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全力女王!~気高き幼女は死神に見捨てられたのか?~  作者: XI


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第60話 十七歳コンビの決意。

       ◆◆◆


 ピット・ギリー少尉が所持する七宝玉。

 彼の意思によって宙を舞い、強い威力を有した光線を発する不思議な不思議な七つの玉だ。


 玉座の間。

 赤絨毯の上。


 スフィーダはわがままを言って、ピットにその七宝玉を操ってもらっている。

 七つの小さな玉は、彼の背後で円を描いてぷかぷかと浮遊している。


「行くッスよ」

「うむ」


 スフィーダが展開した薄紫のバリアに、七つの玉から一斉に放たれた桃色の光線がぶつかる。


「ほぇーっ。これは面白いのぅ。まさにオールレンジ攻撃じゃのぅ」

「それができるのが最大のウリなんス。つーか、やっぱ陛下のバリア相手じゃ、まるで役に立たないッスね。なんか、しょんぼりッス」


 光線がやんだところで、バリアを解除した。


「付き合ってもらって、悪かったの」

「いや。全然、いいッスよ」


 七宝玉はピットの左右の手に、すととんと落ちた。

 彼はそれらを魔法衣のサイドポケットに収めた。


 スフィーダは身を翻して三段だけの階段を上がり、玉座に戻った。


「して、ピットにミカエラよ。わざわざ何用じゃ?」


 そう。

 ピットの他にもう一人、ミカエラ・ソラリス少尉がいる。


 二人は改めて立礼し、上体を起こすと「ヴィノー閣下に直訴しに参りました」と声を揃えた。


 今日も玉座のかたわらに控えているヨシュアが「なんでしょう?」と訊く。


「あたしが代表してしゃべります。ピットは馬鹿なので無礼を働く可能性がありますから」

「おいミカ、いっつも言ってっけど、馬鹿はねーだろ、馬鹿は」

「いいからアンタは黙ってな。ヴィノー閣下。あたし達を首都防衛隊に加えてください」

「おや。派遣されるのは嫌ですか?」

「そうじゃないです。あたしはドル・レッドと、ピットはイーヴルとやりたいんです」

「一頭と一人と、また戦いたいと?」

「はい」

「確かに、彼らはいずれ再び来襲することでしょう。現状、陛下のお命を狙っているものと推測できますから」

「あたし達、アイツらを乗り越えないと、前に進めないとすら思ってます」

「偶然、対峙しただけであるにもかかわらず、大した入れ込みようですね。私に直接話を持ってきたのは、上官にNGを出されたからですか?」

「首都防衛隊はエリート揃いなんだから、まだ早いと言われました」

「おまえは殴るしか能がないんだから無理だ。ミカ、そう言われちまったよな?」

「うっさい」


 口を挟んだピットに、ミカエラはローキックを決めた。


「でも、バリアをぶち破るにあたって拳を振るうことは間違いだって言えますか? あたしは言えないと思います。相手を仕留めさえすればいいわけで、そこに手段は問われないはずです」

「だから、そりゃスマートじゃねーっつってんだよ」

「ピット、次、しゃべったら、本気で殴り倒すから」

「ミカエラの言う通りです。勝てればなんだっていいんですよ」

「ですよね、閣下」


 いつも感情を表に出さないミカエラが、少し目を輝かせたように見えた。


「貴女の愚直さは、ある意味、尊く美しいものです。わかりました。いいでしょう。私の権限でなんとかして差し上げます」

「えっ、マジッスか? いいんスか?」

「ほら。言ってみるもんでしょ?」


 二人は改めて立礼し「閣下。ありがとうございます!」と礼を言って、意気揚々といった感じで引き揚げていった。


よわい十七とはいえ、あの二人の力は折り紙つきじゃからの。じゃが、決定的に不足しているものがある」

「経験でございましょう?」

「うむ。じゃから、わしは少々心配しておる。無茶をせねばよいのじゃが……」


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― 新着の感想 ―
[良い点] キャラクターが皆魅力的! [一言] ピットとミカエラも好きです。(*´∇`*)
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