12話
今日一つ目の投稿です!
今日のお昼はサンドイッチだ。海が何か言いたそうにしてる...?
「海、どうしたの?」
「い、いや何でもないです。」
むむっ。なんか怪しい。
「海が何か言いたげなの分かるよ。3年間も一緒にいるんだもん。」
すると海は少し言いにくそうな顔で
「荷物などを別邸に運ぶそうです。今日の5時に移る事になったので...。別邸には料理人一名、メイド3名、運転手1名、と私がついていきます。」
あー。そのことか。
「うん分かったよ」
そして海の顔を見るとこっちを少し心配そうな目で見てる。
「海がいるんだから大丈夫だよ!」
すると海は嬉しそうに笑ってくれた。
お昼を食べ終え外に行く。すると丁度花子さんが話しかけてきた。
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「では、今日はより実践に近い形でコントロールの練習をします。今から幻像で11人の人を見せます。それぞれの人がボールを取ろうと迫ってきます。普通のプロ位のレベルになってるので、守り抜ける事は期待してませんが、スキルを駆使して頑張ってください。」
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守り抜く事を期待していないだと...絶対守りきって見せるは!!!!
ー3時間後ー
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「今日の練習はここまでです。明日は引越し等で色々ごたつくと思いますので、練習はないです。”スキル 幻像”は練習くらいにしか使えませんが、これから暇な時間など”スキル 戦略”の他にこのスキルを使って見てください。
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チェッ。一人も抜けなかった。
これで特訓してラクラク拔けるくらいにはなるぞ!!
そんな事を意気込んでいると海の声が聞こえる。
「律様、あと一時間で移動するので、お風呂で汗を流して、着替えましょう。」
もう少しやりたかったのに...。
「分かった」
そしてお風呂に入れてもらい着替えた。そして玄関へ向かう。そういえば初めて家から外に出るなー。(今世で)
あ、みんな並んでくれている。少し恥ずかしい。
「律様、私達メイドさ5人は明日より別邸に行くことになってます。よろしくお願いします!」
いい感じの人で良かった。
「よろしく」
あ、少し無愛想かもしれない。ここは上目遣いで...よし完璧!
なんだか海にジト目で見られてる..バレたかも。
そして外に出る。あれが運転手さんかな...何でこんなにいるのかな?
海の方を見る。
「何でこんなにいるの?」
「運転手は、私の次に律様と過ごす時間が長いです。また私がテスト期間などでいない時、代わりに執事をやる事になります。ですから自分で選んだら良いかと。」
6人くらい居る。近づくと全員頭を下げてくる。
30代くらいが3人、40代くらいが2人、50代くらいが1人か。取り敢えず自己紹介でもしてもらうか。
この人達とは長く付き合うことになるだろうから、取り繕わない方がいいかな。チラッと海を見ると察したのかうなずいてきた。
「自己紹介をしてください。」
すると6人が左から順にしてきた。
みんな大して変わらないな。
この50歳の...篠崎さんだっけ?
ただ立ってるだけなのに目線が鋭いな...360度全て見渡している感じ。
よく見ると、50歳と言っても体は引き締まってる感じがするし...。
この人相当な人では?
「海決めた。」
「もうですか?誰でしょうか?」
「篠崎さんって言ってた人。」
海は少し不思議そうな顔をしたが、
「かしこまりました。では他の皆様はお帰り下さい。」
すると他の人達は少し不満そうな顔をしながら帰っていった。
「律様、私は父に報告してまいります。」
「うん」
海が家に向かって走っていく。
篠崎さんの方を見る。すると音もなく気配もなくこっちにきた。
この人只者じゃない。
「あの、貴方は何者ですか?」
一応”スキル 気配察知”を発動させる。
そして警戒していると、その人は急に笑い出した。
「あーハッハッハ ハハハッ」
どうしたと思う。さらに警戒する。すると
「まさか気づかれるとはな。ガキ相手だと油断してたかもな。どこで気がついてたんですか?」
「最初から360度見渡せてる感じがしたし、目線が鋭かった...で貴方は何者ですか?」
「申し遅れました。鷹司組、組長補佐、篠崎 仁と申します。若、以後お見知りおきを」
「極道?!」
鷹司組?...確か赤ちゃんの頃、月森さんが言ってたっけ?で、俺が若?そうか組長の孫だもんな...。
そういえばお父さんは組ではどんな感じなんだろう?
すると篠崎さんは、
「ええそうです。私のことは仁と呼んでください。」
いきなり極道なんて言われてもピンとこない。そんな内に海が来る。
すると海が不満気な顔をして戻ってきた。
ヒソヒソ声で、
「律様はこの人が一ノ宮組の人ってきがついてたんですか?そうなら言ってくれても..。」
「いや、気がついてなかった。というかそのこともさっき初めて聞いた。」
「では、...」
そんなヒソヒソ話しは仁がこっちを向いたことで終わる。
そして、仁が
「若、別邸の方へ行く前に組の方へ寄りますね。」
と言ってきた。何か極道と聞き少し不安だが、ついて行くことにした。
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