね」
「はい、強いマナがこの中に充満しています」
岩を砕いてみよう――ということになり、エリオットはつるはしを打ちつける。すると、中にクリスタルが見えてきた。
「やはり、アーティファクトがあるようです」
ガーネットの言葉に、エリオットはうなずく。
そのまま、続けていくと――そのクリスタルが巨大なモノだということがわかった。そして――
「これって、やっぱり……」
「はい、アンドロイドだと思います」
古代人が作った人型の機械人形――つまり、ガーネットと同じ種類のモノだ。
「クリスタルを割ってみるよ」
「お願いします」
中のモノを壊さないように、打ち込む位置を慎重に確認しながらクリスタルを破壊する。中から少女の姿をした機械人形が現れた。ガーネットと同じで、人にしか見えない。しかもガーネットと同じメイド服を着用している。
ただ、カラダのサイズが少し小さい。表情もどことなく幼く見える。
完全にクリスタルをはぎ取る。しかし、彼女は動かない。地面に横たわったままだ。
「壊れてしまったのかな?」
「いえ、マナの状態をチェックしましたが、故障しているわけではなさそうです。ただ、どのようにすればスリープ状態から再起動できるのか不明です」
「どこかにスイッチとかあるのかな?」
ガーネットの時には、クリスタルが破壊されたと同時に、彼女は再起動した。まあ、あの時はイフリートが目の前にいて、そんなことを考える余裕もなかったのだが……
それにしても、まるでホンモノの少女が眠っているようにしか見えない。エリオットは彼女に顔を近づける。
すると、その機械人形の目がパッと開いた!
「うわっ!」
次の瞬間、機械人形の姿が消える。いつの間にかエリオットの背後に回っていた。かなり早い!
「不審人物を発見――排除します」




