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第12話 シャワーと日焼け
ある晩、パパとお風呂に入ったプリンセス。
お風呂上がりに、髪を拭きながら真剣な顔でママにこう言った。
「パパのシャワー、つよかったの。プリンセス、いたかった」
どうやら、シャワーの水圧が強かったらしい。クレームというには少し可愛すぎる、しっかりとした報告だった。
「そっか、デリケートだもんね。強いシャワーは痛いよね?」
とママが優しく言うと、プリンセスはしばらく考えたあと――
「うん…日焼けしちゃうもん!」
……え?
一瞬、夫婦で顔を見合わせる。そして爆笑。
どうやらプリンセスの中では、“強いもの”は“肌に悪い”→“日焼け”という結論に結びついているようだった。
シャワーと紫外線はまったく別物だけど、その理屈には確かにどこか一貫性がある。子どもの頭の中は、時に科学者顔負けの独創性で満ちている。
「今度から、やさしいシャワーにするね」
とパパが謝ると、「うん、そしたら日焼けしない!」と満足げな笑顔。
今日もプリンセスの理論が、家族に笑いと平和をもたらしてくれた。




