8話
今日一つ目の投稿です!!!
ー3年後ー
毎日毎日、ピアノとサッカーを花子さんに言われるようにやった。
(途中、死にかけたきがしなくもないが...)
今日は6歳の誕生日。
今日の夜ご飯は初めて父親と一緒に食べる。
この日のために曲も準備をしておいた。
表現はスキルがあってもとても難しく、スキルに頼ると、最初の方はできても途中から頭痛がしたりする。
だけど、この日にやっぱりこの曲は弾きたい。
物凄い頭痛に何度も耐え半強制的にその曲の時間の分だけでも使えるように頑張った。
そこまでしても、どうしてもその曲が良かった。
曲名は【華麗なる大円舞曲】、生前母親(真凛)がよく弾いていたそうだ。
そして、父と母が出会った曲。
月森さんから聞いた。
この3年間でサッカー、ピアノ共に沢山のスキルをゲットした。
少し不安だな..。
そんな事を考えていると海に呼ばれる。
「律様、そろそろ旦那様がいらっしゃる部屋へ行きましょう。」
「うん...あのさ、なんて呼べばいいかな?」
「旦那様のことですか?」
「..うん」
「パパとかお父さん、父さんでしょうか?」
そっか...初めて会うのにそう呼ぶのは少し違和感があるが..。
そして着く。
海が扉を開けてくれる。
恐る恐る部屋に入る。そこには男の人が座っている。
黒い髪に切れ長の目の目、イケメンだ。
そしてまだ30歳くらいでだ。
髪が自分少し似ている。
席に着く。
しばらく沈黙が続く。
何故か見定めるような目を向けてくる。
少し不安だが、
「あの、はじめまして...お父さん?」
何も返事が返って来ない。
少し上目遣いで見る。
まだ見定めるような目ををして来る。
「あ、あの今日のために準備してた曲があって、弾きます。」
席を立ち広いパーティーをやるような部屋の隅にあるグランドピアノに向かう。
少し震える手を深呼吸で落ち着け集中する。また表現も意識し始める。
出だしは完璧、一つ一つの音を柔らかく芯のある音という意識を持って演奏する。
よし中盤の難しいところも丁寧にできた。
最後は少し強めにして弾き切る。
今までで最高の出来だ!
お父さんの方を見ると目を見開いていたがすぐに元に戻った。
そしてお父さんの言葉を待つ。
あ、話し出す!
「入ってこい」
その瞬間空気が凍りつく。
その言葉に若く優しそうな女性と6歳位の女の子が入ってきた。
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