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出会い 続き③
少年の方を振り向くと、電撃で気を失っていた。
「あ~ぁ、この山で1番弱い魔物なのにどーするの…。」少女は呆れて呟き、とりあえず、ツノラビットの3匹は魔力を吸い取り消滅させ、残りの1匹を凍らせたまま放置する。そして、風の魔法で少年を木の幹にもたれ掛かけて、座らせる。
「同じくらいの高さだし、同い年かな?」
少女は少年に興味がわき、起きるまで待つ事にした。もちろん、湖の周りを探索しながら。
「だって、ただ待ってるの暇だしね。」
少女は元々するつもりだった植物が生えてきているかどうかや、生き物が冬眠から覚めて水を飲みに来る様子を見ながら楽しんでいると、「…ぅうん…」と声がして、少年が動き出した。ずいっと顔を覗き込むと「っわぁ!」ってびっくりされた。