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望まない戦記  作者: 脱兎
戦の前
17/34

17・馬車の旅

いつも読んで頂きありがとうございます。

フルール(華)サイドです。

コナーさんが言うには、どれも再現出来れば王国一の商会になれるらしい。

ごめんコナーさん無理です。


私は、コナーさんに会うまでをかいつまんで説明した。異世界であること、変な穴に吸い込まれた事。上手く伝えられたか不安だけど、解らない物は解らないしどうしても、私の主観で語ってしまうのは仕方がないよね。

コナーさんはうなずいたり、驚いたり、首を傾げたり。

説明が下手なのと、そもそもの出来事が信じられないのとで困っているように見えた。

コナーさんの提案は、このまま一緒に王都まで行き、王立図書館で過去の文献を調べるのが近道なんじゃないか?と言って来た。帰り方や、今までに同じようにこの世界に来た人が居るかも知れない!などを。

特に反対も無いので了承する。

ただ無一文なので、どうにかして現金を入手する方法を考えたいと言ったら

費用は俺が出すって言われた。

その代わり、この世界で再現出来そうな何かを教えて欲しいとも。





うん、異世界で商売無双。

正之君、こんな感じで良いのかな?

始まってすら無いけどね。



コナーさんは、ドールの町に用は無かった様だ。目的地はスィエル王国、そこの商業ギルドに商品を納めるらしい。

ここの王様はあまり評判が宜しくないらしい。

先代が偉大だったとも。まあ、王様なんて庶民には関係無いし、会うことも無いだろう。都会かぁー。人が多いんだろうなあ。


「フルール、そろそろ王都に向かう

若干遅れ気味なんで少し急ぐぞ」


宿を出て馬車に乗る。昨日とは違う入り口に向かう、王都はさら西に有るらしい。

警備兵に積み荷と証明書をチェックをして貰い町を出る。ドールの町から王都まで二日間の道のりらしい。護衛はギリギリ要らないらしい。ギリギリってやだな。

私の事が有るから、なるべくなら人目に付きたくないらしい。私はそれほど危険な存在だと何回も言われる。


二日間って事は、一日は野宿なの?

てか、お風呂入りたい。

コナーさんが言うには、お風呂があるのは超高級品宿で、コナーさんですら泊まった事が無いらしい。

普通は宿で体を拭くか水浴びなんだって。

冬とか、風邪ひくよね。

日本て何気に凄かったんだね。

無くなって気が付くって本当だったんだ。

馬の制御はコナーさんがしてくれているので暇である。

馬車ってかなり揺れるから寝る事も出来ないし、鞄の中に入っていた正之君が押し付けて来た小説も読めない。


長閑な道で変化があまり無い。

コナーさんは話しかけてくれない。

どうしよう?話しかけた方が良いのかな?

邪魔かな?どうして良いかわかんないよ。


「コナーさん王都ってどんな所ですか?」


沈黙は無理です。情報って大切だしね。


「スィエル王国の首都で王が居る、

この国じゃ一番大きな街だな。

ただ、プリュイ大陸で見ると、辺境に位置してるな。国自体も小さい。

これは向こうで言うなよ、洒落にならんからな。あと、街に着くまでに証明書の設定を覚えておけよ、怪しまれたら確認が取れる迄拘束だからな。


設定を書き写したノートを見ながら暗記していく。覚えるべき内容はかなり少ない。

少ないが、身の安全の為となると

多少の揺れなど気にして居られない。

馬車の旅の一日目はそうして過ごした。









次回更新も12時(正午)です。

思ったより華サイドが長引きそうです。


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