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102この想いの始まり(朱音)

 

 ベベルゼルドはラビリンスでも有名な冒険者であります。なにせ、滅多にいないSランクを取得した冒険者。

 みな、彼のことをベベルと呼ぶのであります。


 ベベルのおかげで、凶悪な魔獣の討伐が進み、大迷宮の開発も大きく進んだのであります。

 そして、到達したのが、このグローリーホール。ですが、そこで大迷宮の開拓は止まるのであります。

 なにせ、あの大穴を下る手段が見つからないのであります。


 多くの他の冒険者たちが、下へと下る洞窟を調べ尽くしまたが、ここより下へと下るのは、あの大穴だけだったのであります。

 皆、冒険者たちは、あの大穴を見て、諦めていたのでありますが、それでも諦めなかったのがベベルだったのであります。

 時が経過するに連れて、周りの冒険者たちも、大穴の攻略を諦めはじめたのであります。すると、徐々に、ベベルをけなすようになったのであります。


「おい、ベベル。今日は穴に落ちるなよ。」

「ベベル、どうだ。穴の奥に宝はあったかよ。」

「ベベル、才能の無駄遣なんかしないで、その才能を金稼ぎに使えよ。」

「ベベル、ベルゼブブだっけか?ハエの王様かよ。」


 当時の自分は、直接面識があるわけでもなく、ベベルのことは遠目で見たことがある程度でありました。


 ところが、ふとしたことがきっかけで、ベベルと出会うことになるのであります。

 ある日、ベベルがケガをしてラビリンスに戻って来たのであります。重症というほどはないものの、腕から血を流していたのであります。


「おい、ベベルのような奴でもケガすんだな。」

「ベベルよ。無謀な宝より、体を大事にしろよ。」


 周りは相変わらず、グローリーホールの奥底を目指すベベルをけなすような言葉ばかりだったのであります。


 そのとき、街を歩いていたあたしは、本当にたまたま偶然に、道中でベベルと出会ったのであります。

 重症というほどではないものの、腕から血が流れているのでありました。


「あの、これ、良ければ。。。」


 当時、病院で看護師のアルバイトをしていたあたしは、その日、偶然にも包帯などの救急用品を持参していたのであります。

 話はずれるのでありますが、そう、これでも昔は白衣の天使をやっていたのであります。


 これがきっかけ、本当に偶然が生んだ小さなきっかけでありました。


「嬢ちゃん、ありがとよ。そうだな、何かお礼しないとな。何か、欲しいものないか?」


 よく見れば、目の前にいるのは、あの有名な冒険者でありました。

 そして、その昔、冒険者という職業に憧れを抱いていた自分は、こう答えたのであります。


「ラビリンスの深層を見てみたい。。。。」


 そして、金髪で青い目のイケメンの彼は明るく笑顔でこう答えるのであります。


「そうか。わかった。連れていってやるよ!」


 当時、まだ、恋うるわしき少女であったあたしは、そんな彼の横顔に惹かれてしまったのであります。

 それが、この想いのきっかけだったのであります。

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