クルスside
あのさ、これ、クルスさんも迫られた?
クルス「ああ…男所帯だと、たまにとち狂う奴も居るんだよ。ちゃんと普通の奴も居るからな?」
で、どうなったの?
クルス「…お前、普通それ聞くか?…そんなん殴り倒したに決まってるだろ。気持ちわりぃ。薬とか、元々効かねーしな。」
ああ、だから、撲滅してもって言ってたんだ。
クルス「…問題は、あんだけボコしても、懲りない奴がいることじゃねぇ…?」
……。
ったく、やっぱり盗賊ってのは変わりもんが多すぎじゃねえの。ササメが魔物を狩って食事をしていたけど、急いで引き返すように言う。俺ん時で懲りた奴もいるだろうに、それ以外か?ったく、ユウリって奴も部屋から出るなよ。慌ててアジトに戻る。たまに千里眼で様子見してて正解ってな。
あっ、あいつ、媚薬飲まされてやがる。ってか、飲むな気づけ!おい!
アジトの中も疾走する。ササメは状況を理解していないがユウリが危ないのだという事で、慌ててついて来ていた。
アジトの食堂につくと、手下共が倒れていた。まあ、妥当なとこか。コイツらにやられる程弱くはねぇか、いくら熱があっても。ホッとするのもつかの間、ユウリが正常じゃないのを忘れていた。
俺の横で、ササメにキスをし、…。まぁ、そこまではいい。そこまでなら、だ!こんなとこで、盛るんじゃねぇよ!手刀でユウリの首裏を思わず打っていた。
ササメ「…どうして…。」
真っ赤になりながらボーゼンとしている。
クルス「続きがご所望なら、悪かったな。」
ササメ「そんなんじゃ!…熱もあるのに、大丈夫なのかな…。一体どうしたんだろう。」
困惑しているササメに、媚薬の事を言うべきかどうか。やっぱ見た目がネックだよな。
おっと、やべぇ、姐さん来た。
クルス「ふ、不可抗力ですよ。これは。」
ジョエル「…まぁ、手下共を綺麗に気絶させてくれてるし、ユウリの方は別に構わないが、クルス、あんたにゃ、こうなることは予想ついたんじゃないかい?その為に、2人を見とけっつったしね。」
ササメ「あっ、ごめんなさい。私が外に出たから…。」
クルス「そ、そう、外に出てて、ちょっと止めんの遅れたんだよ。まさか、そっち方面の奴がまだ、こんなにいるなんて思ってなかったからよ。」
ササメは首を傾げている。そっち方面?って。
ジョエルは、ササメの頭を撫ぜて、知らなくていいんだよ。こういうのは。って言いつつ、
ジョエル「まあ、仕方ないね、子分共に、まだ紹介と注意をしてなかったし。…はぁ…。すまなかったね。まあ、部屋に戻って看病してやんな。」
姐さんは、ササメに向かってそういう。俺は、こそっと、用事を言いつけられる前に、その場から逃げ出そうとしていた。
ジョエル「クルス!お前さんはまだ、することがあるだろう!子分共をベッドに運びな!!」
上手くいかないもんだけどな。結構伸びてる人数多くて面倒なんだけど…。はぁ…。
クルス「仰せのままに…。」
アレ?ササメちゃん、顔がまだ、茹だってますよ?
ササメ「だ、だって、あんな情熱的に迫られたの初めてで。でも、人前でなんて…。」
大丈夫!薬、まだ切れてないから、部屋でゲヘヘですな?
ササメ「薬?それで、ユウリおかしかったんだ…。」
アレ?落ち込んだ?
ササメ「だって、薬のせいなんでしょ?そんなの誰でも良かったんじゃん!嬉しくないよぉぉお!」
あ、走って行っちゃった。お、ユウリが起きた。
ユウリ「待って!!コレだけは言わせてくれ!誰でも良いはずないだろぉぉお!!」
まぁ、男とは嫌だろうな…。
ユウリ「当たり前だろ!!!女の方がいいに決まってるだろ!!」
ササメちゃん!!ユウリが、女なら誰でも良かったんだってーーー!!!
ユウリ「おい!解説!!んな訳ねぇだろ!…いや、サ、ササメちゃん?違うからね?」
ササメ「こ、この裏切り者ー!!」
ユウリ「ホゲシ!」
おお、戻って来て勢いつけたままの、見事なモミジで…。
ユウリ「か、解説、覚えてろよ…。」ガク