気もそぞろな短編集

明けやらぬ闇と、眠りについて(ぽ・え・む☆)

世界が私を忘れていても

私は世界を忘れない

変わることのない夜

眠って　目を覚まして　眠って　また目を覚まして

私の傍らで眠る私

眠りに突き戻される私

気がつけば夢が集まってくる

すぐ寝入ったのに

すぐにまた目を覚ます

夜は必ず明ける　明けぬ夜はない

明けぬものは夜ではない　闇だ

光遮れば　影生（かげしょう）ず

影に魅入れば　闇がまとわりつく

私は闇を消すために　考えることをやめる

疲れた私は眠りに就く

そして眠りに突き戻される　　

世界が私を忘れていても

私は世界を忘れない