クルスside
クルスside
フハハ、俺様がどうしてここの女といるか?だって、そりゃアレよ、アレ。あれ?どうしてだったけ?
ー姉が捕まった。
それを聞いた時、嘘だと思った。2年ほど前、それを聞いた時、怒りで人間を滅ぼしてやろうかと思った。だが、同胞が人間の街には手を出すなと言う。人間に手を出せば、滅ぶのはこちらだって。
「あんな弱い奴ら、束になっても大したことねぇだろが!」
喧嘩になりそうになった時、長老龍がでてきた。
「なら、お前さんの姉は、どうして捕まった?」
「そりゃあ、油断してたにきまってらあ!」
「油断で捕まるほどユエファは弱くなかろうて。…弱い奴ばかりでなく、強いものも居る。そういう事じゃ。まして、そいつらが手を組んだら?元々の分母が大きいんじゃから、強い奴らも、当然多かろう。そもそも、我らが、隠れ住むようになったのは何故じゃったかのう?」
「…人間が互角に戦い抜き、こちらの種族の存亡の危機に陥ったから…耳にタコができるくらいきいてらぁ!…だから、一部を攻撃して連れ出すだけだ!」
長老龍は首を振り、馬鹿にしながら
「何故ユエファは逃げ出さないのじゃろうのう?契約に縛られたからじゃろうのう?無理に連れ出して、無事でおれるかのう?」
髭を撫でててチラチラとこちらをみてくる。
「馬鹿にしやがって!!じゃあ、どうすりゃいい?どうすりゃ、契約を外せる?」
クルスは、地団駄を踏んで、ドカッと床に座ると長老龍にぐっと寄った。
長老龍「そうさのう。それぐらい自分で考えろと言いたいところじゃが、…クリスだしのぉ?…はぁぁ…まぁ、人間に協力してもらうのが1番早かろうて。奴隷なのじゃから、買い取る事もできようて。」
長老龍はヒゲを触りながら、コチラをチラチラ見て、ため息を吐きつつそう言った。色々、長老龍はその後も色々、言っていたが、忘れた。とりあえず、人が住む街以外でさんざっぱら暴れりゃいいんだろ?
それから、適当に、強そうな奴らを探し、片っ端から勝負を挑んだ。
そうして、この女に出会った。
「ハハッ!俺と互角に戦えるやつが居るとはなぁ!長老龍の言った通りだぜ。おい、女、契約してやってもいい。約束してくれるならだ!」
俺は長老龍がしたためてくれた、条件書を突きつけ、この条件なら契約してやる。と、使い魔契約を迫った。
女は目を白黒させながら
「はぁぁぁぁあ!ちょっと、いきなり攻撃してきたと思ったら、なんなのよ!!うちの手下がごっそり減って知らんぷり?盗賊稼業あがったりなのよ!!しかも、かなり、一方的な内容じゃないの!ふざけんじゃないわよぉぉぉお!!」
と、言いつつ、ここら一帯で暴れない事、それから、金額分はきっちり働く事、私に歯向かわないで、部下を減らさないことを条件に、追加して欲しいと、言ってきた。長老龍からは、条件を削られない限りは、気にする必要はないが、条件を変えるなら、その相手との契約はやめておけと、言われていた。なので、追加なら問題ねぇ。
「おお、それぐらい安いもんだ。さっさと契約しやがれ。後、せっせとお金集めやがれよ。ハハッ」
強い相手も見つかって、上機嫌に俺はそう言った。
「この脳筋!お金はあんたが稼ぐんだよ!!あとで言葉づかいもきっちり指導してやるからね!きぃぃぃい!!」
そうして、この女ジョエルとの、盗賊稼業手伝いを始めたのだった。
なんつーか、クルスってバカキャラだったんですね。初めの登場から想像もつきませんでした。
ジョエル「だろう?私、しつけ頑張ったんだよ」
あの、まだ名前出してなかったんですが、女さん。
ジョエル「細かいこと言うんじゃないよ、どうせ後で出てくるじゃないか。」
いや、まぁソウデスケドね…。