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『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』  作者: もんじゃ
『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』
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第9話


 そんなことがあった翌日、また蛍と二人で空き教室で昼飯を食べる。


 「……先輩、今日もまたパンですか……」


 「……今日もまたって……今日のはミニス○ックゴールドだ。これ一個で何カロリーだってコスパの良さだぞ?」


 蛍はなんか可哀想な人を見るような目で俺を見ている気がする。それは俺の被害妄想だと信じたい。


 そんな話をしていたら教室の扉が開き


 「あっ!いた!」


 元気な女の子の声が聞こえて昨日の後輩二人が入ってくる。


 「昨日はありがとうございました!」


 二人揃ってお礼を言ってくる、俺はお礼なら昨日してもらったからもういいよと言ったのだが改めてお礼を言われた。


 「私は草下部百(くさかべもも)です!こっちが」


 「……市井紫音(いちいしおん)です、昨日はありがとうございました」


 二人が名乗るので俺のこととこっちは二年の鳴海だと蛍を紹介する。


 元気な可愛らしい女の子が草下部で、おとなしい童顔美少年の男の子が市井か……性格は仕方ないが昨日のシチュエーションで女の子に男が庇われているってのは情けなくないかと思わなくもないが……皆が皆、俺のように出来るわけもないし仕方ないかと市井に何も言わずにおくことにした。


 「……先輩達は昨日も一緒でしたね……仲良しなんですね」


 草下部がからかうように話し掛けてくる。何か勘違いしてそうだがこれはいじめを避けるためのポーズだと言うのも憚れたので黙って


 「……そっちこそ昨日も一緒で仲良しじゃないか」


 と言ったら「私達は幼馴染みなんです」と市井が答え


 「先輩、私達もここで食べて良いですか?お二人の邪魔はしないですから!」


 そう言うので「別に構わない」と言ってお互いに食事をする。その際、何故か市井がこちらをチラチラ見ているような気がしたが……気のせいだろうか。


 

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