ユウリside
てゆーか、もう、いやー!
クルス「こいつら、毎度の事だから!」
リアルじゃねぇからリア充じゃねえけど、もう、どっかいけー!
クルス「諦めろ。ここは我慢だ。」
つーか、ユウリ、なんか考え方が、ジジ臭い。
クルス「ん。なんか、まとめ方が思いつかなかったらしいぞ。」
ああ、このヘタレ作者が。それで遅かったのか。
読んでくださってる方に、謝れ!
クルス「かわりに、お詫びするわ。」
ユウリ「俺のせいでごめんね。」
クルス「うお、こっちに出てくんな!つーか、出番奪われた…。」
夜、だいぶ遅くだろう。ササメちゃんが戻ってきた。その気配で起きた。でも、俺が寝てるだろうと思い、こっそり入ってきているので、寝たふりをしていた。ベッドに腰掛け、俺の髪を後ろから触る。
ササメ「ねぇ、ユウリ、そのまま、聞いて。」
ササメは俺が起きてる事は気づいていた。多分、面と向かって言いにくい話なのだろう。
ササメ「あのね、私、ユウリの傍にいたい。最後まで、ユウリに愛されていたい。でも、悲しませたり、苦しませたりしたくない。」
しばらく、ササメちゃんは黙って、俺の髪を撫ぜていた。
ササメ「だから、私が死んだ時は、私の事を忘れて欲しい。そして、他の…誰かとちゃんと結婚して、幸せになって欲しい。」
無理だよ、そんなの。ササメを忘れるなんて。ましてや、他の奴、好きになれだって?
ササメ「約束して欲しいの…。私が居なくてもちゃんと、幸せになるって。約束出来るなら頷いて欲しい。」
俺は、頷かなかった。しばらく、ササメはじっとしていた。
ササメ「…そう。…じゃあ、私、集落に、帰りたい。残りの時間、親と過ごすわ。だから、契約破棄して。お願い。」
ユウリ「勝手だな。…でも、そうだな…。俺だって、好きにさせてもらうから、同じ、かな。」
ササメ「わぁっ。」
ササメの手を掴み、自分の身体の上に引き寄せると
ユウリ「契約は破棄しないし、ササメが離れても逃がさない。ササメを忘れることもしないし、今後、他の奴を好きになれ、なんて言われても、今は、無理だとしか答えようがない。」
正直な所、ササメが死ぬ事さえ、想像がつかないし、そんな未来の事なんて、考えられない。
ユウリ「でも、今はササメちゃんと一緒に居れてて、難しく考えなきゃ、お互い幸せなハズだろ。ササメちゃんは俺と居たいと思ってくれてて、俺もそう思ってる。なら、それ以上は要らない。」
ササメをギュと抱きしめる。
さっきは怒りにまかせてしまったから。今度は冷静に、自分の本当の思いや願いを間違えないように、言葉を紡いでいく。
ササメ「でも、」
反論しようと、腕に力を入れ、体を離そうとするササメの勢いを利用して身体の上下を入れ替え、口を口で塞ぐ。
ユウリ「今、俺はササメちゃんと居れて幸せなんだ。ササメちゃんも、そうだろう?」
ササメ「でも、」
再び、口を吸う。今度は深く、ササメちゃんが苦しそうに、意識がトロンとなってきたところで口を離す。
ササメ「…んンゅウ、リ。」
ササメちゃんの息が上がっている。
ユウリ「元々、寿命が違うくて、どちらかが一人になるはずだったんだから、それが短いか、長いかの違いだろう?もう、死に惑わされるなよ。」
ササメちゃんの頬を撫ぜて、手で髪をすく。
ササメ「でも、ユウリの残りの人生の時間の方がずっと長いの。私はもう、ユウリ無しでは考えられなくて、でも、ユウリが先に死んだら、きっと、耐えられない。ユウリに、そんな想いして欲しくない。」
ササメちゃんの目尻から涙が溢れた。
ユウリ「自分から離れて不幸になる必要はないさ。幸せな思い出をいっぱい作ったら、その中で生きて行ける。」
俺はササメちゃんの頭を撫で続けた。
ユウリ「そう、思わないか?例え、淋しくても、それさえあれば、生きて行けるような思い出を沢山、これから…作っていこう?」
ササメ「うん。…うん。」
ササメちゃんが、やっと笑った。まだ泣きながらだけど、俺は十分だった。
ユウリ「この体勢、ちょっと辛い。」
クルス「俺は十分とか、カッコつけすぎじゃねぇ?」
ですよね!絶対、十分じゃないでしょ。違うところが。
クルス「よく、我慢出来るよな。あそこまでいったら、普通…
ユウリ「いうな!だ、だってササメちゃんだぞ?そこで手ぇ出したら泣くし、逃げるだろ。絶対!」
クルス「さっきまでムカついてたのに、なんか、哀れになってきた。」
うん。…まぁ…。