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望まない戦記  作者: 脱兎
戦の前
16/34

脅威の機械

いつも読んで頂きありがとうございます。

「すまない、取り乱した」


マサヒロさんは頭を下げる。

ビックリした。人が替わったかの様な、魅了の魔法に掛かった様な。

穏やかで臆病という予想が覆された。それだけ大切な人なんだろうな?なんて思った。

マサユキさんは冷静に見えて、それでも苦しそうな表情になっている。


あくまでも、予測なんだけど・・・

とは言いにくい空気になった。

とは言え、ほぼ間違いないだろう。

華さんはスィエル王国に居る。

影からの報告は間違えて無いだろう。


「なあ、ミントは予想を言ってるんだぞ

確定した訳じゃ無い。」


アルトがフォローしてくれる。


「不確かな情報で期待を煽ってしまいましたか?」


そう言うと、二人は微妙な表情になる。

マサユキさんが


「とりあえず、気分を入れ換える意味でも

メシにしようぜ」


と言うと、マサヒロさんも


「そうだね、ぼくもお昼食べて無いし

何か食べようか?」


そう言った。

オニギリはマサヒロさんのお昼ご飯だったようだ。申し訳なくなり


「すみません、オニギリを僕たちが食べてしまったから」


と言うと、マサヒロさんは笑いながら


「あの時は、お腹空いて無かったから気にしないで欲しい。腹ペコキャラじゃあるまいし」


と言われた。

腹ペコキャラ?好く解らないけど気にするなって事だよね。

マサヒロさんとマサユキさんがどうするか

話し合っている。外に食べに行くか、ここで作るからしい、僕達の存在はイレギュラーで、なるべく人に会わない方が良いとの事で、マサヒロが作ってくれるらしい。

マサユキさんが先程の通信機を見ている

たまに触っているのは何だろう?

間違いないさんがこちらに気付き


「スマホが気になるのかい?」


と、こちらに通信機を向けながら言って来た。

光ってて絵が出ていた。小型のテレビ?

音は出ていないし、絵も動いていない。

別の何かなのかな?

マサユキさんは光っている部分を自分の方に向け、僕とアルトを並ばせる。


通信機を触ると、こちらに向けてきた。

光が・・・。

フラッシュの魔法に似た何かが起きた。

魔道具、じゃ無いな。機械だ。

マサユキさんがニヤニヤしながら見せて来たのは、僕?とアルトだった。

一瞬で絵が出ていた。凄まじい技術だ

マサヒロさんも同じ感じの物を持っていた

この世界はマズイかも知れない。

秘宝クラスのアイテムが沢山ある。

どれも、さして重要そうに持っていない。

多分、日常的に使って居るんだろう。


「ナイスリアクション!」


そんな事を言われた。

あれはカメラと言って、その場の風景を写しとるものらしい。

通信機はスマホと言って色々な機能があるそうだ。

驚く事に、ほぼ全ての人が持っているらしい。どこに居ても通信出来る。

誰でも作る事が出来る訳では無いらしい。


驚き過ぎて、感覚が麻痺してきそうだ。

そんな事をしていると、ご飯が出来たようだ。


マサユキさんが


「冷凍祭りか」


と呟いた。テーブルに様々な料理が並んでいく、どれも見たこと無い様な料理だ。

実際には、冷凍食品である。

唐揚げ、チャーハン、ハンバーグなど

温めるだけのお手軽料理だが、味は美味しい。


金属のスプーンとフォークを渡される。

マサユキさんとマサヒロさんは木の棒を2本持っている。横にスプーンも置いているが。


「さあ、冷めないうちに食べて」


恐る恐る口に運ぶと、今までの食べ物は何だったんだ!た、言いたくなるような味だった。深い味わい濃い味、スィエル王国いや、プリュイ大陸でも高価な香辛料をふんだんに使った食にはうるさい日本の本気を味わった。あまりの味に無言で食べ続ける異世界人に若干引きぎみの兄弟だった。

アルトは


「何だこれ、何だこれ!」


を呟き続けている。向こうに戻れたら

食事が怖い、何を食べてもこの味を思い出すだろう。それは地獄にも似た感情じゃ無いだろうか。


「気に入ってくれたみたいで良かったよ」


マサヒロさんがそう言った。

一息ついたら、これからの事を話し合う事になった。








次回更新も12時(正午)です。

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