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20最前線の諸事情(朱音)

 

 あたしは、資源採掘最大手のRoyal・Gulf・Fuel社、通称、RGF社の第一最前線調査部隊の隊員、朱音である。キリッ!

 最前にあるグローリーホール周辺の見回りを実施中であるのである!


 我が最前線調査部隊は、この大迷宮の全容を調査することを目的としており、前線にある、グローリーホールの底へ降りるという計画を何年も前から進めているのであります。


 調査だけではないのであります。このグローリーホールの周辺では、未だ未知の生物が確認されており、特に真っ黒い巨大な魔獣が付近に生息し、『魔獣の巣』ができているという情報が相次いでいるため、このように定期的に巡回をしているのである!


 そう、我が前線調査部隊はいつ魔獣に遭遇するかわからないのであります。そのため、我がRGF社の民兵には戦闘能力についても十分な素養が必須とされるのである。そして、我が第一調査部隊は、Cランク以上が採用条件となっている中で、唯一Bランク以上の兵士が集まり、さらにその中からも選ばれし者だけが入隊を許されるRGF社の中でも超エリートで、屈強な部隊なのである!


 もし、万が一、怪しい生命反応を感知すると、この腕に装着した超小型モバイル端末(Enemy Detection System:EDS)には、検知した方向と、距離が地図上に表示されるのであります。さらにこの肩に装着した小型カメラ映像を通じて、AIシステムが瞬時に判断し、既知の生命体であれば、その情報が、未知の生命体であれば、既知の生命体などから類推して戦闘能力など表示される仕組みなのである!


 なお、この超小型モバイル端末EDSは、透明薄型ディスプレイで出来ており、腕に装着するだけでなく、眼鏡のように装着することもでき、某アニメの戦闘力を表示する道具と同様の機能を果たすのである!ただし、ではあるが、その、、、厨二病感が、、、痛々しいので、実際に装着している者は数名ぐらいしかいないのである。


 さて、EDSに赤い点が表示されると、まず、我々隊員はそれが既知の生命体であるかを確認するのである。例えば、今回の例ではEDSには、「迷宮ガラス」と書かれているため、既知の生命体であることがわかるのであります。そして、さらにその下の下部には詳細が記載されるのであります。


 迷宮ガラス

 生息域:深層8000m以下で確認される。

 危険度:Bランク 動くものすべてに攻撃してくる。素早く、鋭い嘴で攻撃する。

 攻略法:空を飛ぶため、銃などの対空武器が有効。黒いので、暗い場所では照準が合わせずらいため注意が必要である。


 迷宮ガラスは巡回していれば、たまに見かける鳥なのである。詳細に記載のある通り、動くものすべてに攻撃をしてくるので、厄介な魔獣なのである。なので、このような魔獣は、見つけ次第駆除しているのである。


「こちら第一部隊、朱音単独、迷宮ガラスを発見。位置、グローリーホール第4区画、これより駆除を開始するのであります。」

「こちら前線基地司令部。駆除を許可する。十分気をつけよ。」


 このように、司令部にかならず許可を得てから駆除をするのである。

 駆除の方法は、背中に帯銃している最前戦線調査部隊専用の銃を構え、EDSの示した方向へを向ける。

 迷宮ガラスは色が黒く迷宮内の壁と同化して肉眼では見分けが付きにくいのであります。しかし、銃の銃身にはハイテクの照準自動補正機能がついているため、銃を狙撃対象のいる方向へ向ければ、EDSから詳細な情報が銃へと送られ、我々兵士は銃口を魔獣の方向へ向けるだけで、自動で照準を合わしてくれるのであります。


 ピー!


 この音は銃の照準の補正が完了したという音なのである。あとは、銃の安全装置を外し、引き金を引くのである!


 パン!

 ボトッ


 これが我が隊での魔獣の駆除方法なのであります。キリッ!


 迷宮ガラス鳥も地面に落ちたようでありますが、必ずEDSにて生命反応の喪失を確認し、駆除を完了となるのであります。

 EDSには、先ほどの赤い点が消えて、、、あれ?、、、少しだけ離れた別の場所に、赤い点が表示されているのであります。


 おそらく、照準が微妙に外れたため、地面に落ちたが、駆除できてないだろうと考えるのであります。

 再度を銃を向け、、、、えっ、ちょっと、待ってどういうこと?EDSには大量の赤い点が表示されているのであります。

 きっと故障か何かの間違いであります。


 よ~く、目を凝らし、迷宮ガラスがいた赤い点が表示された方向を確認するのであります。

 そして、気づくのであります。

 真っ黒で強大な魔獣が、バサッ、バサッ、バサッと凄い音を立てながら、こちらへと向かってくるのであります。

 それは、まるで一匹の巨大な魔獣に見えるのであります。迷宮の天井に付きそうなほどに巨大。あらゆるものを呑み込みそうなほどの漆黒の躯体、そして、バサッバサッバサッという、騒音にも近い耳を塞ぐ来たくなるほどの音。


 やばい!やばい!ヤバいのであります。 

 おそらくでありますが、音、外見が、最近、噂に聞く『魔獣の巣』の遭遇情報と一致するのであります。


「こちら第一部隊、朱音、『魔獣の巣』に遭遇。撤退するのであります!」


 その場から逃げ出すのであります。

 もちろん、全力であります。後ろを振り向くこともなく一目散で逃げるのであります。

 が、しかし、バサッ、バサッ、バサッ、という音が明らかにこちらへと迫ってくるのであります。ヤバいのであります。


 っていうか、もう、この際、言っていもいいですか。あたし、ある理由に加えて、給料いいからRGFという会社に入ったのだけど、あたしの希望していた部署は経理課なわけで、想定していたのは、空調のきいた事務所でのノホホンと過ごすような事務職を想定していたわけですよ。

 ところが、まさか、適性検査の結果が凄すぎて前線の部隊へ、しかも、あの、あの最強と言われている第一最前線調査部隊に入隊させされるなんて考えてもなかったわけ!


 寝る時間だとか、食事の時間も細かく決められ、自由な時間は一切なしというか、仕事量が多すぎて自由時間なんて取れるわけない、しかもずーっと洞窟の中、しかも、話すときの口調は「である。」に統一せよとか、本当何なのさ。

 あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、冗談じゃない。こんな会社、辞めてやる!


 真っ黒で巨大な魔獣を背後に逃げ出すのでありますが、ふと、途中に冒険者が二人ほどいたので、声をかけておくのであります。 


「そこのあたなたちも逃げるのであります!ヤバいのが追ってくるのであります!」

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