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36RGF社の本気(タツヤ)

 しばらく、その場はお祭り騒ぎだった。

 どこぞの誰かが始めた博打のせいで、周囲は罵声や歓声、飛び跳ねる人もいれば、何も喋らず下を向きながら帰る人など様々だ。

 RGF社の曹長と呼ばれていた赤髪の女兵士は、気絶した隊員の間を右往左往しながら、あわあわと、いそしんでいるようだ。


 それも束の間。お祭り騒ぎで、騒がしく、周囲は気づいてないようだが、よ~く耳を澄ませば、


 ザっ、ザっ、ザっ、


 と、まるで大軍が規則正しく行進するかのような足音が迫っているのが聞こえた。


 少し離れたところで、騒いでいる霞に、目を見て、合図をする。


 霞も、こちらに気づき、頷く。


 そして、目を光らせ、先ほど博打で稼いだ札束を扇形に広げ見せびらかすのだ。


 いや、違うだろ。


「来てるわね。」


 だが、札束を見せながらも、こちらへ近づきなら話しかける。さすがはBランク認定されているだけあって、ちゃんと気づいている。


「まぁ、タツヤに任せるわよ。あたしは、また、儲けさせてもらうわ。」


 って、また博打かい、と突っ込みたくなる。が、それとほぼ同時ぐらいに、


 ズドーーーン!! 


 と、すごい音がした。皆、それに気づき、それまでお祭り騒ぎが一瞬で静寂になった。そして、そこにいたのは、、、。


 ここは大迷宮と呼ばれる地下洞窟。狭い洞窟内ではあるが、グローリーホール周辺部はそれなりに広く、RGF社が建てたと思われるような、建物や小屋がちらほらと見受ける。


 そこにだ。

 まるで、人の海。今いる場所は、少し高い場所にいるので、見下ろす形なるが、まるで人の頭が蠢く地面のように、揺れている。よく見れば、それはすべてRGF社の兵士だ。

 この大迷宮の最前線を踏め尽くすほどの、RGF社の大軍団がこちらへと向かっていた。そして、先ほどの凄い音は、兵士の誰かが魔術でこちらへ何かの魔術で攻撃したせいで、洞窟の壁崩れたのだ。


「おい、嘘だろ。。。」

「やべぇ、RGF、本気だ。」

「っていうか、ここいたら巻き込まれるんじゃね?」


 周囲の冒険者たちも、コソコソとこれはヤバいんじゃないかと騒ぎ始める。


「あんた、さすがにこれはヤバいんじゃない?」


 と、隣でアリエルは飛びながら話しかけるが、


「別に、何も問題ない。」


 そう、この程度、何も問題ない。

 何度も何度も転生している中で、これぐらいの戦いなどいくらでもあった。


 1対100、1対1000、1対10000、あるいは、1対国の全兵力、そんなの何度あったか。腰をぬかした軍隊が俺だけを置き去りにしたり、敵兵が応援を呼んできたり、激怒した国王が全兵力をもって、オレを潰しに来たことがあった。どんなに、数が増えようとも、ただひたすらに『作業』するだけ。


 それに、何度も何度も転生したせいで、剣術だけは異常なまでに長けた。負けるわけがない。


 周りのギャラリーたちは、巻き込まれないようにと、俺を避けるように、遠方に逃げる。

 もはや、博打がどうとかのレベルではないことは誰もが察したようだ。


 そして、迷宮内を行軍してきたRGFの大軍が、俺の前に布陣すると、軍団長と思われる人が一歩前に出る。


「貴様か、Sランクとか言うのは。ふん、まったく見えんがな。一応、聞く。我がRGF社の兵士への暴行の件で、連行する。おとなしく来い。」

「暴行?、そっちが勝手にやって来て自爆したんだろ。断る。」

「ならば、強制的に連行する。やれ!」


 大迷宮内を埋め尽くさんとするほどの大軍がこちらへと突進した。


 人という人が、次から次へと一斉に攻撃を仕掛けた。

 だが、遅い。それをすべて躱す。

 背後をとり、背後から峰打ちで相手を一人一人仕留める。そして、別の兵士からの斬撃を刀身で受け止め、蹴りを入れて相手を吹き飛ばす。背後からは炎の魔術が襲うも、刀身で一刀、そのまま突進し、相手に一撃を与える。


 大量の兵士たちが、一斉に攻撃するも、臆することなく、相手を一人一人と確実に仕留めていくのだ。

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