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『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』  作者: もんじゃ
『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』
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第17話


 今日もお昼は蛍のお弁当を食べ、放課後も一緒に勉強していた。


 「……蛍、ちょっとトイレ行ってくる」


 そう言って席を外しトイレに向かったら一年の女子、草下部と一年の男子達が男子トイレの前でなにやら揉めている。


 「……なんだ?トイレ使えないのか?」


 俺が声をかけると草下部は複雑そうな表情で泣きそうになりながら


 「……せ、先輩。助けてください、中に紫音が……」


 そういうので男子トイレを封鎖している奴等を睨んで退かし中に入る。


 中に入ると複数の男子が市井を取り押さえズボンを脱がそうとしている。


 「や、やめて、やめて!お願い!」


 「へっ、いつも女とつるんでなよなよしているお前が本当に男か確かめてやるだけだよ!」


 そう言ってズボンを脱がそうとする奴の肩を掴み


 「なぁ、くだらんし、みっともないから止めとけ」


 そう言ったら一瞬ギョッとした顔をしたが


 「……年上だからって大きな顔をするんじゃねえよ、邪魔すんな!」


 って言われた、あぁこいつらは俺の噂を聞いてないんだなと理解したそれなら


 「そんなに力が有り余ってるなら俺が相手してやるよ……でも一年相手に拳を使うのもな……なぁ、この中で一番強いのはお前か?」


 多分、こいつだなという奴に目をつけ「力比べしようぜ?」と手のひらを出し挑発する。


 そいつは俺よりガタイが良く馬鹿にしたように俺を腕力で抑えようと俺の手を掴み圧しかかってきた。なかなか力自慢のようだ……


 だから手加減なしで良いか


 と本気で力を込めたらその一年は手を万力で絞められたように痛がり、「あぁあああぁぁあ……!」みたいな言葉にならない声をだし、涙を溢しながら膝から崩れ落ちた。


 「……あー、すまん。少し本気を出した……その、壊してはないはずだから、な?」


 そんな風に言って手を放した俺を一年達は漸くヤバい先輩だと気づいたらしく……逃げていった。


 そうして男子トイレの中には俺としゃがみこんで泣く市井だけが残された。


 「……大丈夫か?」


 声をかけたのだが市井はしくしくと泣き止まない。


 「……俺のようになれとは言わないが、少しは男らしくした方が舐められてこういうことにならないと思うぞ」


 そう言ったら顔を横に振り


 「……僕は、違うんです!僕は……ぁぁぁ」


 そう言って泣き出すので……仕方ないかと


 「……あぁ、無理にとは言わないから」


 と言って市井の頭を撫でてやり「外で草下部が心配してるぞ」と送り出した。


 俺が小便を済ませトイレの外に出るともう誰もいなくなっていたので蛍が待つ教室に戻ると……なんか蛍が気まずそうな顔をしていた。


 「……戻ってくるのが遅かったからって別に……違うからな?」


 「……」


 蛍は聞かなかったふりをして教科書で顔を隠した。本当に便秘とかじゃないからな!?


 

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