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第四話 なかなか始まらない。その一

シンは、あとは任せた発言の後、私に一台のタブレット端末を渡してきた。

シン「この中にミッションとして問題が出てくるようにしてあるから、これで確認しておいて。」

彩葉「なんだか見覚えがあるね。」

悠「見覚えがあるどころか、これ私のだよね?」

シン「そうだよ。」

悠「なるほど。不法侵入っすか。」

シン「神だからノーカウント。」

コン「そんなことはありませんよ。」

悠・彩葉「「…。」」

シン「ほ、ほら、君達も使い慣れているほうがいいとか言ってたじゃん?」

悠「それとこれとは…」

彩葉「話が別だよねー。」

シン「まあ、細かいことは気にしないってことでー…。」

コン「近しいことを、先程シンさんが反対していたと思うのですが。」

シン「さっきから何?もしかして、いや、もしかしなくても君のことを悠達にばらしたこと根に持ってるよね!?」

コン「…そんなことありませんよ?」

コタツ「ありそうですね。」

彩葉「多分そうっぽいね。」

悠「それを気にしなくても、昨日中使ってて充電が少なくなってたから、充電した状態で家を出たんやけど、そっちは大丈夫なん?」

シン「それは大丈夫。異世界に行ってる間は、充電が減らないようになってるから。気になるなら確認してみれば?」

悠「おー、充電の残りの%が表示されるところが∞になってる!すご!」

シン「これこそが、神の力!」

彩葉「と言うより、ご都合主義って感じなような。」

シン「なんで、僕の場合はかっこつけさせてくれないの?僕なにかした?」

悠「氷の矢…。」

彩葉「投げてこようとしてたね。」

シン「それは悪かったって思ってるって。」

悠「謝られてはない。」

シン「ごめんなさい。…一応、いや、ちゃんと僕は神なのに…さも対等かのように…。まあ、いいんだけどさ。恭しい態度はあまり好きじゃないし。と言うか」

悠「なに?」

シン「僕は最初から攻撃するつもりはなかったって話はしたよね?」

悠「うん。」

彩葉「してたね。」

シン「なんだけどさ。コンが僕に火の玉、いや、狐火って言ったほうがいいのかな。まあ、それを僕に対して飛ばしてきた時は、攻撃する気どころか、僕のこと殺そうとしてたと思うんだよね。だってあれ、僕の顔面めがけて飛んできたし。」

悠「コンが飛ばしたのは狐火だったんだね。」

コン「はい。キャライメージって大切ですから。」

彩葉「速すぎて見えなかったけどね。」

シン「ねえ、僕が言いたかったことと違うほうに話が進んでるんだけどー?僕の顔面狙って狐火飛ばすってひどくない!?」

コン「動くと思っている氷の矢よりも、動く確率が低い相手の体を狙うのは当然でしょう?」

シン「違うと思うし、体を狙うってなっても顔じゃなくて足とかじゃない?」

コン「顔を狙うのが一番避ける可能性が高く、足や腕だと気にせずに矢を飛ばされるかもしれないなって思ったが故にですよ。」

彩葉「なるほど。」

悠「そう言われると納得かな。」

コタツ「他にも方法はあったと思いますけどね…。」

シン「死ぬかと思ったよ。神だけど。」

悠「え、神様ってお亡くなりになるの?」

シン「簡単に死んだりはしないけど、さっきも話したように、コンは僕と同等の力を持ってるから不意打ちされたら危ないんだよね。だから、顔面狙ってくるとか論外なんだよ。ほんと…焦ったって。」

コン「それで死んでしまうのならその程度ってことなのでは?」

彩葉「すごい辛辣。二人って元々仲悪かったりする?」

シン「いや、うーん。どうなんだろうね。」

コン「普通って感じなんだと思いますよ。私は、圧倒的実力差があると理解した上で、あのようなことをなさったシンさんに仕返しでも…あなただけをさん付けで呼ぶのは紛らわしくなるので呼び捨てにしてもいいですか?」

シン「お互いにならいいよ。」

コン「何を仰っているんですか。私のことは様呼びしてほしいくらいですよ。」

シン「なにそれ理不尽。あと、仰るって尊敬語なのにコン様は僕に対して一切尊敬しているように思えないのですがー?」

悠「仕返しって言われたのは流すんやね。」

彩葉「しかもちゃんと様呼びしてたね。」

コタツ「僕から見てのお二人の仲は普通って感じですかね。」

コン「真面目にお答えするのなら、行事があるときだけに会う親戚みたいな感じですよ。」

悠「なんとも言い難い距離感やね。」

シン「他に例えるなら、クラスは一緒でも話したことはないクラスメイトとかかな。」

彩葉「話さないから仲が悪くなることもあまりないって感じ?」

シン「そうだね。お互いに忙しいからね。」

悠「今の状況じゃ信じられないけどね。」

シン「僕は時間を空けるために色々と頑張ったんだよ。コン様については存じ上げませんが。」

コン「シン、冗談で言っただけなので、様呼びしなくていいですよ。」

シン「一度目のときに言ってくれたら良くない?」

コン「案外面白かったので、もう少しこのままでもいいかなって思ったんですよ。あと、私も毎日暇を持て余しているわけではありませんよ。ただ今日は嫌な予感がしたので予定を前倒しにして終わらせておいたのです。」

シン「僕は終わってないから、もうそろそろ行くよ。改めて言っておくけれど、ミッションの詳しい内容とかはそのタブレットで確認して。それでも分からないことや疑問に思うことがあれば僕にメールして。そのタブレットのほうでメール連絡が取れるようにしてあるから。」

悠「さっきプライバシーがどうとか言ってたのに皆無じゃん。まあ、見られて困るものはないけど。」

シン「メールの追加以外一切してないから大丈夫。強いて言うなら壁紙くらい?それもゲームの推しキャラなんだろうなって感じだったし。」

悠「あとで、さっき撮ったコンとコタツの写真に変えとこ。」

彩葉「いいねー。わたしもそうしよ。」

シン「じゃあ、僕はもう行くね。」


そうしてシンは消えるように(なんなら消えた。)去って行った。

今まではまとめて一話完成したら投稿していたのですが、これからは、きりが良いところまで進めば投稿することにより頻度を高めようと思います。にしても、登場人物が皆楽しければいい派なので話がよく逸れます。ちゃんと進みはするので安心してください。

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