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朝食

色々と、昔の設定とかに矛盾があったり、今と話が違うみたいなことが

起きていて、修正しました。


 朝6時、俺たちが眠ってから、およそ4時間は経っていない時間に、

たたき起こされた。ディーアに。


 パン、パンと平手打ちをくらい、睡眠というより、

仮眠と言った方が正しいのではというくらいの時間しかんてないのに、起こされた。


 「ほら、もう起きた起きた。朝は始まっているのよ」

 「うう~ん、いま何時・・・・・・まだ6時じゃん。世界中の子供はまだ睡眠していていい時間、

それじゃお休み」


 そういって、俺はまた寝ようとしたが、今度はさっきより強く叩かれた。


 痛い、頬が少し赤くなって、完全に目が覚めた。

それより、


 「ジンはいいのかよ、あいつはまだ寝てるぞ、ほらここにいる・・・・・いない」

 「ジンなら、眠れないから少しジョギングしてくるって言っていたわよ」

 

 俺だけなんだか、叩かれ損じゃないか。


 仕方ない、それはもういいとして、朝、早すぎませんか。

健康的な生活を送るのなら、これくらいが当たり前なのかもしれない。


 こういった生活には慣れていくしかない、この3人の中では、彼女が一番

権力を持っている。


 「朝食は、食パンに目玉焼きを乗せる簡単なのでいいわよね、あんまり時間がないから

簡単なので済ませるわよ」

 

 そう言ってディーアはキッチンに行った。行ったと言っても

目と鼻の先にあるので、その姿は見えた。


 とりあえず毛布を畳んで着替えたら、何もすることが無いので、食卓に向かった。

この家には食卓があるので、そこの椅子に座り、テレビを付けた。


 こんな朝が早い時間なので、ニュースくらいしかやってない。


 ニュースの内容は、どこの国も同じなのかもしれない。

どこどこで交通事故が起きた。強盗が入った。そんな内容だった。


 まあ、場所を言われても、そこがどんなとこかピンとこないので、何とも言えないが。


 それから、天気のコーナーになった。


 「それでは、本日のインリ・セット全域の天気がこちらです」


 そう、お天気お姉さんが言っていた。ていうか、この国の名前、

インリ・セットっていうのかよ。


 今になって初耳だよ、なんだよインリ・セットって、

リンスインみたいな国の名前じゃないか。・・・あんまりうまい例えじゃないな。


 衝撃だよ、今になってやっとこの国の名前が分かったよ、

まあ、だからどうしたってことではあるけど。


 国の名前なんて知ることも、俺たちにはすべてが新鮮だった。


 そんな時、ガチャって音がした。ジンが帰って

 「お帰りなさい」

 「お帰り、ジョギングはどうだった、いい汗かけたか」

 「ああ、運動はいいね、エイジもどうだ、明日から一緒に」

 「遠慮しとく、運動はどうにも合わない」

 「だと思ったぜ」


 そんな会話をしながら少ししたら、朝食が出来たみたいだ。


 「ほら、出来たから、出すの手伝って」

 「「は~~い」」

 

 分けられている朝食をテーブルに置いた。

内容は、食パンに目玉焼きが乗っているパン、細かくいくつかの旬なものが使われた

野菜。そしてレトルトのコーンポタージュだった。


 「飲み物は何がいい?」

 「コーヒーで」

 「俺は牛乳」

 「おーけー」


 そういって、ディーアが飲み物を持って来てくれたところで、朝食が始まった。

ちなみに、俺がコーヒー、ジンが牛乳、ディーアが紅茶だった。


 一口パンを食べたが、まあ旨かった。

ここでヒロインは凄い料理が下手というのが定番だが、そんなことは無かった。

まあ、簡単な料理だし、失敗する方が難しい。


 そんなことを思いながら、食事が進んだ。


 そんなときジンが


 「なあディーア、今日俺たち何をすればいい?」

 「何をするのか、そうね・・・、午前はもともと教会に行くつもりだったし、

そのあとは、とりあえず必要な物の買い出しかしらね」

 「何しに教会に行くんだ?行く必要なんてないだろ」

 

 俺はそういった。だけど、ディーアはお前何言ってんだみたいな顔をした。


 「あたしは聖女で、毎週2回、教会でお祈りをしに来る人を迎えているのよ」

 「聖女って、なんか属性とか、役所みたいなものじゃないのか」


 聖女って、なんか勇者とか、遊び人みたいな趣味みたいなものだと思っていたが、なんか

違うみたいだ。


 「何言ってんの、聖女は立派な仕事、それ以上でもそれ以下でもないの」

 「「そうなの」」


 普通に驚いた。聖女が仕事だとは思っていなかった。どっちかっていうと

ボランティアみたいな感じで、考えていたから、当然ディーアも

何かしらの仕事をしていると思っていたら、


 そうか、聖女は仕事か。仕事なのか。


 「え、そんなに驚くこと?、当たり前なこと言っただけよ」

 「だとして、俺たちは何をするんだ?」

 「取り合えず、教会の掃除が主な内容になるわね、それがすんだら

あとは着た人と会話をすること」

 「なんで会話?」

 「住民の皆さんと会話することで、まずは信頼を得ること。そうやって自分を

認めてくれる人を少しずつ増やすの」


 信頼を得るために会話をすること・・・か。狭い世界から少しづつ視野を

広げろってことか。


 「分かった。会話をすればいいってことだね、それで、午後はなんか適当に買い物しとくよ」

 「そう、分かったわ」


 そして、朝食が終わった。食器を洗うのは

俺たちの仕事だ、って強く言われた。


 逆らう理由が無かったので、食器を洗った。


 なんか変だなって思っていたが、ディーアが朝、俺のことを起こした時には

もう寝間着ではなく、聖女の正装?みたいな服を着ていた。


 それに軽くではあるが、化粧もしている。いったいいつディーア

はそんな身支度をしたんだ。


 「おい、ジン、お前がジョギングに行ったのっていつだ?」

 「俺か、俺は5時過ぎくらいだったはずだ、それがどうかしたか?」

 「そん時、ディーアは何かしていたか?」

 「いや、俺が外に行くために玄関にいたら、どこに行くの?って質問されただけだ」

 「そん時の格好って覚えているか?」

 「今と同じ格好だったぞ」


 それを聞いて、あいつすげーなって感想しか出てこなかった。

だってそうさ、ディーアは俺たちと同じくらいに寝たのに、俺よりずっと早く

起きて、出かける用意をしていた。


 ディーアは俺より確実に睡眠時間が少ないのに、1つも眠たそうなそぶりがない。


 人のことを変えようとしているだけのことはある。


 「これが、聖女の力か」


 聖女ってすごいな、そんな風に考えてしまう。


 多分凄いのは聖女ではなく、その人間性なことにエイジは気づいていない。


 現在の時刻は6時45分。そろそろ家を出る時間だそうだ。

 

 いやいやしながらも、玄関に行って、靴を履き、外に出かける用意をした。


 「忘れ物はない?」

 「大丈夫」

 「問題ない」

 「そう、じゃあ行くわよ」

 

 玄関を開けて、外に出た。


 「「「行ってきます」」」


 そういって、扉が閉じた。


 



 



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