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爽やかな風が彼女の髪をサラリと靡かせる。
陽の光の下で見る彼女の銀色の髪は、パーティーの時とはまた違う。
柔らかく優し気な印象を見せる。
「でも、貴女様がああ言って下さったことが私は本当に嬉しかったのです。」
「―――――っつ!!!」
あのパーティーの夜、頬を染めながら懸命に私を褒めて下さったシャロン王女殿下を思い出しながら微笑んだ。
「あの時は、あんな場も鎮める事の出来ない未熟な王太子を庇って頂き、ありがとうございます。」
このお礼は自己満足かも知れないが、あの時彼女に救われたのは事実で、どうしても心からの感謝をこめて伝えたかったのだ。
呆然とするシャロン王女殿下。
「さあ、もう少し歩いた先に四阿がありまして、そこにお茶を用意させたので休憩しましょう。
沢山お歩きになって疲れたでしょう?」
微笑んで前を向き直り、エスコートするように少し先を進む。
「あ、あのっ!!!」
「―――っ!?」
裾をぎゅっと掴まれつんのめりそうになるのをぐっとこらえ、シャロン王女の方へ向き直る。
すると白い陶磁の肌をリンゴのように染め上げたシャロン王女。
「(え、え?何?なんだこれ)」
何かを決心したような菫色の瞳が私を射抜く。
「・・・ってなんかいない、のです」
「へ?」
「で、ですから!庇ってなんかいないのです!!!
あれは私の本心なのですから!!」
真剣にそう訴えかけるシャロン王女は可愛らしいのに、彼女の瞳に映る更にでっかくなった肉の塊のような自分に残念だなと思った。




