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全力女王!~気高き幼女は死神に見捨てられたのか?~  作者: XI


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504/575

第504話 イ〇されてしまったのですっ。

       ◆◆◆


 玉座の間。

 赤絨毯の上で片膝をついたのは、マキエ・カタセである。

 メルドー隊に所属する屈強なおなだ。


「イカされてしまいました、きゃあぁっ」


 マキエはそう言って、顔を両手で覆った。


「は?」


 スフィーダの目は点になった。


「イカされてしまったのです、きやぁぁぁっ」

「いい、いや。イカでもタコでもかまわんが、具体的な内容を――」


 するとマキエは「うぉぉぉぉ……」などと発しつつ頭を抱え。


「ああ、いけなかったのです。私の行為は間違いだったのです。でも……っ」

「で、でも?」

「私はヴァレリア大尉に抱かれてしまったのです、きゃあぁぁっ」

「ヴァヴァ、ヴァレリアに抱かれた?」

「はい。ベッドの中でいたずらをされてしまったのですっ」

「いいい、いや、自慢げに言わずともよいのじゃが……」

「きゃあぁぁっ」


 スフィーダは自身を落ち着かせるために、一つコホンと咳払いをした。

 それでもドキドキは止まらないのだが。


「き、気持ちよかったのか?」

「イカされてしまったと言ったではありませんか」

「いい、イカされてしまったのか?」

「だってヴァレリア大尉ときたら、私の割れ目に絶妙な感じで触れてきて――」

「わわ、わかった。それ以上はよいっ。言わずともよいっ」

「ヴァレリア大尉のテクニックはスゴいのです。あれではフォトン少佐もあっという間にイッてしま――」

「だだだ、だから、それ以上は言うなと言っておるじゃろうがっ」

「もっと詳しく話したいのですけれど」

「マキエはヘンタイじゃ。ドヘンタイじゃっ」

「その自覚はあるのです」

「あ、あるのか?」


 マキエは両手で顔を覆い、首を大きく左右に振った。


「ああ、いけません。いけないのです。でも、あのお二人は日常的に、ああだこうだしていらっしゃるわけです。そこに想像を、妄想を働かせる。それのどこがいけないのでしょうか」

「い、いや。いけないなどということはないのじゃが……」


 いきなりマキエが「ヴィノー閣下っ」と呼び掛けた。


「マキエ少尉、なんでしょう?」

「セックス的なことは、気持ちがよいですか?」

「ええ。気持ちがよいものですよ」

「クロエさんを抱くと気持ちがよいですか?」

「間違いありません」

「きぃやぁぁぁっ」


 マキエはいよいよ両手で顔を覆った。


「ヴァレリア大尉に抱かれたいですか?」

「それはもう、きゃあああっ」

「今度、二人がするときに混ぜてもらいなさい」

「やっぱりそうすべきでしょうか?」

「そうすべきです」

「きやぁぁぁっ」


 当然、あたふたするスフィーダである。


「い、いくらなんでも、混ぜてもらうのはいかんじゃろう?」

「ですが、それを望んでいる乙女がいるわけです」

「きゃああ、ヴィノー閣下、乙女だなんて、きゃぁぁっ」

「い、いや、マキエ、照れておる場合ではなくてじゃな」

「マキエ少尉、フォトンは力任せのニンゲンなので、多少、乱暴をされるかもしれませんが?」

「がんばります、スゴくがんばります、きゃぁぁっ」

「ヨヨヨ、ヨシュア、おまえは馬鹿か? もしくは阿保なのか?」

「フォトンのアレは雄々しく太く長いごうそうなので、心配しないように――」

「ババ、馬鹿か、ヨシュア。心配するなとか、なんの話じゃ!?」

「太いとか長いとか剛槍とかっ。きやぁぁっ」

「ままま、待て。おまえ達、勝手に話を進めるな」

「体を綺麗にしておかないと!」

「は? マキエ、そなたはなにを言って――」

「いつ乱暴されてもいいように綺麗にしておかないとっ!」

「い、いや、待て。乱暴はいかん。いかんのじゃぞ?」

「いかんと思います。いかんですよ。でも、フォトン少佐とヴァレリア大尉にそうされると思うと……きゃっ」

「きゃっ、ではないぞ、マキエ」


 マキエはいきなり立ち上がり、いきなり万歳をし、「やるぞーっ!」と叫んだ。


「まま、待て、マキエ。そなたは間違った道を歩もうとしておるぞ?」

「よいのです。私はお二人に乱暴されることをよしとするのです」

「いいい、いや、だから、それはよくないと言っておるわけでじゃな」


 さらにいきなりマキエは万歳三唱。


「帰ります!」


 言葉の通り、マキエはくるっと身を翻し、立ち去ってゆく。


 スフィーダが唖然となったことは、言うまでもない。


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