就職活動
「ようこそ、スターツの町へ。本日はどのようなご用件でお越しですか?」
門番に話しかけられた。
「カラル・アルナンドと申します。ハジの村から、仕事を探しに来ました。」
「何かあてはあるのですか?」
「あてはないのですが、祝福で鑑定が出来るので、それを活かして仕事をしようと思っています。」
「ほう、祝福持ちの方ですか、珍しいですね。鑑定系の能力でしたら、やはり冒険者ギルドに行ってみると良いでしょう。あそこなら、日々色々な道具が持ち込まれますからね。鑑定能力は引く手数多でしょう。」
「ありがとうございます。冒険者ギルド迄の行き方を教えて頂けますか?」
門番から場所を教わり、俺は冒険者ギルドへ向かった。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。ご用件は何でしょうか?」
「仕事を探しに来ました。」
「お仕事の斡旋ですね、承ります。」
「おうおう、坊主。そんなひょろひょろで冒険者なんてつとまるのか?やめときな。」
荒くれ者風の男が話しかけてくる。
...来たな、テンプレw
ステータスドン!
《ガガ・ミラー》
年齢...45歳
職業...冒険者(戦士)
〈ステータス〉
レベル25
HP...180
MP...80
力...90
器用さ...75
体力...80
素早さ...40
魔力...25
生命力...85
精神力...50
攻撃力...140
防御力...120
〈装備〉
バトルアックス
鋲付き鎖帷子
〈所持能力〉
スキル...【斧術Lv4】【身体強化Lv2】【格闘Lv2】
父さんよりは弱いな。俺は足元にも及ばないのは変わらないけど...(涙)。とりあえず、下手に出ておこう。
「ご心配ありがとうございます。おっしゃる通り、私は戦闘には不向きでして。冒険者になる為に来た訳ではないのです。」
「ちっ。なんだ、肩透かしかよ。」
「では、何をしにいらしたのですか?」
受付の女性。
「私、祝福で鑑定や翻訳、能力確認等が出来るもので、そういった方向のお仕事を紹介頂ければと...。」
「なるほど。ギルド職員としての鑑定士志望の方でしたか。上に確認して参ります。」
「よろしくお願いします。」
暫くして、大柄な男を連れてくる。
《カシオス・マルダー》
年齢...50歳
職業...ギルドマスター
〈ステータス〉
レベル65
HP...380
MP...140
力...180
器用さ...125
体力...160
素早さ...100
魔力...55
生命力...150
精神力...100
攻撃力...200
防御力...175
〈装備〉
カイザー・ナックル
ソフトレザー
〈所持能力〉
スキル...【格闘Lv7】【回避Lv7】【偵察Lv5】【隠密Lv5】
さすがはギルドマスター、強いな。
「ギルドマスターの方ですね?カラル・アルナンドと申します。よろしくお願いします。」
「ほう、一目で分かるか。鑑定士志望は伊達ではなさそうだな。」
「ありがとうございます。」
「だが、それだけで採用って訳にはいかない。試験を受けて貰うぜ。」
「分かりました。何をすればよろしいでしょうか?」
「簡単なことだ。これを鑑定して貰いたい。」
カシオスが出したのは、一冊の本だった。