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異世界株式、始めます!?  作者: 陰的嗜好
2/2

思いがけない遭遇

 煙が昇っているところへ向かっているころ、森のほうから青色で透明なスライムのような生物が飛び出してきた。

 「うおっ!?なんだ?」

 咄嗟(とっさ)に身をかがめ、防御の体勢をとる。

 見た目としては、完全にRPGに出てくるスライムだ。

 やはり、異世界の運命(さだめ)というべきか、戦わなくてはならないらしい。

しかし、僕は木の棒一本すら持っていない。

 「どうやってたたかうんだよぉ!?」

 どんな異世界転生系のラノベでもなかなか武器なし素手でスライムを倒す主人公はなかなか見ない。

さらには、こんな虚弱体質の自分に素手で戦えという、神の指示なのだろうか?

 しかし、どうしてもこのままでは負けてしまう。

 (どうする?考えろ!かんがえろ!かんがえろ!)

ふと、あることに気づく。

 (ステータスバーって実物だったよな?)

あのバーを棒のように扱うには太すぎるが、守る、または押しつぶすには十分すぎるぐらいだ。

 (でも、できるのか?わからない。…いや、やるしかない!)

じりじりと距離を詰めてきたスライムに身構える。

次の瞬間、スライムが一気にとびかかってきた。

 「ッ、”ステータス”!!」

と、自分は思いっきり叫ぶ。

すると、何もなかった空間にステータスバーが出現する。

そして自分は、そのバーを下に押し下げ、スライムをつぶす。

グチャァという、少し気持ち悪い音を上げスライムはつぶれた。

 「倒した後も、実物残るタイプかよ…」

 つぶしたスライムの体液が足元に付着してしまい、非常に気持ち悪くなる。

そう思ったのもつかの間、脳内にいかにもレベルアップしたかのような音楽が流れた。

ステータスバーを見てみると、<神崎空:lv.2>と表示されているので、どうやら自分はレベルアップしたらしい。

思いがけないトラブルには少し困ったが、それ以上に何も今まで頑張った実感ができなかった自分にとって、何かえもいわれぬような達成感が心に満ちてきた。

 「やったあ…」

気づくとそう、声に出していた。

だが、まだ自分の異世界人生は始まったばかりだ。

 まだ、第一住民にさえ会えていない。

そこから僕は、まだ見ぬ異世界人に胸を膨らませながら、また歩みを進める。

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