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『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』  作者: もんじゃ
『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』
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『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』①


 ……私が一体何をしたというのだろう。


 ……私は誰も傷つけていないし、誰の悪口も言わないのに……


 ……なんで意地悪をされ、言葉の暴力を受けなくてはいけないのだろう。


 そんな嫌な思いをしてまでなんで学校に行かなくてはならないのだろう。


 でも、そんなことはお父さんやお母さんには言えない……きっと凄く心配して二人とも泣いてしまうから……そんな誰にも言えずひとりぼっち部屋で泣いている生活がこれからもずっと続くのかな……もういっそ死んでしまった方が楽になるのかなって思っていた。


 でも、ある日いつものように靴を取り上げられ帰れないようにしてから私が泣くまで言葉の暴力を振るう人達の前に『わたしの王子様』が現れた。


 その人は学校中の人達から怖がられている人、以前に凄く暴力を振るったという噂を私でも聞いたことがある人だった。


 その人が現れたら私を苛めていた人達は怯えてその人が言う通り私一人を残して逃げていった。


 私はこれからどんなことをされちゃうのかもう何も考えられないくらい怯え震えていたら


 その人は優しい声で「大丈夫か?」と聞いてくれたのだ。


 その声を聞いて初めて顔を上げその人の目を見たら……本当に心配してくれているのがわかる優しい目をしていた。


 そして、その人は私がいじめられないように作戦を考えてくれて「俺の傍にいな」って言ってくれて……その日から私は一人じゃなくなった。


 子供の頃に憧れた白馬に乗った金髪の王子様は現れなかったけど、私には黒髪で目付きの鋭く、みんなから恐れられている……でも私には優しい王子様が傍にいてくれるようになった。

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