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雪女と少年  作者: 干からびた芋
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ジョエルside

クルス「俺様と使い魔契約できたんだ!感謝しやがれっての。」

ジョエル「…大口の取引を潰す…仲間は巻き添えで怪我を負わせる…龍は知識の宝庫とかゆわれてるけど、アンタに関しては、全くの役立たず…フフ」

クルス「ごちゃごちゃ言ってねえで、褒めたたえやがれ!」

ジョエル「こんのバカチンがぁぁぁあ!!!!」

クルス「グゥェェエエエエエ!!ってえな!何しやがグゥェェエエエエエ!!!」

ジョエル「まずは、言葉づかいから直してこうかねぇ?まず、どっちが上かしっかり教えこまないとねぇ?フフフッフフフッフフフ」

クルス「!!(や、やべぇ。なんか地雷踏んだっぽいぞ)」

こうして、ジョエルによるクルスの躾が始まりましたとさ。



私は、ここいら一帯の悪の女王だった。

王都には、色々恨みつらみもあったし、真っ当に生きられる道は無かった。まぁ、そんなこんなで元騎士団の連中の元部下も何人か私についてきてくれて、真っ当でない生き方を始めた。悪党共に力を示し、取りまとめ、魔物を狩り、時には取引を、時には略奪をし、生きてきた。ハメられて、指名手配を受けた身だから、そうするしか無かったのだ。もちろん、まともに戻れるやつには、少しずつ、こんなとこに居るなって追い出した。そうしてゴロツキ共ばかりになった頃だった。追手も鳴りを潜め、利用する奴は利用し、そうしてゴロツキの盗賊団として、恐れをなし、やっと、安定して暮らし始めていたのだ。

ここ迄苦節十何年。

それを崩すやつが現れた。人数だって力で、それもあったから、情報も仕入れ、安定して、荷馬車を襲い、魔物を退治して、闇商人と取引をし、盗賊団として、手軽に手を出せないと思われるまでになっていた。そいつは、

「俺と戦え!人間共。もっと(つえ)ぇ奴はいねぇのか!?」

と不機嫌そうに、部下を潰している。私の王国をよくも!よくもつぶしてくれたなぁ!!

こちらもブチギレで相手するが、決着がつかない、そうこうしていると、契約してやるだぁ?


龍だったとはね。道理で強いわけだよ。しかも、脳筋のおバカ。だが、契約内容はすごくまともに考えられてる。抜け道が見つからないぐらい。バカのふりしてるか、後ろ盾が居そうだね。しかも、こっちが闇商人と繋がってる事までお見通し?

まぁ、部下が減って困ってたし、扱き使ってやる。こいつの姉を買い戻すまで?大体、龍を買う?いくらかかると思う?そんな金あったら、盗賊団の女頭なんて辞めてるよ。ったく。

まあ、金額が貯まらなけりゃ、10年、扱き使った分の金銭を払い契約を解除する事になってる。ちゃんと働いた分を払えってね。魂の契約だから、その辺はしっかりするよ。でも、その代わり、しっかり働いてもらうから。わかってるだろうねぇ?


そうこうしてるうちに、2年、言葉づかいを直し、必要ない所で喋らないようにしつけ、時に、やり過ぎ、サボり、そんな時だ。取引している闇商人から、知り合いの闇商人が、魔物を捕らえるのに、お金を出すと大々的に情報を流しているとこがあるとの話を聴いたのは。なんでも、王族の装飾品に使われる為の材料が足りないだとか。ここ3年、その知り合いの闇商人は相当羽振りが良かったらしい。

懸賞のかかっている魔物は、最近、ダンジョンを荒らしている赤髪の冒険者と、一緒に居る雪女だそうだ。一緒にいる冒険者はSランクだとか。

その時は、懸賞金の額聴いて笑っていた。まぁ、この辺にくることはないだろうけどねぇってさ。

でも、部下の1人が、馬に乗った冒険者が通ったって。そいつが赤髪の奴だってね。2人で旅をしている事や風貌も一致するって。

厄介事を持ち込んでくれたもんだ。

それを聞いたクルスをなだめるのに苦労するってもんさ。何も考えずに、突っ込もうつーんだから。

Sランクが居るし、アンタは人を攻撃できんでしょうが。しかも、雪女の方の実力もわからないのに。



クルス「…いや、姉さんって…言うには年齢いき過ぎだろ…」

ジョエル「うん?なんか言ったかねぇ!」

クルス「いえ!な何もありやせん!姉さん!!!」

ジョエルさん…おそるべし…。

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