第9話 まだまだ夜は終わらない!
お待たせしました。9/1投稿予定だったのに気付けば今月も終わってしまいそうでした。ちょっとした個人でのやらかしのおかげで、頭があまり上手く働かなかった感じになっていたのはさておいて。今後はまたのんびり続けていけたら、と考えています。
私達が7並べが終わり、のんびりお菓子を食べている頃、シンとコンのスピードでの対決は15:15。今のところ点差は開かないままだった。
悠「こうなることは予想できてはいたけど、ここまで点差が開かないと見てる側は楽しくなってくるね。」
彩葉「そうだね。これだけ同じくらいの実力なら別のゲームに変えた方がいいんじゃって感じだよね
。」
ハイド「あー、でもどちらかだけが得意なゲームとかだとどれにするかで喧嘩が始まりそうな気がするかな。」
鈴「それもそうだね。もうしばらくしてまだ点差が開かなかったら、ここにいる全員で別のゲームでもしようか。いつまでも分けてやってるとメンツに飽きてくるだろうし。」
それから15分が経過し、勝ち数は17:17になっていた。
シン「あーもう!いつまで経っても点差開かないじゃん!誰だよ、『1点差じゃ偶然かもしれないから、2点差になるまでやろうよ。』とか言ったの!」
コン「あなたですよ。文句があるなら負けを認めてゲームを降りてくれてもいいんですよ?先に点を取り続けているのは私ですし。追いつくことしか出来ないあなたが実力不足なんじゃないですか?」
シン「はぁ!?ずっと追いつかれているコンに言えるセリフじゃないから!僕のことを見下すならたった2点差くらいすぐにやってみせてみなよ!!」
コタツ「お二人とも声が大きいです。臣さんと律さんが寝ているんですから、少しは声量を抑えてください。あと、このまま喧嘩を続けるようなら、いつかみたいにお二人だけで閉じ込めてもいいんですよ?」
シン「それだけは勘弁。あんな惚気もう聞きたくないし。あ、でも。」
コン「待ってください。嫌な予感しかしないです。」
シン「悠ちゃーん。コンのことでとっておきの話があるんだけど聞きたい?聞きたいよね?」
悠「とっておき!?聞きたい聞きたい!!」
シン「えっとねー。」
コン「これ以上話すようなら、あなたの失敗談も話しますよ。」
シン「どれを!?」
彩葉「どれを?って言うくらいにあるんだ…。」
ハイド「今のは失言だね。」
シン「あ…。まぁ、言ったことは取り消せないからいっか!」
悠「緩いな…。」
コタツ「緩いですね。」
コン「あなたがこの前の話をとっておきだと言うのであれば、同じく私の中でのとっておきのあなたの失敗談を話します。」
シン「さっき、失敗談がいくつもあることが知られちゃったから、別にその中の中身を話されてもあまり痛くないというか…。ってことで話しちゃおうかな!」
コン「でしたら、あなたのことを物理的に話せないようにしてあげましょう!“お口チャック”!!」
そうコンが唱えた瞬間に、シンの口がむぎゅっと固く閉じられた。
シン「ん!?」
悠「え、今の魔法なの?ちっちゃい子ども達に大人が注意する時に使う言葉くらいの認識しかなかったんだけど。」
コン「魔力を込めれば、命令も魔法ですよ。」
彩葉「すごい…。」
コタツ「コン様、そろそろ解除してください。シンさんは、口を閉じても目がうるさいんですから。」
コン「それもそうですね。じゃあ、もう良いですよ。話しても。」
シン「あー!やっと話せるようになった。ってか、酷くない?そこまでして僕の口を閉じる必要ないじゃん。」
コタツ「これにおいてはシンさんが悪いと思います。他所様の恋バナは好き勝手に話すべきではないでしょう。」
彩葉「ごもっともだね。」
悠「ってか、恋バナだったんだ。じゃあ気になるけどこんなノリで聞くべきではないかな。またコンが話したくなった時にでも聞かせてくれれば。」
コン「ええ、またいつか。そういう配慮が出来るところも好きですよ。」
悠「ありがとー。」
ハイド「今、絶対に流したね。」
シン「これは長い道のりになりそうかもね。僕としては面白いからいいけど。」
彩葉「悠ちゃん、そういうことにはとことん疎いからね…。」
悠「そういうことって!?今、私の知らないとこでなにかあった!?」
鈴「いや、張本人って感じだけど。これは完全にスルーだったね。」
コン「別に構いませんよ。いつまでかかったとしても諦める気はないので。」
シン「そんなんでいつか悠ちゃんが死んじゃっても僕、知らなーい。」
悠「え、私死ぬの!?余命は!?」
彩葉「そっちを真に受けないで悠ちゃん!ややこしくなるから!!」
コタツ「皆さんそろそろ声量を抑えないと。寝ている二人を起こしてしまいますよ。」
ハイド「あー、臣と律のことは気にしなくていいよ。なんなら、さっさと起きてゲームに参加してほしいくらいだしね。」
そう言って、ハイドさんが臣さん達の方を怖い感じで眺めると、怖い夢でも見ていたかのように臣さん達が飛び起きた。
ハイド「あ、やっと起きた。おはよう、臣。律。」
臣「おはようございます。すみません、ハイド様の気配に気付けなくて。」
律「おはようございます。なにかあったんですか?」
ハイド「いや、一緒にゲームでもどうかなって思っただけだよ。」
臣・律「えぇ…。」
鈴「お姉ちゃん、せめて起こすなら優しく起こしてあげなよ。っていうか、殺気で起こされるとか目覚め悪すぎるでしょ…。驚いてコンさんまで臨戦態勢になっちゃってるじゃん。」
悠「え、コン臨戦態勢なの?ハイドさんのことを見てるだけにしか見えないんだけど。」
コタツ「コン様は相手を視界に入れるだけで動きを縛れます。」
悠「強過ぎん?ほぼ勝ち確やん。」
コタツ「そうですね。実力で劣らない限り負けることはないでしょう。まあ、この場でコン様と対等に戦えるのなんてシンさんくらいですけど。」
シン「えー、もしそうなったら僕が勝つに決まってるじゃん。」
コン「じゃあ、今やってみます?」
コタツ「やめてください。明日も予定があるんですから。」
シン「はーい。」
コン「まあ、それもそうですね。」
ハイド「舐めてもらっちゃあ困る、と言いたいとこだけど、さっきの枕投げ大会で結果は出ちゃってるからね。」
彩葉「さっきの枕投げ大会ってそんなガチのやつだったの?テンション上がりすぎてて外野のこっちが死にそうではあったけど、そこまでだと思ってなかった…。」
鈴「本人達にしか分からないやつだろうね。途中から私達は本気を出してたんだけど、このままだと命の危機を感じたから離脱したんだ。」
悠「マジですか…。」
ハイド「マジですね。」
律「参加しなくて良かった…。」
臣「参加してたら今頃、私達の命はなかったかもな。」
シン「まあ、生きてるんだしいいじゃーん。そろそろゲーム再開しようよ。次どれにする?」
悠「今はゲーム出来る空気感じゃないかな。」
彩葉「そうだね…。予想外の展開って感じかな。」
ハイド「まあ、そんなに強い2人が味方にいるって考えたら心強いんじゃない?」
鈴「見方を変えると、ってやつだね。」
ハイド「み・か・ただけにね!」
鈴「はぁ…、ダジャレに私を巻き込まないでよ。」
ハイド「察して言ってくれると思ってたよ!さすが私の妹!!」
悠「あはは!!やばい、めっちゃ笑える、ツボった。笑い止まらんwww。」
彩葉「悠ちゃん、笑いのツボ浅すぎるって。」
コタツ「おかげでさっきの重たい雰囲気は回避出来たみたいですね。このまま雑談でもしますか。」
コン「そうしましょう。怖がられ続けたくはないですから。」
次回投稿予定日は9/30です。遅れないように努力します。よろしくお願いします。