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必要な物を①


 朝、昼の訓練が終わった。計10回戦闘をしたけどそこから得られる物はあったのか常々実感が無い。

最後の方は少しでも長く生きれるようにクラリスの攻撃を見て避けることに専念したおかげで、朝の時よりも長く生き残った。


 その結果、20秒程戦闘が続いた。それは長いと言えるのかわからないが朝一発目の時は5秒にも満たなかったから単純に4倍に伸びた。


 「体がもうバキバキに痛い。俺の方は勝てそうというか攻撃が当たりそうな奴がいくつかあったが、それども一回も攻撃が当たらなかった」

 「ジンでもやっぱきついのか。結構惜しいのが見ててあったし、明日はいけるんじゃね」

 「このままやられっぱなしで終わる気は一切ない。あのアマの顔面に一発くらい良いのを決めてやる」


 そうジンが意気込んでいる。ジンは元々体を鍛えていたからか、何回も戦闘を重ねることで少しづづ強くなっているのが見て取れる。それに比べて俺は、今まで体を鍛えてこなかったつけが今になって来てやがる。せめてランニングくらい毎日やっていればここまで息切れしなかったかもな。


 朝の訓練が終わった後は、それぞれの課題や修正点をクラリスが俺たちに教えて、昼の訓練まで各々で鍛錬していた。俺の場合は体力面が無さすぎるという結論を言われ、持久力が上がる訓練をずっとしていて、精神的にもきつかった。


 今から出来ることが基礎っていうのは仕方ないし、持久力の訓練に関しては今回の試験が終わっても続きそうだな。ていうか、続けていこうと思う。


 クラリスが昼食を庭に持って来た。本日はサンドイッチだそうだ。


 「さあ、昼食にしましょう。シートを引いてください」


 クラリスが持って来たシートを地面に引くことにした。散々砂とかで汚れているのでもう意味が無いと思ってしまったが、口にはしなかった。


 サンドイッチ自体は、色んな種類を作っていて美味しそうだ。代表的な卵にサラダ、フルーツなどもあればちょっと変わったピーナッツもある。一般的には当たり前かもしれないがピーナッツは苦手だ。


 「このピーナッツサンドだけはちょっとごめん、ジン何か変えてくれ」

 「いいぜ、このフルーツと交換してやるよ」

 「サンキュー」

 

 交換して貰えた。ピーナッツはなぜか昔から苦手で、ナッツ系特有の匂いと触感がどうしても無理。こればっかりはどうしても慣れない。


 サンドイッチを交換するのをクラリスは何も言わなかった。ここで好き嫌いはダメだくらい言ってくると思ったが、案外その辺の食べれる、無理して食べさせないの境界線みたいなものを察しているのかもしれない。


 サンドイッチはそれぞれ小分けされてい。3人なので3つの皿に分けてある。

3人でシートに座り、食べ始める雰囲気が出ている。


 「「「いただきます」」」


 そう言い、食べ始めた。


 体が栄養を欲しているのかバクバクと口に入り、気づいたら食べ終わってしまった。結構な量があると最初は思ったが、食べてみたら物足りない感じになっている。


 「さて、食事が終わったところでこちらをどうぞ」


 クラリスが差し出してきたものは1万円だ。


 「このお金を上手く使って下さい。第二試験で必要になる、使えそうな物を買ってくることが午後やることです。夜の鍛錬は午後8時に行うのでそれまでに帰って来てください」

 「ようは必要になりそうな物を自分で見極めて買って来いってことか。まさかお小遣いがもらえるとは思っていなかった。今すぐにいくさ」


 ジンがえらく金を貰ってご機嫌になった。まあ、理由は大体想像つくが。


 「勿論レシートは持って帰って来てください。それに余った場合は回収しますので、使い切る気でいてください」

 

 作り笑顔で冷たい視線をジンに送っている。無駄遣いするなよと釘を刺しているのが分かる。


 1万か、どんな試験かわからないからこそ何を買うべきか迷うとこで金額が決まるのはこちらとしては良いのかもしれない。大抵の物なら買える。この際頑丈な鎧とか剣とかを買うのもありかも、金額的に買えるかは微妙だけど、店に行くだけならありかもしれない。


 午後にやることは決まった。本当は勉強をした方がいい気もしたが、この際諦めて買い物に専念しよう。


 「それでは、各々自由行動してください。時間には間に合うように」


 そう言い、クラリスは部屋に帰って行く。


 「俺は大体買う物を決めたから、もう先に行くぜ。また後でな」


 今度はジンが道路に向かって歩き始めた。 庭に一人取り残されてしまった。さて、どうするか。


 立ち止まって考えても何も始まらなし歩くか。


 ジンが出てから3分くらい後に何となくの気持ちで道路に出た。

 


 

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