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29隣人は変態(霞)

 

 あたしは、一攫千金を狙う冒険者。

 これまでは、わずかばかりの鉱石や動植物などを売っては、貧しい生活してきたわけです。

 世の中は金よ、金。

 そして、今あたしは、一攫千金のチャンスを得たのです。

 何ですか、あれ?自称、妖精と言ってますが、空を飛べる魔術とか凄いじゃない。

 まぁ、あたしも攻撃系の魔術は得意なんだけど。


 あの自称妖精の魔術があれば、今まで誰も攻略できなかったグローリーホールも余裕、そして、あたしは一攫千金を手に入れると、、、、もう、夢の成金生活ですよ。うほほほい!ですわ。


 さて、例の妖精は隣人のタツヤが飼育するそうなので、持って帰っていったのですが、一応、妖精とはいえ、小さな女の子なわけですよ。タツヤさんは、それなりのおっさんなわけですよ。

 そんな、おっさんと女の子が一つ部屋の中で住むとなれば、心配になりませんか?


 それに、今まで隣人さんとは顔も知らなかったわけで、今回はなんだかんだでお世話になったわけです。

 なので、ちょっと夕飯を多めに作ったので、お裾分けにと、隣人さんと部屋のドアの前まで来たのですが、、、。


 あれ?、ドアの下の方向から水が浸水しているではありませんか?


「え、どいうこと?」


 トイレが詰まって水浸しとか、ならいいのだけど、とてつもない不安がよぎるのです。


 ドン!ドン!ドン!


 ドアを叩くも、反応なし。

 ドアノブをひねると、鍵は空いており、簡単にドアは開いたのですが、そこにはとんでもない光景が広がってました。


 部屋の中は水浸し、そこに、隣人のタツヤが上半身裸で、下半身はびしょびしょになりながらも、なにか白い服のようなものを絞っているのです。

 そして、テーブルの上には、大きなろうそくと、鞭のようなロープ状のもの、そして、その中央ににはロープでグルグル巻きにされたアリエルちゃんが。。。。。


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」


 バタン!


 思わず、ドアを閉めました。直感でドアを閉めました。

 これはヤバい。

 自分の直感が命中してしまったのです。

 そして、少し冷静になり、今から何をすればいいのかを考えます。

 これは緊急事態です。


 残念ですが、ここ迷宮都市ラビリンスには110番は存在しません。

 あくまで、自己責任で、というのがこの都市のモットーなのですが、自警団は組織されているので、大至急自警団に隣に変態がいると、連絡しようと、携帯端末で連絡先を調べます。


 ガチャ


 そこで、再度ドアが開きました。

 中から出てきたのは、上半身裸で、びしょ濡れの変態です。


「キャー!変態!!」


 ヤバい、自分もこの変態の餌食にされる、とダッシュで逃げるわけなのですが、あれ?なぜか、走っても床がすべってまったく走ることができません。

 それどころか、まるで、強風が吹いたかのように吹き飛ばされ、変態の部屋の中に吸い込まれたのです。


 ヤバい!!!!これはヤバい!変態の餌食にされる!!


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