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優等生は誰がために  作者: うえりん
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第十九話 プレゼント会議①

書いていて思ったのが、「こんな主人公嫌だなあ・・・・・・」です。

 特別顧問に就任したからと言って、なにが変わるわけでもない。裏生徒会は今日も暇である。


 恋の文学も読破し、なぜか女性誌を読んでいたら姫宮さんに取り上げられてしまったので、本格的にやることがなくなってしまった。こんなことならアルバイトの残りでも持って来ればよかった。


 さてどうしたものかと室内を見回すが、特に興味を引くものがあるわけもなし、仕方ないのでカレンダーで暗算でもしていようか。いや、数字の配列が規則的すぎて物足りないモジュロ演算にしようと思い直したそのとき、とある事実に気が付いた。


「あーっ!」

「うるさいわよ狭間」

「違う。訂正してくれ。僕だって怒る時くらいあるんだぞ」

「あんたとあいつは本当にどんな関係なのよ」

「そんなことは、今はどうでもいいよ。それより、依頼をしたい」

「依頼? キスならお断りよ。どうせあなたなにも感じないでしょう」

「まあね。今回は別の依頼だよ。誕生日プレゼント選びを手伝って欲しい」

「誕生日? 誰の?」

「もちろん、月島さんのだ」


 五月五日。

 世間で言うところのこどもの日は、月島雫さんの一七歳の誕生日である。


 幼少の頃から一緒に遊び、小中高と同じ学び舎でときを過ごし、最近なにかと協力してくれる彼女に恩返しの意味も込めてプレゼントを贈りたい。


 しかし僕が贈るもので喜んでもらえた試しがないため、今年こそはぎゃふんと言わせたいと説明すると、姫宮さんは溜息交じりにこう言った。


「ぎゃふんと言わせてどうするのよ。あんた女の子をなんだと思ってるわけ?」

「人間のメス」

「これ以上ないくらいつまらない答えね。ボケやギャグにしてもレベルが低すぎて引き出せるのは苦笑くらいでしょうよ。・・・・・・いいわ。私もあの子には世話になったし、依頼なんてなくても、恩返しの意味も込めて手伝わせてもらうわ。私もプレゼントを贈りたいし」

「心強いよ! 早速だけど、今どきの女の子ってなにが欲しいのかな? やっぱり男?」

「あなたまた女性誌読んだでしょう。あれはまだあなたには早すぎるの。白雪姫で我慢しなさい」

「あれ、二人が出会って恋するまでが短すぎるじゃないか。参考にするのはちょっと」

「うるさいわね。そんなことより月島さんへのプレゼントよ。あんた幼馴染なんだから趣味くらい知ってるでしょう。今までなにを送ったのよ」

「えーっと、確か去年は生理用品・・・・・・」


 パアン! 

 平手打ちが飛んできた。


 なんとか手で防いだが、ジーンと痛みが頭の芯まで響いた。

 ていうか今、鼓膜狙われた? まさかね・・・・・・。


「待て! 話せばわかる!」

「無駄よ。あんたは一度死んで転生しなさい。その方が、まだ見込みがあるわ」


 目が本気だった。確実に()りにきている。


「いや、去年はたまたま失敗しただけなんだよ。さすがにあれはなかったなーって、反省もした」

「そう。ちなみになんでそんなものを送ろうと思ったのよ」

「妹と話しているのを聞いたんだ。オリモノって買い忘れるとヤバイよねって。無駄にならないし長持ちするし経済的だし、贈り物にぴったりかなって思ったんだ。なぜか無言で無表情に受け取っていたけど」

「そりゃ、どんな顔して受け取ればいいかわからないわよね。かわいそうに・・・・・・ちなみにいくつ送ったの」

「一年分」


 スパパアン!

 強烈なワンツーが撃ち込まれた。


 なんとか手のひらで受け止めたが、体重の乗った右が予想外に重く、危うく鼻が潰れるところだった。


「そんじゃなにか! あの子去年からずっとあんたにもらったオリモノ使ってたのか! 毎月トイレでパンツ脱ぐ度に『あ。これ風間にもらったやつだ』って言ってたわけか! 悲しすぎるわ!」

「いやそんな。急に生々しいのはちょっと・・・・・・」

「黙れ変態セクハラ大魔王。殴って殺すぞ」

「既に殴ってるよね? 次は命とか、勘弁して欲しいんだけど・・・・・・」

「それは貴様の返答次第だ。一昨年はなにを送った」


 口調が怖い。

 目も座ってる。

 隙を見せたら命を持っていかれる。

 

 返答次第でも、たどる運命は変わらないだろう。


皆さん、どうか風間くんを見捨てないでください。

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