ディーアの強さ
期間がだいぶ開いたと思います。私自身が就活をしていたのが主な原因です。
ここからはゆっくりと再会していこうと思います。よろしくお願いします。
結果から言うと、ディーアの圧勝だった。
喧嘩上がりの山賊と、格闘技やCQCと言った戦闘経験を積んでいる聖女。
結果は明らかだった。
ただ、ディーアがここまで戦い慣れているとも思ってもみなかった。
女性らしさと言うべきか、全体的に細い体をしているから、聖女になるために
戦えると言っても、そんなの目の当たりにしなければ信じられなかった。
本にはそう書かれていても、実際にはそんなことない。聖女が戦えるなんてただの過大評価
だと思っていた。
この時までは。
いつも何をしても笑顔でいた女性が、切れるといっそう怖くなる。
ディーアは戦うときに杖を地面に捨てた。
武器としても使える聖女の象徴とも言うべき物の一つの杖を地面に捨てる意味。
捨てると言っても、ただ持っている杖を離しただけだ。
細かいことになるかもしれないが、普通この場合は地面に杖を置くはずだ。
という事は、この場において聖女ディーアは普通のディーアになったことになる。
杖を一時的にとはいえ捨てることは、聖女を辞める事を意味する。
俺たちに対してそれほど怒っているという事だ。
対するアーバンは、少し大きなこん棒をも持っていた。ただし、その周りに釘が沢山
刺さっている。
「このこん棒は中に鉄を入れてんだ、だからよあたるとちょ~~~痛えぞ。ははははははは」
「だから何」
「おいおい、この状況で・・・・・」
何かを言いかけた時にディーアが思いっきり右の拳でぶん殴った。
拳はアーバンの腹に直撃した。一瞬で距離を詰めて殴った。
「ぐぐぐあああああ・・・・・・はあはあはあ」
腹にいいパンチを食らったアーバンがきついそうにしている。
息遣いが荒くなった。
「マジかよおい、なかなかいいもんくれるじゃねえかよ、いいねいいね最高だよ」
そう発してからアーバンが今度は距離を詰めて持っているこん棒を右から左に振った。
見た目の割に重さを感じない、そんな気がした。
本来ならこの持っているこん棒は、鉄も入っているから重さ的には10㎏はある。
それをまるでバルーンで作った物だと思うくらい軽々しく扱っている。
筋肉にまるで力が入っていない。そう見える。
攻撃をよけながらそんな事を考えていた。
そこから、アーバンはこん棒を振り回し続けた。
一発でも当たれば致命傷になる。でもディーアが当たることは無かった。
すべての攻撃に対してほぼゼロ距離でよけ続けている。
「なんで当たんねーー、なぜだなぜだなぜだ」
攻撃が当たらない事にだんだんと焦り始めた。
その一瞬のスキを見逃すはずもなく、さっき殴った腹にもう一発パンチを入れた。
今度は腹に力を入れる事が出来なく、膝から崩れ落ちていく。
完全に意識が飛んでいる。これにて、山賊アーバンとその仲間が
全員気を失っている。
めでたしめでたし・・・・・とはならない。
「で、本題だ。お前ら覚悟は出来てんだろうな」
聞いたことないくらい低い声でそう聞いてきた。
俺とジンは、地に頭が擦れるくらいの土下座をした。
そして
「「本当に申し訳ございませんでした。もう二度とこのようなことはしません」」
「甘えんな、カスどもが」
「「許してください」」
ディーアが一瞬凄く良い笑顔を俺たち2人に見せた気が。
その次の瞬間
「歯食いしばれ」
俺たち2人は思いっきり顔面を殴られ、気を失った。
「これで良し、お仕置きおしまい」
地面に捨ててしまった杖を回収した。
「あ~ぁ、すっきりした。実はあのハゲ頭をぶん殴ってだいぶ怒りが収まったのよね」
エイジとジンを前にした時にはもう日常と気分は変わらなかったが、あの2人には
お仕置きが必要だと思い、気を失うくらいの強いパンチをした。
「まあ、人の下着を売って借金を返そうとしたんだもの、このくらいはしないとね」
そんな事を言っている時に、人が歩いてくる気配がした。
「おーい、こっちの方に沢山人がいるぞ」
そういいながら、警察官が7人ほど現れた。
「あ、お疲れ様です。ここですここです」
そうディーアが言って挨拶をした。
何を隠そう、この場所で万が一負けてもいいように警察を呼んでいた。
もしここに第三の勢力とかがいた時の要人として。
警察官が気を失っている山賊に手錠をかけて連行しようとしていた。
「あ、その二人は大丈夫です。こっちで預かりますね」
「そうですか、了解です」
エイジとジンの首根っこをつかんで、引きずりながらその場を後にした。
「病院連れてくか」
めんどくさがりながら最寄りの大きい病院に2人を運ぶのだった。




