↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約者を庇って呪いで猫になりました~なかなか快適な猫ライフです~  作者: 燈華
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/78

食事をしてお風呂に入ります。

食事はファラが運んできてくれたが料理長のフィンも一緒だった。


「リラ様、可愛らしいお姿になってしまわれて」

「にゃん」


料理長にも元気に挨拶をする。

料理長の顔が緩む。

それからことりとリラージュの前に皿を置く。

ふっと料理長が表情を引き締めた。


「本日はこちらで我慢してください。明日からはもう少しましなものを作るので」


料理長が用意してくれたのは鶏を蒸したものだ。


「にゃー(ありがとう)」


お礼を言ってくんくんと匂いを嗅ぐ。

これは猫の本能だ。


そっと一口齧る。

もぐもぐもぐ。

もう一口。

うん、美味しい。

はぐはぐと夢中で食べる。


そんなリラージュの様子を料理長はしっかりと観察していた。


「にゃー(御馳走様でした)」

「お粗末様でした。何とか口にあったようでよかったです」

「にゃー(美味しかったわ)」

「そうですか。明日にはもっと美味しいものを御用意致しますね」


リラージュの尻尾がぴんと立つ。


「にゃー。にゃー(ありがとう。楽しみ)」

「はい。楽しみにしていてください。では失礼しますね」


料理長は皿を持って退室していった。

ふわぁと欠伸が出る。

お腹いっぱいになったら何だか眠くなってきた。


眠気に負けてうとうとしていると、ララに「失礼します」と抱き上げられた。


「にゃあ?」

「リラ様、お風呂です。フェラルード様が先に使っていいとおっしゃってくださいました」

「にゃー(そう)」


リラージュはフェラルードを見る。


「にゃー(ありがとう)」

「どういたしまして。僕のことは気にしないでゆっくり入っておいで」

「にゃー(ありがとう)」


そのままララに運ばれて部屋に備えつけられている浴室に入る。

浴室内はもわもわとした蒸気が漂っていた。


(まさか湯船に入れられるのかしら?)


リラージュは自分の身体を見下ろす。


(この身体で泳げるかしら?)


ぷかっと浮いてくれたらどうにかなりそうな気はする。


「リラ様こちらですよ」


(ぬる)めのお湯の張った陶器の(たらい)に優しく入れられる。

ほっとした。

あの湯船で泳げる気はまったくしなかったから。

浮くかわからないし。


「リラ様、湯加減はどうですか?」

「にゃーにゃー(ちょうどいいわ)」

「よかったです。もう少ししたら身体を洗わせていただきますね」

「にゃー(うん)」


とにかくお湯に()かるのはやっぱり気持ちがいい。

リラージュはお風呂に入るのも大好きなのだ。

ほわりとリラージュの表情が緩む。


「やはりリラ様は猫ではなく人間ですね」

「にゃー(当然よ)」


ほわほわと堪能する。

しばらくそうしていると、タイミングを見計らったララに声をかけられた。


「そろそろ洗いますね」

「にゃー、にゃー(ええ、お願い)」


リラージュはララの手によって盥から出されて床に下ろされた。

優しく丁寧にまるっと洗われる。


「リラ様、目を閉じてください」


言われて素直に目を閉じる。


「いいと言うまで目を閉じていてくださいね」


リラージュは頷いた。


「お湯をかけますね」


一言断ってからララが優しくお湯をかけて泡を流してくれる。


「もう一回いきます」


もう一度お湯がかけられ、タオルでくるまれた。

わしゃわしゃと拭かれる。

それから別のタオルでくるまれた。


「リラ様、もう目を開けていいですよ」


ぱちりと目を開ける。

気づけばフィフィが浴室にいた。


「片付けのほうは私がしますので」

「お願いします」


フィフィとララの短いやりとりがあった(のち)、ララに声をかけられた。


「このままお運びしますね」

「にゃー(うん)」


ララが抱いて運んでくれる。

リラージュがタオルに包まれて出てくると入れ替わりにフェラルードが脱衣所へと入っていく。


浴室を片付けてくれていたフィフィが出てくる。

フェラルードの入浴の手伝いはしないのだろうか?

疑問が顔に出たのかフィフィが答えてくれる。


「フェラルード様は人の手を借りての入浴は好みませんので」

「にゃー(そうなのね)」


ララがソファに下ろして丁寧に拭いてくれる。

その後でブラッシングもしてくれる。

適度な刺激が気持ちいい。


「はい、おしまいです」

「にゃー、にゃー(ありがとう、ララ)」

「どういたしまして。リラ様、今のうちに水分を取っておきましょう」

「にゃー(ええ)」


ぴょんと飛び降り、たたっと水の入った深皿に駆け寄る。

水はしっかりと補充されている。

有り難く思いながら水を飲む。

水を飲んでいる間にララが寝床を作ってくれる。


「リラ様、このようなものでよろしいですか?」


今度はソファのほうに駆け寄る。

果たしてジャンプで届くだろうか。


「リラ様、止まってください」


ララの言葉に素直に従って止まる。


「失礼致します」


ララが持ち上げてソファの上に下ろしてくれた。

不安を察知してくれたのだろう。


「にゃー(ありがとう)」


リラージュはララがタオルを敷いて調えてくれた寝床を足で踏み踏みして確かめる。


「どうですか?」

「にゃー。にゃー(いいわ。ありがとう)」


早速丸くなる。

これで寝る準備は調った。


読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。