教会の中で
起きたら、椅子に座っていた。
もちろん、逃げられないように固定されている。
頭はまだぼんやりとしているが、目の前に看守長がいるのはなんとなくだが分かった。
そしてその隣には、初めて見る人がいた。とてもデカい人間がいた、
身長で言えば、220㎝はあるんじゃないだろうか、そして、横にもデカい。
体重は150Kgはあると言われれば納得しそうである。そんな化けがいた。
一番つらいのは、こんな化け物が見た感じ女性?なのかもしれないということだ。
格好が白を基調としているところから、これがこの教会にいる聖女なのかと考えられる。
そりゃ、こんな化け物がいたら行きたくないな。納得できる。
意識は段々はっきりしてきた。いまだにジンは気絶しているままだ。
そしたら、この女性?が声をかけてきた。
「初めまして、聖女のドーナ・モーストロと言います。」
初めて口を開いた、声からしてズンとどっしりした感じな声だった。
これは結構ビビる。やばいくらいに怖~よ。ただ、聖女って言ったな。
そしたらこの人はやっぱり女性であっていたのか。
「どうも、こんちは」
そっけない感じでそんな挨拶をした。
「そんな、美人がいるからって照れなくていいのに、もしかしてシャイボーイなのかしらね」
ちげーよ、ビビってんだよ、起きて目の前に圧迫感が凄いバケモンがいたら
誰だってビビるよ。あんた自分を鏡で見たことねーだろ。
完全に負けてしまった。最初のインパクトに負けた。これがこの国の聖女なのかと思うと
夢も希望もないな。
「看守著、今って何時ですか?」
「あそこに、時計があるだろ、何時に針が置いてある?」
看守長が指をさす方には時計がある。時間は・・・
「午後3時!!!、めっちゃ時間を食っている」
俺たちは、5時間くらいはここで気絶していたのか。
だがなぜだ?、普通は水でもぶっかけて起こすはずだ。
それが無くて、俺たち(俺しかまだ起きていない)が自然に起きるのを待っていたんだ?
そんな風に考えていたら、看守長が、口を開いた。
「まあ、そんなに今の状況を詮索することはない。今は、ここに俺とミスドーナしかいない。
他の人間はみな、持ち場に帰った。よかったな、2人占め出来るぞ」
そんなことを言いながら、どこか笑っている。面白いものがこれから見られるぞと
言わんばかりの笑みを浮かべている。
「そろそろ、彼にも起きてもらいましょうかね」
「そうですね、番号1919番、今すぐ起きろ」
そういって看守長が頬にビンタし始めた。
3回目あたりでジンも流石に意識を取り戻した。
「ん~~ん、ん、なんだ、一体ここはどこだ・・・ぎゃ~~化け物がいる、俺を
殺しに来たんだ。やだ~~まだ死にたくないよ。俺はまだ何にもしてない、殺さないで~~~~~~~~~~~~~~~~」
必死に死にたくないと言わんばかりの抵抗をしている。そして、あの聖女を見て
だいぶ混乱しているな。俺とはリアクションが違った。
場の空気が一気に変わった。聖女のジンを見る目が一瞬で、優しい目から、
これから獲物を狩る目に変わった。看守長もぞっとしている。
それでもジンはそんなのに気づかずにずっと騒いでいる。
そして、聖女が口を開いた。
「誰が、化け物ですって、あぁぁぁん」
その一言で、ジンも我に返った。完全にプッツンしちゃってるよ。
そしたら、聖女ドーナが拳を上にあげて、ジンの足元めがけて
思いっきりパンチした。
ドン、という音とともに、パンチして当たった部分が完全に砕けてる。
どんな力こめればこんなに強いパンチが打てるんだよ。
はっきり言って、やばい、それだけだった。
「もう一回聞くけど、あたしがバケモノに見える?」
「いえいえいえいえ、あなたは立派な聖女です」
全力で首を左右に振っている。めちゃめちゃ必死なのがこちにまで
伝わってくる。
「あら、それならいいのよ」
許されたっぽいな。ちなみにバケモノに見えいとは言ってないから、
結果としてバケモノにはやっぱり見えるんだよな。ただ、聖女に見えるしか言っていない。
正直ものなのか、馬鹿なのか、まったくこいつは。
「二人とも目を覚ましたので、聖女ドーナ、初めてください」
「わかりました、それでは懺悔を始めましょ」
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
最初はいたって普通だった。
自分、どうしてここに来たのか。何を犯したのか。
どうやって更正していくのか。ここを出たらどんな自分でありたいか。
など、いたって当たり前なことを聞かれ、それにこたえる形だった。
バケモノみたいな見た目なのに、しっかりと仕事はこなしている。
特に、いやなこともなく、最後の工程に行った。
「では最後に、神に祈りましょう、目を閉じて」
祈るだけか。いままでのところに嫌なことなんてなかったな。
祈るだけで、終わりなんて結局この見た目がみんな嫌だっただけなのかな?
案外、見慣れてくればどうってことなかった。
・・・今、フラグっぽいこと言ったな。
「kまなおじゃkんkんふぁおじゃおぁあんぁfぱlっふぁおおふぁkなfkんふぁあfkんふぁおんkふぁんkkなfんぱfんfk;なf;kのふぁなfん;kなfk;にpん」
聖女が歌い始めた。一瞬で目を開いた。
これはつらいつらいつらい。
どっかのガキ大将のリサイタルみたいにきつい。
本当に人類が歌ってんのか。こいつは正真正銘バケモノだ。
そして何がきついのか。この歌?みたいなものもそうだが、手も足も椅子に
固定されている。なので耳を塞ぐことが出来ない。
まだ、耳さえ塞げたなら何とかなった気がしたが、(実際は塞いでもきついだろうが)
今よりはましなのは確かだ。
あの看守長知ってやがったな、こいつがクソみたいな歌うたうこと。
じゃなきゃこんなとこに耳栓なんか用意してないよな。クソがー----。
看守長が耳栓していやがる。
体感だと1時間くらい精神的な攻撃を受けていた気がしたが、
実際の時間は不明である。
確かにこれは来たくなくなるなと思った。
モンハンやってますか?
なんだかんだ面白いですよね。
近況報告としては、少し落ち着いてきたので、更新頻度が少し
上げようかなとは思っています。