0話 遺跡の出現
涼しい風が吹いた。カーテンの隙間から度々差してくる光が柔らげで眩しい。
僕の顔に当たる度舌打ちをした
「わかったよ起きればいいんだろ 起きれば」
部屋は乱雑に積み上げられた漫画と飲みかけのチューハイが海を創りひとつの島のようになっていた。また舌打ちをひとつ
「くそっ 最っ低だ…」
昨夜に蒸し暑くて脱いだTシャツでそれを拭いた。
2017/7/22 8:00
目覚まし時計を見ると八時を指している。
みんなはきっとご飯を食べ終わっていつものように仕事にいったんだろうな…
パンツ一丁のまま階段を降りた。
居間には家族全員が集まり話をしている。
今日はみんなゆっくりなんだなぁ
「今日も暑くなりそうで ゆるぐねぇな~」
「だすけねぇ~」
「今日も畑にいって早く収穫しねぇと悪ぐなるなあ~」
「そんだすけぇ 今日はこーたろに手伝ってもらう事にする」
今日 じいちゃんとばあちゃんは農作業に僕を連れていくようだ。
「ごめん 今日は忙しいから後で手伝うよ」
「またそういって~ 家に居てパソコンとケータイやってるだけでしょ!」
「次は絶対手伝うからごめんって~」
バレバレの嘘をつき誤魔化したあと、テーブルに座りご飯を食べる。
お母さんは家族分のご飯を盛り運んでいる。
僕の隣では親父が納豆をずっとかき混ぜている。その間大きな目をずっとギョロっとしテレビのニュースに注目していた。
青森NHTニュース
おはようございます
「青森県地域のニュースをお伝えします。」
「下北半島に位置する恐山中央部 釜臥山で謎の遺跡群が7/20日に発見されました。現在 県の研究機関が遺跡群の年代鑑定等の調査を行こなっています。」
「機関の代表 工藤さんは、このような貴重な遺跡群が見つかり大変嬉しく思う。この遺跡群を大切に調査していきたい。」との事です
次のニュースです。今年のねぶた祭りの……
「こんな事ってあるんだなぁ~。恐山の頂上に遺跡があったなんてなぁ~」
「そうだねぇ~ はいパパ ご飯のお代わり」
へぇー 恐山に遺跡かあ。すごい発見だなぁ
家族の中でも一番テレビにかじりつくぐらい
興味を持っていたのは妹の真夏だった。
「青森に遺跡発見とかすごい 超すごいよ!」
そうだねぇとなんとなく返事を僕は返した
真夏の言っている事はよく分かる
でも あんまり興味湧かないんだよなぁ~
いや 分かるよ。このド田舎の青森で遺跡を
見つけたら そりゃあすごい事だけどさぁ
俺にはマッタク関わりもないから興味無いわ
そう思いながらご飯を食べ終え、自分の部屋に戻りベッドに寝転んだ。
スマホを弄る。SNSには同級生の投稿した画像や写真があり楽しそうだった。
最近の僕は羨ましいとか憎いだとかそんな事感じなくなり、その人達が幸せに生きてほしいって感じに思えてきた。だけど……
「はぁ……」
ため息をひとつ
そして僕はまた目を閉じた。
つづく
2027/7/22
この遺跡の不思議な力 様々な人物との出会いを感謝をこめて小説にしようと思う。
事実は小説よりも奇なり ってね
橋本 コータロー
私事ですがつい先日家族でバーベキューをしました。僕はいつも焼き鳥を作って家族に振る舞うんですがあの甘いタレの焦げる香りが堪らなく好きなんですよね。わかるかたいますかね。
そんな橋本コータローは小説頑張ります。