10話
今日2つ目のの投稿です!!
新しくハイファンタジーにて
『冒険者として無双して大国一の英雄となっていた〜出来損ないとして追放されたが実は最強でした〜』
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ぜひ読んでみてください!!!
今頃、流星さんと舞さんと真莉愛さんはどうなったんだろ?
流星さん...お父さん...本当に俺のこと嫌いだったんだな。
走ってくる音がする...海だ。
「律様...」
何故か海を見て、また涙が溢れてくる。
ずっと止まることがなく涙が溢れてくる。
どれくらい経ったのだろう、暖かい...海がずっと抱きしめてくれてたのか。
涙ももう出ない。
「海、ありがう」
すると海はより強く抱きしめてくれた。
一言聞きたい、あの曲の感想を。
「ねぇ海、ピアノどうだった?」
「・・本当に素晴らしかったです。」
その一言で崩れた何かが少し治るのをかんじた。
何か少し満たされる気がした。
海の手に触れる。
さっきまでの俺と同じ位冷たい。
ずっと心配してくれてたんだ。
「ねぇ海、これからは俺のピアノとサッカー、海にとどけるね。」
すると顔は見えないが手先は暖かくなった。
<多田 舞視点>
私と流星さんが出会ったのは会社だった。
正社員だが、離婚してバツ1で32歳。
周りの人とも何となく距離がある。
そんななかとあるBARで流星さんと出会った。
社長と知っていたので少し最初は緊張していたが段々と仲良くなり、週に2,3度一緒にBARで会うようになった。
流星さんは奥さんを息子さんが生まれた時にに亡くされたと聞いた。
いつも『息子はピアノとサッカーが上手く勉強もできるそうだ』と話してたので何故’そうだ’と言うのかは分からないが仲がいいのだと思っていた。
そして、息子さんは真莉愛と同い年だと聞いた。
そして、そのまま仲が良くなり恋仲になった。
6/15日、息子さんの誕生日だと聞いた。
彼はその話をする時少し重い雰囲気だったが、あまり気にせず’行く’と言った。
娘の真莉愛にも訊いたら行きたいと言ってくれた。
そして、一緒にプレゼントを選び6/15日に行った。
見た目からして豪邸だった。
そして、紹介された。
その後雰囲気が悪くなり流星さんの息子さんも泣いて、流星さんも退出したので事態が飲み込めず息子さんの執事らしき人に訊いた..”わたしが何かしてしまったのかと。”
話を聞いて最初は知らなかったんだからしょうがないと言いかけたが言われてみて納得した。
...私はさっき言われるまで息子さんの名前...律君...すら知らなかった。
律君はどんな気持ちで私達を見ていたんだろう。
私だったら多分喚き散らし、自分が姉と言ってくる子がいたら掴みかかってたと思う。
...律君、歯を食いしばってたえてた。
私達を傷付けるような言葉を一言も言わなかった。
謝らないと..。
すると流星さんが戻ってきた。
執事さんと一緒に。
私が何か話す前に執事さんが
「今日は客室でおすごしください。」
と言われた。
「律君に謝りたいのですが。」
「軽々しくまだ他人なのに律君などと呼ばないでください。あと謝りたいって自分が自分の行いから開放されたいだけでしょ。」
メイドの子に言われる。
「私は反省を..」
そして、遮られる。
「彼女の言ってることに私も同意してます。それに、それは自己満足としか言えないでしょう。律様に謝ることで律様はなんのメリットがあるんです?多分一番会いたくない相手に来られて律様は優しいから許さなければならなくなる。そして、律様は許したのにまだ葛藤を抱えてると罪悪感を抱き...。
貴方にとっては許してもらったら罪悪感から解放され、許されなかったら自分のしたことを責めて貰え...、まあ私達の口出し出来ることではないので。それで旦那様は自室へお戻りください。」
私は執事さんに言われたことは分かったがどうしても気になって律さんの部屋の方へ行った。
扉が開いてたので中を覗く。
するとそこには無言で涙を流す律さんと彼を無言で抱きしめる彼の執事さんの姿があった。
私は何も言えずそのまま真莉愛のいる部屋に戻った。
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